Astar /Shiden Networkの基本とクラウドローン参加方法
Kusamaクラウドローンから第3番目のパラチェーンを獲得しKucoin,Krakenへの上場も果たした絶好調のShidenネットワークですが、来るPolkadotのクラウドローンを年末に控え、プロジェクトの概要のまとめを記事にしました。クラウドローン参加予定や検討中のみなさまの参考になれば幸いです。
Astar network/Shiden networkとは
Asrar Network とShiden Networkは姉妹プロジェクトです。それぞれ構築されているチェーンが違います。Astar NetworkはPolkadot 上に、Shiden NetworkはKusama Network上に構築されているマルチdApp hubです。それぞれ独立したチェーンですが、基本的には同じです。Polkadotが非常に大きいため、その(いわば)実験用としてKusama Networkが存在します。Astar/Shidenに限らず、どのプロジェクトもそれぞれ2つのチェーンで別の名前のプロジェクトを持っています(ややこしいですが、、)
主な特徴は下記の通り。ここでのAstar/ShidenはAstarに省略します。
▼dApps Hub
Polkadotではデフォルトでスマートコントラクトが実装されておらず、Astarはそこを担い、dAppsはAstar上に構築されることになります。
▼Scalable and Interoperable
拡張し相互運用を可能にする、ということですが、具体的にはAstarを通じEVM(イーサリアム )やWebAssembly 形式のスマートコントラクトのサポートです。つまりAstar上に構築されたdAppsはその後のスケーラビリティに関してはAstarにお任せすることができる、ということです。
▼dApp Staking
Astar/ShidenNetworkの持つユニーク性の最大の特徴のもう一つがこのdApp Stakingです。Astar上に構築したdAppsはその貢献度によりSDNトークンを受け取ることができます。ベーシックインカムとも言えますね。例えばイーサリアム 上のユニスワップはイーサリアム の稼ぎ頭ですが、イーサリアム からの報酬は受け取っていません。開発者には非常に魅力的なインセンティブとなりますので良いプロジェクトが立ち上がることは想像できますね。
開発者支援について
AstarとShidenを開発するStake Technologiesは約33億円規模の「Astar & Shiden エコシステムグロースファンド Ⅰ」を立ち上げています。
▼Buildersプログラム(開発者向けプログラム)参加者、参加プロジェクトへの経済的サポート:インフラ系プロジェクトや実績を出したプロジェクトへのGrant(助成金)、直接的なインベストメント、dApp Stakingを通したアプリケーションプロジェクトへの支援
▼グロースサポート:ハッカソンの開催や、開発チャレンジ企画の実施、開発者向けイベントやキャンペーンの実施
▼取引所などとのキャンペーン
▼プロジェクトへの投資やVCの紹介
▼AstarとShidenの開発で蓄積した知識や経験の還元
さらにAstarはマイクロソフトと共同での開発者支援も発表しており、Astar上の優れたdAppは「Microsoft For Startups」への紹介や支援もあるということです。夢がありますね。Microsoftもまた開発パートナーにインセンティブや各種の支援があります。Astarでの成功はMicrosoftとのパートナーシップを得る足がかりにもなるのかもしれませんね。
Astar/Shiden エコシステム
これからどんどん拡大していくであろうAstarのエコシステムですが、個人的にはやはりdouble jumpとの提携だろうと考えます。Stake Technologiesの渡辺さんは日本発のブロックチェーン であること、日本のIPを資源にして世界に勝負したいということを常に発言されています。日本発のブロックチェーン ゲーム「マイクリプトヒーローズ」の生みの親のdouble jumpはラインブロックチェーン との協業も発表がされていますし、Astarが(ラインのサポートしている)Web Assemblyのサポートを完了させれば、ラインとの接続も可能となります。(個人的な憶測です)日本の様々な固有資産が日本発のブロックチェーン やdAppsを通し世界に流通を可能にさせることは日本のエコシステムにとっても大きな資産になるわけですから期待したいです。
DeFiハブとして人気のAcalaとのブリッジも2022年に実装が予定されています。IDOのプラットフォーム、NFTステーキングができるPolkaEXは現在Shiden Networkのテストネットにて試験中です。運用が楽しみです。
Astar/Shidenロードマップ
Astarのロードマップです。
今季Q3内のEVM、Web assemblyサポートや、dApp Stakingなど、Astarの根幹となる部分の実装が予定されています。そしてPolkadotのパラチェーンオークションや各ブロックチェーン へのブリッジが年内にも実装されます。
21年のQ4のBinance Smart Chainへのブリッジ完了後、22年のQ1に取引所へのリスティングが既にロードマップに記載されています。とても楽しみですね。(例えばBinanceはStake Technologiesに出資していますので、、個人的に期待してます)
最終的にはStake Technologiesはクローズし、DAOへと移行していきます。2021年9月の時点で2年以内にStake Technologiesはクローズすると発言されておりますので、このロードマップにある22年のQ3に完全に移行というわけではないようです。Stake Technologiesクローズ後にはコアメンバーたちはアドバイザーという立場でDAOに寄与していくことになるということです。
DAOについて渡辺さんのお考え、思いはこちら:
https://medium.com/astar-network/fair-launch-1cf90b827460
投資家として我々はコミュニティに属し、エコシステムに貢献することでインセンティブを受け取れます。私には簡単に想像できませんが、いちコミュニティメンバーとしてこのようなプロジェクトに参加できることにワクワクしています。
クラウドローンについて
来るPolkadotのクラウドローンについて興味がある方も多いかと思います。
もしも上記の概要に納得し興味がおありならDOTトークンを集める時期も考えていた方が良さそうです。KSMトークンはクラウドローンが近づくにつれ高騰する傾向にあったためDOTトークンにも同じことが考えられます。
具体的な発表はまだありませんが、今回は前回のKusama Networkのクラウドローン参加方法より増えるのかもしれません。しかしながら日本在住者に参加が難しい場合もありますので、公式発表を待ちましょう。前回のクラウドローンの流れはこちらを参照ください。
https://note.com/kahon_design/n/n46fc736d004b
Shidenのクラウドローン参加者にはホワイトリスト枠が付与されます。
要件は
▼polladot.jsでクラウドローンに参加し、配布されたSDNトークンを同アドレスにHodl(キープ)した場合
▼SnapshotはSDNトークン配布からAstarクラウドローン開始までのどこか
ホワイトリスト枠の参加者には+αのインセンティブがあるようです。
Shidenクラウドローンの実績
1Ksmあたり約120SDN(参加時期により異なる)
9/12現在1SDN=7.5ドルなのでクラウドローンのリワードの大きさがわかるかと思います。詳細のリスクについては上記のリンクからご確認ください。
その他クラウドローン詳細は公式発表に基づいてその都度追記します。
渡辺創太さんについて
私は渡辺さんファンなのですが、きっかけはブロックチェーン ではありませんでした。個人でスタートアップを勉強していた時期に私の尊敬するBrian Chesky氏(AirBnB)やPaul Graham氏(Y Combinator)についてのブログを起こそうと思っていたときに、すでに日本人で彼らについてのブログを記していたの渡辺さんでした。そうしてStake Technologiesを知り、クロスチェーンにも興味を持つことになりました。スタートアップを成功させるべく、さまざまな準備と理念をお持ちで、グローバルなCEOになり得る方、ご本人の目標であるユニコーン企業も夢ではないだろうと信じ応援したいと思います。
外部リンク
Shiden Network: https://twitter.com/ShidenNetwork
Astar Network: https://twitter.com/AstarNetwork
渡辺創太さん: https://twitter.com/Sota_Web3
Polkadot: https://twitter.com/Polkadot
Kusama Network: https://twitter.com/kusamanetwork
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