ザ・シンプソンズで感動した回

シンプソンズS30#18「女子のチカラ」、とてもよかった。

長く続いている「イッチー&スクラッチー(トムとジェリーの過激版)」が男キャラしかいないので女キャラにする、というのをきっかけに、小学校で男女間戦争が勃発。「笑い」を追求するバートは「男でも女でも、面白ければ笑えばいい」との自説を展開するが、男子から追放されてしまい、上級生女子の過激派フェミニストグループと行動をともにすることに。

最終的にバートは「家父長制は最低だ」とスプレーで書けるほどに成長し(バートは学習障害児童を表す一面もある)、リサはそのグループに入る。

そして男子に再び迎え入れられたバートは、「女ってどうだった?」と聞かれ、
「女だってゲップする。アイツラの好きなお菓子は変な味だ。でも、一番よくわかったことは…」
「なんだよ」
「女は、男を羨んでないんだよ」一同大ショック。
という場面で終わる。

リサがバートに「マンスプレイニング(女に対し、男が相手が自分と比べて無知であると決めつけて、謎の上から目線で説明:そんな事も知らないのか・説教:だからお前はダメなんだ的な現象)はウザい!」と忠告したり、バートが「なぜ女をそこまで排除しようと思うんだよ」と友達に思ったり、でもそもそもバートの意識をハッキリさせたのは父親ホーマーの「お前にはもともとお笑いというものに対して女性差別的な考えがないじゃないか、なぜ自覚していないんだ」との指摘。

何かをきっかけに意識が変わることはよくあるし、「気づく」「目覚める」ってほんとにちょっとしたことなんだなというのはみんなわかってるくせに、わかってない。

それを見事に捉えた、めちゃくちゃ質の高い脚本だった。文部省推薦どころか、全小学校で年5回ぐらい見せてもいいかも。

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