ゴキブリ対策と、まあそこそこのカレー
思えば私の就職活動は、きっと今からなんだろうと思う。なんなら、学生の頃、就職してない私という人が就職活動なんてできるわけないと本気で思っていた。マジで全く意味がわからなかった。
大人が言うことなんて全然体に入ってこなかった。組織がどうとか、こう言う働き方があるよとか。聞けば聞くほどムズムズした。
私の人生は私の人生で
あなたの人生じゃないのは当たり前のこと。
私が生きている時代と
あなたが生きている時代はきっと違う。
見てきたもの、感じてきたもの、友達、全部違う。
それなのに、働き方だけを真似するなんて、正直なんか府に落ちなかった。
だからとりあえず、社会人になりたいと思った。想像つくいかにもな社会人になって、ちゃんとみて感じて考えようとした。
それはそれはもう、ちゃんとガチの社会人、大学卒業してバイトとかじゃなくって、いわゆる社会人になって、社会科見学をしようと思った。その時の私がイメージできる限りの、いかにも!を狙っていた。
それだけの理由で、今は一流大手企業にいる。なんていうか、やりたいと思ったこと、見たいと思ったこと、自分の目で確かめたいと思ったこと全部、確かめさせてもらっている。仕事内容も含め、私はなんてラッキーなんだと思うと、ここにいることに感謝できるようになった。そうそう、今日は4ヶ月ぶりに出社した。
部署の人から、「また髪短くなったね、かわいい!」と言われるのもなんだかもう普通に嬉しいし、ぐちぐち仕事の愚痴をおしゃべりしたり、ゴキブリ対策はどうしてるのか、本気で話しながらまあそこそこに美味しいカレーを食べる。
結婚式のタイミングで悩む先輩はかわいかった、1番苦しいのはコロナのこの時期に奥さんが結婚式を超楽しみにしていることって言ってた。
仕事でも家庭でも板挟みになっててかわいそうだったけど、笑
でもその人らしくて、その人の魂らしくて、なんか愛おしく感じた。
そんな先輩たちの話を聞きながら、結婚ってお金がかかるんだな〜ってただそれだけをぼんやり考えたり。
私はまだ、一人暮らしデビュー過ぎて光熱費の管理や野菜を腐らせないことで頭がいっぱいなのに、先輩たちはすごいと思った。普通に。
一方で、私もかわいいドレスとか密かに探したり、指輪はこういうのがいいなとか、思ってたりする。なんなら、子供が生まれたらこれを!とか思ってしまう。
雲を掴むような話のように感じなくもないな。
きっと私は、この、いわゆる社会人の全てを経験したかった。たくさん悲しんで傷ついて迷惑もかけた。でも、経験したかった全てを味わっている。
大学院に行ったつもりで2年間社会人をやってみようと思っていたことを思い出した。
私の就職活動はこれからで、わたしの人生はこれからだって思える。
この大企業での暮らしをずっと続けないことに納得感を持ってからというものの、なんでもない、まあそこそこのカレーが美味しく感じる。
なんていうか、思った通りの人生だったことにすごく納得して、さっさと学んでさっさと次を考えようと前向きになれた。そんな1日だった。
ちなみに、私のような人が読んでいるのなら全然参考にはしないだろうけど、私が見た企業という組織に満足な愛はなかった。
でも、なんとか自分を整えられたら、そんな環境の中でだってわたしの中の愛は泉のようにちゃんと湧き上がってくる。ようになった。よかった。一年もかかっちまったぜ。
周りがどうであれ、
私は、今一緒に働いている人を愛そうと思っている。
それはそれは、海のように大きな愛で。
そして、
周りがどうであれ、
私はこの実感をもとに、これから就職活動、人生のデザイン活動をする。ムズムズしない。
そうやって、なんでもない話をして笑って、可愛がってもらって、みんなでがんばったりほっとしたりする。
世界一周中、どこでもなんでもいいから毎日誰かと頑張る!どこかに属する!とかしたかったのを思い出す。
はぁ、ありがたい環境だなぁ。
ぜーんぶ感じて考えて、みてる。
旅人でも主婦でも学生でもバイトでも感じられなかった、社会人をちゃんと感じてる。それだけ。
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