【レポート】家業イノベーション・アイデアソン2022 vol.3開催!
11/8(火)にオンラインにて2022年最後となるアイデア出し『家業イノベーション・アイデアソン2022 vol.3』を開催しました✨
イベント前半は、インプットの時間としてゲストスピーカー講演を実施。vol.3では「家業イノベーション・アイデアソン2020」に家業イノベーターとして参加いただいたみかんのみっちゃん農園 小澤光範さんをお招きしました🍊
イベント後半は、アイデア出しの時間。vol.2で設定したアクションプランの成果をもとに、それぞれチームに分かれてアイデアを出し合いました。そして5ヶ月後のvol.4に向けて「何ができるか」「何をしたいか」をチームみんなで決めました。
ここからはイベントの様子をぎゅっとまとめて紹介します!
ゲストスピーカー講演
『SNSで見つけたご縁を紡ぐみかんの世界』
🍊 みかんのみっちゃん農園 小澤 光範さん
みっちゃんが感じる農業の課題
みかんはみなさんの生活の中で身近に感じてもらえている一方、生産者から消費者までの距離が遠く生産者のこだわりや想いを届けることができないという課題を感じてきました。そこで、生産者のこだわりや苦労を発信し、どうにか価格に反映させられないかと試行錯誤しています。
SNSを通じた取り組み内容
みかんのみっちゃん農園では「みかんを通じてお客さまとの距離を近づけ、ご縁の中から『幸せ』『未来』『感謝』『笑顔』を創る」をビジョンに掲げています。 “有田剥き” というみかんを4等分にする剥き方にちなんで、縁を中心に4つのキーワードを大事にしています。
縁:農家のこだわりや苦労を発信し、つながった方々とのアナログなコミュニケーションから縁を拡大
幸せ:口コミを通じて、みかんから生まれた幸せが波及
未来:コアなファンが生まれ、さまざまなアドバイスから新しいことに挑戦
感謝:農作業の様子をありのままに発信しこだわりや苦労を伝えることで、販売単価とお客さまの高単価みかんのニーズの向上に成功
笑顔:世界中の人がみかんを手に取りつながることで、笑顔になれる世界を創出
SNSでの発信を続けたことで、さまざまなコラボが誕生!
乃が美のジャムに使っていただいたり、エヌエヌ生命保険株式会社のお歳暮としてみかんを全国に発送したりなど、全国の方々といろんなカタチでコラボを実現しています。
また、繁忙期のみかん農家を手伝ってくれる方々をSNSで募集したところ、100名以上の方々から応募があり、近隣農家さんにも割り振りました。
クラウドファンディングを実施!
「まるで食べるみかんジュース!?甘くて濃い和歌山名産の有田みかんを絵本箱でお届け!」というプロジェクトを実施し、823名の方々から3,753,700円のご支援をいただきました。絵本箱を通じて「みかんの絵本箱が届く→ぬりえを楽しむ→絵本にする→パズルを作って遊ぶ」と、複数回の投稿機会を創出することができました。
消費者庁が定める機能性表示食品に登録!
機能性表示食品の登録者は法人が多く、個人農家の中では全国でたった7人のうちの1人です。「β-クリプトキサンチン」という成分が含まれており、1日3個食べることで骨が元気になるという効果があることが示されています。これにより、高単価みかんの実現を可能にしました。
取り組みの鍵は『縁』!
SNS発信で最も大切なことは、ひとりひとりの地道な会話の繰り返し。
デジタルなコミュニケーションはハードルが高いと感じる人もいるかと思いますが、人に話しかける行為とほぼ同じです。発信元が異なるだけで、日常生活の会話と何ら変わりません。
また、おしゃれな写真でないと興味をもってもらえないと思っている方もいるかと思いますが、そんなことはありません。農家の日常は、消費者にとっての非日常。うまく発信するというよりは、発信しつづけてコミュニケーションをとりつづけることが大事です!
次なる挑戦は「輸出」
和歌山県はみかんの生産量は全国1位ですが、キロ単価は全国9位と、大量生産により単価が安くなるという現状があります。また、年々国内みかん消費量は減少し、ここ20年で半分になっています。
そこで、輸出に着目。和歌山県初の輸出に特化した民間選果・出荷場をつくろうと動いています。今年香港とシンガポールにみかんを輸出してみて反応を見ながら、みかん輸出を確立していきたいと思います。
また今後の展望として、そこから得た知見ノウハウを他の果実にも波及させたいと考えています!
SNS発信を強みとしておいしいみかんを提供している小澤さんから、人とのつながりの大切さと具体的なSNS発信の事例とポイントをたっぷりお話しいただきました。講演の後は、それぞれのグループをまわってグループからの質問に答えたり具体的なアドバイスをしたりしていただきました!
グループワーク
🥒 尾見 喜信さん|Omi farm
【今回のテーマ】サウナ×きゅうりで新しい事業をつくる
サウナ×きゅうりを実現するために実際にサウナを体験し、文化になりつつあることを実感したという尾見さん。まずはきゅうりの歴史や品種、育て方など、それぞれがきゅうりについて知っていることや考えていることをシェアし合いました!
「きゅうりの売り出し方ってどんなバリエーションがあるんだろう?」から始まり「今では普通のものでも、最初は驚きの発見だったのでは?」「理にかなった上で斬新なアイデアがあるといいのかも!」という話に。
・「マラソン×食べ物」の枠にきゅうりを
・きゅうりの効果の裏付けとなるものをとる
・海外ではまた違った反応があるかも
・きゅうりをエンターテイメントにする
・きゅうり水を使ってきゅうりパックをつくる
など、新しいアイデアにみんながワクワクし続けていました!まずは地域でコラボをつくっていくところから始めることに。
【vol.4に向けたアクションプラン】
・サウナやマラソンなど、体を酷使したあとの水分・栄養分補給をターゲットにした取り組みを実施する!
・機能性表示食品など、きゅうりの効果を証明できるものを取得する!
🍄 川島 拓さん|田村きのこ園
【今回のテーマ】来年の旬の時期に向けてできることは?
前回のアイデアソンを経て、Instagramでの発信を強化。テレビ出演の影響もあり、フォロワーが600人を超えました!また、いいねやコメントもたくさんもらえるようになった田村きのこ園。
小澤さんには、SNS発信する上での具体的なアドバイスをたくさんいただき、アクションを増やしていきながら投稿のいいねやシェアを通じてグループのみんなで協力して広げていこう!という流れに。
参加者のみなさんから気になることを質問攻めに…!
田村きのこ園についてさらに知ったところで、
・徹底して「11月が旬だ」と言い続ける
・限定商品をつくって「あと〇〇個」を見せていく
・「誰から買うか」を大事にする層に対して、川島ファンを増やすための発信をする
・地域の風物詩となり、地域誌に取り上げられる努力をする
・飲食店の季節限定メニューに使ってもらう
・毎年同じ時期にプレスリリースを出し、メディアに発信してもらう
など、具体的なアクションアイデアが飛び交いました!
【vol.4に向けたアクションプラン】
・旬の時期限定の商品を作る!
・コラボBBQを実施する!
・しいたけがない時期から旬の時期に向けて発信を行う!
🏢 山野 英治さん|株式会社ライフサポート山野
【今回のテーマ】高齢者の職のあり方を考える!
まずは、前回のアクションプランであった入居者さんへのヒアリング結果を共有。さまざまな事例を調べてシェアしながら、何ができるかをみんなで考えました!「働く」ということについてそれぞれの考えをシェアし、深いディスカッションが。
・ライスワークではない「ライフワーク」に着目する
・勉強と聞くと嫌がる子どもと同様に「仕事」というワードがハードルを上げているのでは?
・意識せずに体が動くような、これまで蓄積されてきた経験を活かせる仕事ができるといい
・趣味の延長みたいなテンションで始めて、そこからどうやって職につなげていくかを高齢者の方々自身に考えてもらう
・すでにあるコンテンツを使って、夢中になれるものを見つける
・みんなで地域のスポーツチームの応援をする(高齢者チアとか?)
などのアイデアが出ました。働くことを目的にするのではなく、そこから生まれる地域とのつながりや交流を目的にチームで考えていきました!
【vol.4に向けたアクションプラン】
仕事という視点を変えて、まずは地域のスポーツチームの応援を通じたコミュニティ形成から始める!
次回vol.4は…
5ヶ月後の4/18(火)開催!
vol.4では、9〜11月で3回のアイデア出しを経て設定したアクションプランをもとに、家業イノベーターが11〜4月の間で取り組んできた成果を報告します。またその報告をもとに、7月に開催する最終報告の場であるサミットに向けて、さらにアクションを加速するべくアイデア出しを行います!
📣家業イノベーターとともに新しい挑戦に取り組む仲間を大募集📣
これまで参加していない人でももちろんOK!!
🚩家業イノベーターの挑戦を応援したい!
🚩自分のスキルや知識を生かしたい!
🚩家業に興味がある!
などなど、どなたでもご参加いただけます。vol.1〜3に参加していない方でも大歓迎ですので、みんなで家業イノベーターの挑戦を応援しましょう🔥
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