団子鼻コンプレックス
はじめてコンプレックスというものを意識したのは、忘れもしない、高校1年生の時だった。
高1といえばお年頃のピークを迎え、化粧にも力を入れ始めた頃だったけど、自分自身が”特別顔の整った可愛い女子”というレベルではないというのは自覚していたし、それまでも自分の顔がどうとかこうとか体型がどうとかこうとか思うことはたくさんあったし、雑誌を見てはこの顔になりたいと思うこともしばしばあったものの、特別わたしの顔のここが嫌い!とかをあまり意識したことはなかった。
ーーーコンプレックスは突然、それまでもそこにあって、形を変えずに、やってきたーーー
ある日、友達がわたしの似顔絵を書いた。
その似顔絵は、鼻先がまあるくなっていて変な形をしていた。
そうです。それまで、自分の鼻が団子鼻だとは気づいていなかったのです。
(・・わたしって、横から見るとこんな変な顔してるんだ、この団子鼻のせいで。)
その時に、“はっきりと”コンプレックスが生まれた。
(この似顔絵を書いた友達とは卒業を期に疎遠になりました。もともと卒業したらもう会わないと決めていた。もしかしたらずっと根に持っていたのかもしれない。)
そのせいでもともとなかった自信がさらになくなった。
別のある日は、別の友達がこんな事を言った。
「わたし、○○くんの鼻の形無理―、あの鼻の形してるだけで苦手なんだよね」と。
その時に、人って、意外と鼻をよく見ているし、鼻で好きも嫌いをも多少なりとも判断するんだと知った。
3年間仲良しだったから、この子にとって団子鼻は大丈夫だったのかもしれない。(この友達は人として好きで今でも仲良し)
その後、それから少し経った頃だったと思うけど、
当時放送されていた「あいのり」という番組でニックネームが「ガーリック」という名前の新メンバーの女の子が入ってきたのを見かけた。
ニックネームの由来が、ガーリックみたいな鼻の形をしていてみんなからそう呼ばれているから。ということだった。
その時に、変な?鼻の形をコンプレックスではなくてチャームポイントにしているんだ・・・と少し衝撃を受けた。
なんとなくそれから受け入れられるようにもなった。
大人になって、ちょっとずつ気にもしなくなっていったし、今となっては自虐ネタにするくらいコンプレックスとも思わなくなった。
もちろん、「スッーっと鼻筋の通った鼻なら、わたしもっと美人なのに。」と毎日思っておりますが笑
でも、はっきりと団子鼻はコンプレックスではなくなった。
(むしろ鼻ではなくて他で自分の顔のここが嫌はたくさんあるけど・・)
そして、わたしにはとってもお顔立ちの整った可愛い息子がいるのですが、(親バカ)お世辞かもとかは置いておいて、よくイケメンとお顔を褒められます。
その時に、
「旦那もわたしも団子鼻だから、息子も将来団子鼻確定なのでそこが心配なんですよ~」という自虐ネタを、褒められまくった時のお決まりのセリフにしているほどである。