弊社(輸入雑貨、アパレル)の話


実は私の会社は、最初二人で始めたのでした。いろんな犬猫の保護団体にちょっとずつ関わってた私が、IT担当をしていた団体の人でした。

英語ができる人で、私のマーケティング理論と交渉メールを全部英語にしてくれたので、ではあなたは英語担当で、私はIT担当で、通販の発送作業や事務処理は適宜分担しましょうとなりました。

その人のご主人が(その人は専業主婦だったのでわざとこう書きます)、貸物件を持っていて、そこに在庫を置いたら?と一室提供してくださり、その人もそこで管理したいと強く言うので、では発送担当はあなたになるけど?と言うと「それでいい」と。
なので私は、オンラインショップから発送指示がその人に届くように設定して、包材や資材を買い出しに行ってその部屋に届け、万全の準備をしていました。

そういう経理やら帳簿管理やらは、全部私がやってたんですよ。
それと、ネットでの広告・広報などのマーケティング。
これらの仕事は、ほぼ毎日何かやらないといけない。
商品の紹介はもちろん、海外のファッション情報を探して紹介したり、毎日何かのネタをTwitter、Instagram、facebook、Blogに発信し続けてました。

そういうのも、その人には全部報告していたし、何なら目の前でもやって見せていたのですが。
とにかく華麗にスルー。「何か手伝おうか?」もなし。

さて、そういう地道な活動の甲斐あって、注文が増えてきた頃。
そいつから「私、チラシ作ったねん!」と。まあそれが、商品の写真はウェブ用のヤツでボケボケ、そこに手書きでグチャグチャ書いてあるという…
それ、プロの仕事って言える?と控えめに指摘した気遣いのできる私に、そいつは「大丈夫!〇〇と××に置いてもらうから!」と自信満々で。

しかもご主人の会社で、ご主人にカラーコピーさせてきたから!ってもう…ツッコミどころが多すぎて何も言えない状態。

ちなみに〇〇は、鄙びた商店街にある雑貨店で、贔屓目に見ても安物しかないお店。だいたい平均単価300円ぐらい。そこに単価3千円の話持って行っても誰も買わんやろ?って、誰でもわかるでしょ?
××は、私が一歩入って喘息発作が出てお店の奥まで入れなかった、めっちゃ臭くて汚い猫カフェ。←こっちは半年ほどで潰れた

当たり前ですが、そのチラシでは一切売れませんでした。
でもネットではジワジワと人気が出てきて、発送作業が増えてきました。
そしたらね。
「しんどい」って言い出したんですよ、そいつ。
商品をピックアップして、袋詰めして、送り状書いて、集荷に来てもらうのが、「しんどい」って。
専業主婦やで。
毎日ちゃうで。
で、「こんなしんどいこともうできない!」って。

私、ブチ切れました。その時の商品の種類、わずか30種類。
50歳近くにもなって(私よりだいぶ年上でした)たったそれだけの管理ができないなんて、ほんと思わなかった。要するに、怠心なんですよ。
英語ができるというのも、私が一から十まで懇切丁寧に日本語を作らないと無理だったので、そこまでやるのなら自分でやった方が早いわ、というのも積み上がり、大爆発。
そもそも、商品を覚えると言いながら覚えない、主な輸入国の勉強すると言いながらしない、マーケティングの本を貸しても読まない。この時点で半年ぐらい我慢してたんだけど、半年で一切何も成長してない、する気がないのがはっきりして、限界(笑)。
その日の夜に全部引き取りに行き、即日解雇を言い渡したのでした。

後日、そいつのご主人から、丁寧なお詫び状が届きました。ああこの人は延々とこういう尻拭いをしてきたのだな、と推察される、とても慣れた文面でした。

まあ、私みたいに「最初は友達と始めたけど今は一人で」って女性経営者は多いです。覚悟が足りんよね、という結論に必ずなります(笑)

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