【完全保存版】SNS採用成功の鍵は〇〇しないことである
こんにちは。甲斐真伍(かいしんご)です。
SNS採用に特化したマーケティング支援会社「株式会社manimani」を経営しています。
起業1年目のひよっこ経営者である私の会社は、まだまだ名もなき駆け出しのベンチャー企業です。しかし、私はこれまでに50万人以上のフォロワーを獲得したクリエイターとしての経験を持ち、累計100アカウント以上のSNSマーケティング支援を行ってきたコンサルタントでもあります。
SNS採用でもっと採用市場をシームレスにしたいという想いから私のSNS採用の知見と経験と学びを惜しみ隠さず全て公開する場所としてnoteの連載を始めました。
第2回は「SNS採用成功の鍵は〇〇しないことだった」というテーマで事例や手法をもとに紹介をしていきます。
第一章SNS採用成功の鍵は〇〇しないことだった
今回のテーマである結論を先にお伝えします。SNS採用成功の鍵は「バズらせないこと」です。
「SNSで情報発信をするのに、なぜバズらせないの?」と疑問に思う方も多いと思います。そこで、しっかりと解説していきます。
SNSの大きな特徴は拡散力の高さです。この拡散力がインターネット業界におけるゲームチェンジをもたらしたのは間違いありません。しかし、私が「バズらせない」と表現したのは、バズること自体が悪いという意味ではありません。むしろ、SNSではバズった方が良いです。
ただし、目的やターゲットが不明確なままバズると、採用というゴールとは異なる結果になる可能性があります。目の前の再生回数だけでなく自社の求職者が求めている情報とマッチしているかを意識して情報発信をしましょう。
たとえば、TikTokでダンスが流行っているからと、安易に「うちもダンス動画を作ろう」と考え、情報発信をしたとします。仮にその動画がバズって、問い合わせや認知が増えたとしても、採用に結びつくでしょうか?
もし、あなたが外資系コンサルティング会社の人事担当者だとして、コンサル志望の求職者が「ダンスをして和気あいあいとしている職場の雰囲気」を本当に求めているでしょうか?
これは「TikTokでダンス動画を作るべきではない」ということではありません。大切なのは、発信する情報が本当に求職者に必要なものかどうか、戦略をしっかり練った上で発信していくことです。
第二章 SNS採用はPV数よりCV数
単に人材採用と言っても、企業の業界や職種によってターゲットとなる求職者や、その求職者を集めるアプローチ方法は大きく異なります。
ですから、先ほど述べたように、単にPV数を狙うだけのコンテンツを作るのではなく、応募につながるコンテンツをしっかりと作りましょう。
採用活動に関わる方は、「この情報は求職者が本当に見たい情報なのか?」という視点を常に持ち続けて、情報発信を行ってください。
企業の一人当たりの採用コストは平均で約100万円ほどかかります。
そう!人材採用には多大なコストと労力が必要です。そして、採用した人材が早期に退職してしまった場合、企業にとっては大きな損失になります。
だからこそ、SNSを活用してコストダウンを目指すこと、そして自社の情報をしっかりと開示してミスマッチを減らす努力を、企業側は意識しなければなりません。
「では、具体的にどのように情報発信をすれば良いのか?」と感じるかもしれません。次の章では、情報発信の方法をジャンル別に分け、事例をもとに解説していきます。
自社の採用活動にどれが当てはまるかを想像しながら読み進めていただくと、より理解が深まるでしょう。
第三章 求職者があなたの会社のSNSを見つけるパターンは2つ存在する
まずSNS採用という言葉は2種類のパターンが存在していると考えます。
1.直接採用
こちらはわかりやすいと思います。
企業側が発信している情報を求職者が見つけて応募するという形式です。
2.間接採用
あなたの会社を志望している求職者はどんな会社かを徹底的に調べています。いわゆるネット用語で言うとエゴサーチという言葉が近いんでしょうか?私の経験ではネットリテラシーが高いZ世代はより会社の情報を事前にネットで見てその企業に応募するかしないかを判断しています。
Z世代はHPを見るような感覚で企業の公式SNSを見ています。
一般的にHPのない会社は怪しい会社だよねと言われる風潮があるかと思いますがZ世代からすると同じことが言えるかもしれません。
だからこそ「この会社よくわからないから応募をやめよう」ということを減らすために小さな企業であればあるほどSNSでの情報発信は重要なのです。
第四章SNS採用を成功に導く3つの型
この章ではSNS採用の重要性や概念などは分かった、うちの会社でもSNS採用実践してみたい!けど何を具体的にすればいいんだ!という方に向けて具体的な発信内容の選定の仕方をお伝えしていきます。
ここはマジで有益な内容だと思うのでメモ必須でお願いします!
企業のSNS発信の軸は3つの型に分類できる
一章でも伝えた通りSNS採用で最も大事なことは「自社のターゲットに対して適切な情報を届ける」ことです。だからこそこの3つの型のどれに自社は当てはまるかを考えながら読み進めていってください。
今回はSNS特に動画、画像が強い媒体→インスタ、TikTok、YouTubeが私の得意領域なのでこちらを運用する程で発信をしていきます。
1.エンタメ型運用
エンタメ型運用とはSNSのトレンドに沿ったネタやダンスを企業の担当者が演じたり踊ったりするコンテンツを指します。
エンタメ型運用の具体的なメリットとしてはトレンドに沿った発信内容になるのでPV数が獲得しやすく、認知に繋げやすいという点です。
逆にデメリットは2点あります。
1点目は企画が面白くて閲覧をする方が多いため会社として伝えたいメッセージが伝えづらいということ。いわゆるユーザー教育ができないことです。
2点目は自社のターゲットとズレた求職者がきてしまう可能性があること。
採用条件などのフィルタリングをせずに再生数だけ集めて応募を集めたところで正直意味がありません。
よくある事例だと業者に任せたはいいけど集めた求職者が採用条件と合わず結局無駄になってしまった。そんな話をよく聞くのはバズらせることをゴールとして運用してしまう末路だと思います。
エンタメ型運用がフィットする業界
エンタメ型の運用がフィットする業界としては、介護、保育、看護、学生向けアルバイトなどです。
一般的に「大変な仕事」と見られがちな分野が挙げられます。これらの業界では、「楽しい職場」「風通しが良い」「こんな素敵な人たちと働ける」といったポジティブなイメージを発信することが効果的です。
また、学生アルバイトを募集している飲食店でも同様です。学生は基本的に「職場の雰囲気が楽しそうかどうか」で職場を選ぶ傾向があるため、エンタメ型の運用は非常に相性が良いと考えられます。
次に、エンタメ型運用で成功している事例をいくつかご紹介します。
①ベストリハ株式会社
ベストリハ株式会社様は、介護の魅力を伝えたいという想いから、デイサービスの利用者であるふさえさんと人事の高田さんが、トレンドに沿った企画やダンスを通じて求職者向けに情報発信を行っています。
トレンド企画でしっかりと認知を獲得しつつ、Instagramのハイライトやライブ配信を活用して教育を行っている点も非常に参考になりますね。
②ながの社長
昨年、企業アカウントとして圧倒的な成長を遂げたこのアカウントの凄さは、SNSでバズるためのロジックを完璧に押さえている点にあります。
オフィス × 料理
社長 × いじられキャラ
部下 × なまいきキャラ
このように、「意外性」と「親しみやすさ」がユーザーのファン化につながり、圧倒的な数値を獲得しています。ながの社長の会社は仙台の建築会社ですが、SNS戦略の成功により、本業の業績も50%以上アップしたそうです。
参考文献
2.ビジョン共有型運用
ビジョン共有型は会社の文化や社員の働いている様子、イベントなどを切り取ってコンテンツ化して情報発信しているジャンルを指します。
ビジョン共有型のメリットは会社のビジョンや文化を事前に理解している求職者が多いためカルチャーフィットがしやすい可能性が高いことです。
逆にデメリットとしては狭く深くというターゲティングになるため拡散性は低くなる傾向が高いことです。
ビジョン共有型がマッチする企業の特徴
社長や会社のビジョンに共感してファン化してくれる社員が欲しい企業
ベンチャー、スタートアップなどの熱量の高い社員を求めたい企業
建築、不動産、人材系の企業
相性の良い企業のパターンは上記ではありますがビジョン共有型は基本的にどの企業でもコンテンツとして取り組むべきだと私は考えています。
ビジョン共有型運用の事例を紹介します。
株式会社GOAL-B
GOAL-Bさんはキャリアコーチング事業を展開するベンチャー企業ですが網羅的なSNS発信によって集客はもちろん、採用活動に成功しています。
私が考えるGOAL-Bさんの凄さは、コンテンツの幅広さにあります。公式チャンネルではビジョン共有型の運用を行いながらも、「エンタメ型運用」や「経営者属人型運用」など、すべてのパターンを網羅したSNS戦略を構築し、あらゆる方向からビジネスに活用している点が非常に参考になります。
コンテンツの幅が広いことで集客・採用ともに大きな影響を与え圧倒的な企業成長に繋げています。
ゆとらない日々 アパレル企業の裏側
アパレル業界で最年少での上場や、小嶋陽菜さんのアパレルブランド買収など、最近多くの話題を生み出している株式会社yutoriさんですが、SNS運用戦略も非常に巧みです。
yutoriさんのSNSは、ビジョン共有型の発信を行っており、社員の1日に密着した様子や会議の様子などをコンテンツとして切り抜き、情報発信をしています。
西崎康平 ブラックな社長
企業のブランディング支援をしているトゥモローゲート株式会社の西崎社長のSNS戦略は、ぜひ参考にしていただきたい事例です。
具体的な成功要因としては、圧倒的な企画力の高さが挙げられます。
あえて賛否が分かれるような企画選定、動画のリアルな空気感、かつ学びになるコンテンツが多いことなど「伸びるべくして伸びている」と感じさせるSNS運用戦略です。
3.経営者属人型運用
経営者属人型運用は、経営者の個人アカウントを発信の中心として運用し、「この社長と働きたい」と思う求職者を集める手法です。
メリットとしては、社長のファンとなった人が入社してくれるため、ビジョン共有型と同様に、カルチャーフィットや組織へのコミットメントが高い傾向があります。
一方で、デメリットとしては、属人性が高いため、経営者の時間的な拘束や負荷が大きくなりやすい点が挙げられます。
相性の良い業界などは特にありませんが、社長さんや経営者さんのキャラクター性が高い企業や社員が顔出しができない企業などが当てはまります。
ここでは、経営者属人型の事例をご紹介します。
BUDDICAの中野クン
株式会社BUDDICAさんは中古車販売事業をSNSを起点に事業展開しています。社長自ら理念やビジネスノウハを発信することで集客はもちろん採用活動につなげています。
私が個人的に注目して欲しいポイントはYouTubeの人気の動画の一覧です。
大衆ウケしやすい企画で認知を獲得することで中古車販売の仕事に対して興味のなかった層が中野社長と働きたいから応募する人が一定数いるのではないかと考えています。(私の仮説ですが、、、)
中古車販売で働くことを考えていなかった人をSNSの力で応募に繋げることができるのは人材不足の業界の会社さんにも転用できる事例だと考えています。
また中野社長のYouTubeは個人的に好きで見ているので是非みなさんにも見ていただきたいです!
まとめ
今回は、SNS採用の根本原理である
「バズらせることをゴールにしないこと」
そして具体的な運用の発信軸である3つの型について、事例をもとにまとめさせていただきました。これにより、自社のSNS採用に対するイメージがさらに具体的になったのではないでしょうか?
次回のテーマは「ニッチな業界ほどSNS採用は有利説」です。こちらも事例を交えながら、実践的なSNS採用のノウハウを包み隠さずすべて公開していきます!
このnoteがきっかけとなり、少しでもあなたの企業のSNS採用が良い結果につながることを願っております。
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