変奏曲の最後はテーマの(ほぼ)原型で締めくくられるのが好きだと気づいた話
こんばんは!
昨日より、所属しているフィルハーモニック・ウインズ 大阪(オオサカン)の第41回定期演奏会のリハーサルがスタートし、本日2日目を終えました!
今回、“二人のバーンズ”と題し、ジョン・バーンズ・チャンスと、ジェイムズ・バーンズの作品をそれぞれ取り上げます。2人の交響曲第2番が注目なのはもちろんのこと、その他にもお楽しみいただける曲がございます!
詳しくは下記の公演情報noteをご覧ください↓
さて、今回はその中でもジェイムズ・バーンズの『パガニーニの主題による幻想変奏曲』をもとにつらつらと。(メインでしゃべりたいことはこの曲そのものではなかったりしますが…笑)
ヴァイオリニストであり作曲家だったニコロ・パガニーニが作曲した『24の奇想曲』の24番目の旋律主題がもとになっており、様々な楽器・合奏形態での変奏曲が作曲されています。
この幻想変奏曲もこの主題をモチーフとしているんですが、合奏が進んでいく中、1番最後主題の(音長などの変化はあるけど“ほぼ”)原型が戻ってきた時に自分の中でとてつもなく感動したのです。うおおお最後にしっかり主題を提示していくのあちいいぃ!みたいな。
家に帰ってからなんでこんな気持ちになったんやろうと考えてみた結果、ひとつ思い当たる節がありました。
J.Sバッハの『ゴルトベルク変奏曲』が好きで、それ聴いた時と同じ気持ちやったんや!と。
『ゴルトベルク変奏曲』は主題となるアリアの後にその変奏が30続くんですが、その最後はまたアリアに戻ってきて終わるんです。
この安堵感というか(これは曲調に依る部分も大いにありますが)、最後にまたしっかり主題を聴いて噛み締めるというのが僕にとってはたまらんようなのです(突然の第三者目線)
ただ、この曲との付き合いはちょっと厄介オタ イレギュラーみたいなところがありまして。
この曲との出会いは大学生の時。ピアノ専攻の同級生が弾いていたのがきっかけでした。
その同級生の下宿でグレングールドのCDを聴いたりもして、普通に「いい曲やなあ」と思っていたのですが、後日、今はなき梅田マルビルのタワーレコードで1枚のCDに出会います。
当時好んで聴いている曲が、サックスカルテットにアレンジされてCD出てる!!おもろそう!と迷いなく手に取って購入。
家に帰ってプレーヤーにCDを入れてかけた瞬間。
「なんやこれ。めちゃめちゃええやないか…!」
とアリアの出だしのソプラノサックスを聴いて一目惚れならぬ一聴惚れをしてしまったんです笑
そこからこのCDにゾッコンになり、iPhoneに入れて毎日のように聴きました。今でもiTunesが出してくる「トップ25」(再生回数多い曲リスト)の13番目にこのゴルトベルクのアリアが君臨しています。初めてCD買ってからもうすぐ10年経つところで、それくらいの年月経っていれば好みの曲も順次更新されていくわけで、事実色んな曲がランキングに出たり入ったりをしていますが、このアリアは特に聴きまくっていたからかいまだにこのプレイリストに入っています。
また、この曲の逸話にある不眠症のための音楽よろしく、寝る前に再生してそのまま眠りへ…なんてこともよくやりました(別に不眠症とかではありませんでしたよ!)
サックスのキィやタンポがパタパタと音がするのも引っくるめて作品として聴き込み、大体聴き始めたら最後のアリアに戻ってくるまでしっかり聴いちゃうくらい大好きな、推しの一枚です。
オリジナルである鍵盤(ピアノ・チェンバロ)も聴きますが、アレンジとしては僕の中ではこれが至高だと思っていて、正直オリジナルよりも聴いてます…
それで最後のアリアに戻ってきたところですごく満たされた気持ちになるんですが、それと似たような感情をバーンズのパガニーニでも感じました。(それが冒頭の心の声的なナニカ)
それで、「あ、自分は曲の最後に主題の旋律を大きく変えずに持ってくる系の変奏曲が好きなんやな」と思ったのでした。
あと、これ書いて途中で「これもそうよな…?」と思って調べたらアタリだったんですが、同じくJ.Sバッハの『無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番』のシャコンヌも変奏曲の一種で、最後に主題の旋律がほぼ形を変えずにやってくるのでこれも大好きな曲です。でももっぱらの聴くのはマリンバソロに編曲された方なんですけどね…
とまあ、今回の定期の曲について書くかと思いきや、思いっきり推しのCDの紹介(サブスクに無いので気軽に聴いてください!と言えないのが心苦しいのですが…)になってしまいましたが、最後にもう一度今週末開催するオオサカンの定期演奏会のチラシ画像を置いておくのでぜひご一読いただき、ご来場いただけたらと思います!
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