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小説と似た出来事にあう/2023.09.21

※電話の内容は、実際の内容とは少し変えて書いています。


会社で仕事していると、1本の外線が入った。

「はい、〇〇(あたしが勤めている会社名)です」
「あ、ちょっと待って」
と男の声がそう言って、通話開始10秒も経たないうちに、保留に切り替わってしまった。

えーー。

これには、すごく驚いてしまった。
何か作業しながら、電話してきたのだろうか。
それなら、電話するか作業するかどっちかにしてほしいな、と相手の用事が終わるまで受話器を耳にくっつけながら、仕事の続きをしていた。

保留から2分後、電話が繋がった。

「あ、もしもし。〇〇(男性の会社)なんですけど」
「はい、お世話になっております」
「だいぶ前に、そちらから届いた書類の件で聞きたいことがあるけど、良い?」
「承知しました。では担当者に代わります」
「え、あんたじゃダメなの?」
「……申し訳ございません。こちらに関して、私ではわかりかねますので、担当者に代わります」
「ああ、そう。じゃあ、早く代わって。こっちは忙しいから」

いや、お互い様でしょ?

「では確認のため、お送りしました書類に書かれています、住所の隣に管理番号があるかと思いますが、お教えいただきますか」
「え、管理番号? どこ」

今、言いましたよ。

「お送りした書類のなかに、御社様の住所が書かれている書類があるかと思います。その隣に、管理番号があるかと思いますが」
「えーー、さっさと担当者に繋げれば良いでしょ?」

管理番号は必ず聞いて、って担当者からの指示なんですよ。

「あーーあった。番号は……」
「ありがとうございます。では少々お待ちください」
「さっさとして」

はいはい。

保留ボタンを押そうとしたとき、受話器から舌打ちのような音が聴こえてきた。

え、舌打ちされた?
あたし、何か舌打ちされるようなこと言った?
言ってないはず……多分。
というか、一番失礼なのは向こうでしょ。
電話かけておいて、すぐ保留で待たせるって……こっちは犬とかロボットとかじゃないんだよ!

横柄な電話にムカつきながら、担当者である部長に電話を転送した。

しかし、すぐに部長があたしのところに来た。
「なんか電話が急に切れちゃったから、また着たら電話まわして」
と言ってきた。

えーー、また電話が来るのか。
次の電話は絶対、なんで電話が切れたんだ!、とか怒りながら電話が来るのかな。
と憂鬱な気持ちで仕事をしていたが、この日の定時まで、その男からの電話は来なかった。

あー、良かった。
もう二度と、来ないでほしい。


横柄な態度で電話をしてくる取引先。
舌打ち。
突然、電話が切れる。

なんだか、この前公開した小説「背後の愛憎」に似ているなあ。
この小説は、今回の取引先とは別の取引先からの電話で腹立つことを言われて、その人を懲らしめたいという思いで、妄想を繰り広げて作られた小説だ。

ほぼ100%あたしの妄想、フィクションなのに、現実に起こるなんて……。

まさか、あたしの背後に誰かいるの?
後ろを振り向きたかったけど、怖くてできなかった。

最近涼しくなったが、少し寒く感じた。

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