作成者が語るスポーツ東洋の動画戦略
どうも、こんばんは。海です。今回は自分自身が携わるサークルの動画出しが全て終わったので、2018年から何を考えて動画を作っていたのかというのを明かそうと思います。ついでにどんな動画があるのかなーってTwitter見に行ってくれると嬉しいです!
2018年シーズン
この年は私は2年生になった年でここから動画の作成を始めました。この時は春シーズンで画像をつけて(これまでは画像なしだった)スタメンツイートを開幕戦のみ行ったところ、高いインプレッションを示しました。これを気に「どうせやるなら見て欲しい」と思います。
それを踏まえて、臨んだ秋シーズン。これまではリーグ開幕まで何も行いませんでしたが、開幕前の動画を載せました。これの狙いとしては、「昨シーズンを振り返っていきたい」というのと「注目選手の生の声を届ける」というものでした。まぁ、これに関しては達成できたと思います。が!ここで問題が発生します。動画が長いくて思いの外再生数が伸びない…。この反省は次シーズンに向けられることとなりました。
余談ですが、この動画は特別なソフトは一切使わずに作成しました。皆さんが使ったことのあるソフト…PowerPointで作成が行われた動画です。今となっては結構無謀なことしてるなぁ。と思いますが、当時は結構ルンルンで作業をしていました。
2019年シーズン
この年は春から動画をリリースします。前年秋と同じく種類は開幕前動画とスタメン動画の2種類です。開幕前動画は前年の反省を受けて1分を切る短さになりました。が、ここでまた問題が。今度は短すぎたのか、拡散のしかたが悪かったのかまたもや伸びません。
一方で、スタメン動画ではあまり動画素材は撮らないサークルなのに動画をねじ込むということに拘りました。この素材たちはオープン戦期間で頑張って頑張って集めていたのですが、編集よりも選手のプレーをタイミングよく収めることが本当に難しかったのも良い思い出です。
この年の全日本選手権でリリースした動画で大台も経験しました。特に大きな変更点を作ったわけではなかったのに、1万再生を突破したんです。これは本当に嬉しい出来事でした。余談ですが、これは全部PowerPointで作ってて、オープニングの部分でスライド150枚ほどになりデータが重かったです(笑)学校のパソコンで作業をしていたのですが、機器になにも影響がなくてよかったです。
この段階でも無料のスマホアプリとPowerPointで編集を行っており、「これ以上をやるのは今の装備じゃ厳しいな」と思い始めました。
この秋にさらなる進歩を見せます。とある事情で家にサブPCなるものが来ました。そのパソコンが動画編集用に受け取ったものだったので、「これはちょうどいい!」と思って活用します。それで作ったのがこちらの動画です。ちょっとわかりづらいんですけど、選手が腕を組んで前を向いたりしている動画素材が新しく取り組んだものです。
グリーンバックってやつですね。まぁ、これはそこまでお金をかけたくなかったので、模造紙を後ろに貼って動画を撮りました。金をかけてない割には良い動画だなと自負しています(笑)
さらに最終戦だったかな。ドラフト会議後の動画では現在千葉ロッテにいる佐藤都志也選手のための動画を作りました。これはドラフトの時にこの素材が欲しいって指定をして、4年間を振り返る意味を込めて作りました。ちなみにBGMは本人に聞いたんだと思います。ONE OK ROCKが好きなのを知っていたので、1番はなんですかって聞いたらこの曲だった気がします。その約半年後、プロ野球の試合で登場曲として同じ曲を使ってるので本当に好きな曲なんだなと思うと同時に1番初めに取り上げたというのが嬉しかったです。あと、後日会った時に直接お礼を言われたのも嬉しかったですね。
2020年シーズン
新型コロナウイルスの影響で何も後輩たちにしてあげられなかった春。また、秋の開幕を迎えますが、新1年生の素材が皆無のため何かやりたくてもできない状況になりました。私自身、学生新聞はベンチャーマインド・挑戦的であるべきと思って活動をしていたので、どうにもなにもできないという状況が悔しく思いました。
そこで従来だったら開幕で出していた動画をシーズン最終戦に出します。サークルを引退したはずの人間ですが、そこはでしゃばりました。1番最近の動画なので詳しく話したいと思います。
まずはスタメン動画から。東洋大学の女子マネージャーは4年生は1人のみで、さらに役割の関係で神宮球場ではアナウンスの機会はありませんでした。つまり、彼女のアナウンスの機会は3年生の秋のオープン戦が最後になってしまうのです。同期ですし、最後を最後だと思って過ごせないというのはあまりに忍びないと思い、「マネージャーのアナウンスを軸に動画を作ろう」と思い立ちます。
そこから動画の素材は間に合わないので、連続写真を使い少しでも動きを出す工夫をしながら各選手の高校のカラーを出していくことも気を使いました。そしてなによりも1番最後の文言が難しかったです。4年生のスタメンが1人しかいないので、4年生中心になりすぎず、かといって4年生を置いてきぼりにしないコピーを打ちたいと思いました。そこで打ったのは「4年間の感謝を込めて。いざ最終戦へ。」でした。1番はどの選手も胸にあるであろう感謝というワードを入れることを優先した結果のコピーです。
また、平常時はなにもつけていないベンチ入りTweetには4年生のこれまでをまとめる簡単なスライド式の動画をつけました。これのこだわりは完全にBGMです。ある夜、なんの曲をつけるか迷っていて、自室の本棚を漁っていると1年生の4月にスポーツ東洋から発行された新聞が見つかりました。開かずとも、たくさん読んだ紙面なのですぐに見出しが思い出されました。「ルーキーズ第一章」です。私と同学年の村上投手と納選手が特集された面。「あ。ルーキーズか」と思い立ち、98年世代が初めて載った紙面の見出しと最後の動画を繋げよう。そして、彼らの物語の幕を閉じようと思い、GReeeeNのキセキにしました。あのBGMは安直に泣かせに行ったわけじゃないんです。一応考えがあったんです(笑)
こうして最後の動画が上がり、本当に私の大学新聞部人生が終わりました。ある日突然、やろうと思いついて始めた動画の作成。長さや凝り具合、音声からビジュアルなど様々なアプローチがあることはこの取り組みで初めて知ることができました。でも、1番の学びとしては動くことが大事ということです。最初は動画を出すということに前向きな部員はいませんでした。先輩を含め特に協力はなく、完全な独自作成。それでも結果を少しずつ残すことで、周りが協力してくれたのは本当に嬉しかった。そういう取り組みが出来たというのも、この3年間の動画作成に意味があったと思います。
最後にもしこの記事を読む学生新聞関係者がいて、動画に手を出すか迷っていたら出して欲しいです。選手がどう思うかとかじゃなくて、こういうところは自分たちを優先していいのではないでしょうか。学生新聞は私の考えの中では、学生スポーツを盛り上げる者です。盛り上げるためのツールとして必要なことをたくさんやる。そういう心意気の部員が関東だけでなく、たくさんの学生記者に芽生えてより良い環境になってくれたらと願います。