日本海遠征1日目
今まで日本海側は新潟以外ほとんど行ったことがなかったので、今回日本海側を中心に北上する旅行をやることにした。
前日譚
旅行の始まりは南側でアクセスの良い福岡にすることはすぐに決まった。しかし福岡県は福岡市と北九州市の二つの巨大都市を有し、またその行き方も鉄道、船、飛行機、バスと多様な行き方があり悩ましい場所だ。
最初、小倉にバスで行く予定を立てた。これは6月に小倉訪問がキャンセルになっており、初日をその代わりとしようとしたものだった。また今回バスを選んだのはぜひ一度あのキング夜行バスのはかた号を体験しようと思ったからだった。しかし東京都に緊急事態宣言が出されたことで予約していたバスが運休になってしまい、計画が破綻してしまった。そして今回の旅行は長期間のものになり、最初の移動に多くの時間をかけられない関係で今回はやむなく博多に飛行機で行くことになった。(博多に向かうのは小倉にある北九州空港行きの便は値段も高く本数も少ないためである)
旅の始まり
初日の朝は早かった。2019年冬コミ以来久しく使うことがなかった地元の始発列車に乗り込んで銀座駅に行き、バスに乗り成田空港を目指した。またこの日は台風が接近しており、飛行機の欠航の可能性は十分あった。前日には急遽新幹線を利用するプランを計画するほどの状況だったが、結局台風の進路が逸れたおかげで無事飛行機に乗ることができた。機内で仮眠を取り11時には福岡空港に到着した。この日の予定は16時頃まで未定であり、どこに行くか決めていなかったが、とりあえずお昼だったので博多駅のバスターミナルに入っている牧のうどんを食べながら考えることにした。
博多観光
とりあえず初めに博多から博多南駅に向かうことにした。この区間は在来線でありながら新幹線の車両が走っている珍しい路線だ。さてせっかく短時間とはいえ新幹線に乗るのだから普段乗れない個室座席のある新幹線に乗ることにした。博多南線の利用者は想像以上におり、2人がけ、3人がけ座席はどこも1人か2人が座っている状況であった。その中なんとか個室座席を取ることができ、数分間の短い時間ではあったが、この席を満喫することができた。
博多南自体はすぐ近くに車両基地があること以外はいたって普通の駅であり、駅前も住宅街が広がっていた。帰りはグリーン座席に座ろうと思ったが、グリーン車の設置がない車両だったので普通車の座席に乗って帰ってきた。ところで博多南線間はグリーン料金が必要なのかは気になったが、乗ることもなかったのでこれはよく分からなかった。
戻ってきて次は香椎線の西戸崎駅に行くことにした。香椎線は蓄電池電車という種類の電車を利用しているらしいが、車両の知識には疎いのでただ内装が綺麗だった記憶しかない。西戸崎駅直前の区間は海の目と鼻の先を走っており、都市部から30分ほどで訪問できる場所とは思えないほど良い雰囲気の区間だった。西戸崎駅周辺はまばらな住宅があるのみであったが、駅のすぐ近くには福岡市営のフェリーの港があり、帰りはこれを利用した。博多港は天神や博多駅から少し離れた位置にあるものの、運賃はJRより若干安い(JR480円、フェリー450円)程度だったが、時間は鉄道の半分ほどで、乗り継ぎもなく地元住民の足として使われていた。こうして博多に戻るとちょうど良い時間になっており、小倉や本州に向けて移動し始めた。
山口の秘境駅 長門本山駅
予定では博多以降、鈍行で移動する予定であった。しかし博多と小倉の間は特例で安く特急を利用することができる。今回はこれを利用した。ちょうど良い時間に来たソニックに乗ったが、内装にこだわりがあり、フロアデッキには特急運行区間の名産品が飾られており短時間ながら快適な移動ができた。
小倉からは山陽本線に乗り換えて、本州へ向かった。今まで何度か九州と本州を鉄道で移動したことはあったが、この区間を在来線で行くと下関に行く前に電気が一瞬消え(設備の切り替えだと思う)ることで違う場所に行くことを否応なく自覚させてくるので、ワクワクしてきて楽しい気持ちになれる。
本州に渡ってしばらく行くと小野田駅に着いた。小野田駅からは小野田線に乗り換えて長門本山駅行ける本山支線の分岐駅である雀田駅に向かった。雀田駅は小野田線にとこの支線しか通っておらず、無人の小さな駅であったが、近くに大学があることから利用者はそれなりにおり、活気もあった。本山支線は1日3往復しかない路線にもかかわらず地元住民利用があったのは驚いた。恐らくこの支線は全長距離が2キロほどであり歩くことが可能な距離なので、もし逃した場合は割り切って歩いているのでないかと思う。しかし地元住民は前の駅で降りてしまい、長門本山駅を訪問したの自分含めて2人だけであった。長門本山駅の周りはポツポツと家や公民館のような建物があるだけであり、すぐ目の前の道を渡るとすぐに海が見えるような「最果て」を意識させるような駅だった。
折り返し列車で戻ってきた後は再び小野田線に乗り宇部新川を目指した。宇部新川はシン・エヴァの中でも登場する駅であり、駅構内のセブンイレブンにもエヴァ関連グッズが売っていた。映画の中に出てきたように目の前に工場が広がり、工業都市を思わせる街並みであった。駅を出ると大きな工場が見える構図というのは同日に利用した小倉も同様であった。
宇部新川駅で事前に購入しておいたかしわめしの弁当を食べ、街を少し散策した後、宇部線に乗り新山口駅に行き、山陽本線に乗り換えて防府駅まで行きこの日はこの駅の近くにある快活クラブで宿泊した。
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