ピカソ美術館
ピカソ美術館。ピカソは元々わりと好きなので、パリ最終日はピカソ美術館に行ってみることにしました。
丁度、期間限定でポールスミス監修による展示をしていたので、普段注目しないようなところまで工夫がたくさん詰まっていて2倍楽しめた。
入口には、ポールスミスデザインが施された大きな鏡が。自撮りに最適、ご丁寧にハッシュタグまで書いてあり、SNS向けの自撮りを撮るためにあるんだろう、と時代に沿ったお出迎え。
展示の始めは、キュビズムの部屋。早期作品からじゃないのかな、とも思ったけど、確かにキュビズム時代の作品は特にピカソの象徴となるのかもしれないし、はじめのご挨拶、みたいになるのかもしれない。
部屋はピカソの創作時代によって分かれていて、例えば縞模様を用いて作品を作っていた時代の部屋は、ポールスミスらしい縦縞が背景になっていて、
またピカソの象徴的なボーダーのTシャツを着ている、彼の写真や絵を飾ってある部屋には、天井に大量のボーダーTシャツが飾ってあったりした。
ただ、私が好きな青の時代の作品が少なかったのが残念…私がピカソを好きになったのは、青の時代、女の人が一輪の赤い花を持っている絵に感動したから。端から端まで青で描かれているキャンバスの一点に、本当に小さな一点の赤い花がとっても美しくて、エネルギッシュで、私はその一点にすごく引き込まれたんです。
まぁきっとまたいつか見ることが出来る日が来るでしょう。
今まで美術館に行ったときは、展示の仕方や背景まで気にかけたことがなかったので、ポールスミスのお陰で新たな視点に気づけてより楽しくなった美術館鑑賞でした。
また、モナリザの時と同じような思考になるけれど、もしこれがポールスミスではなく別の名の無い人が監修していたら、私は同じ感想を持ったのだろうか。
もちろん彼のブランドの信用は大切で、価値のあるものなんだけど、そのフィルターが剥がれた時に、果たして自分はどこまで価値に気づけるのだろうかって疑問に思うのでした。