部活動の指導者派遣事例【部活動のこれからを考える#2】
こんにちは。
部活動の地域一体型のシステムについて考えている、かぐやです。
部活動のこれからを考えるためにいろんな視点から事例や情報を調べてまとめる企画の第2回です。前回の【部活動指導者派遣制度まとめ】をご覧になっていない方はぜひこちらより。
今回は実際の部活動の地域連携の事例についていくつかまとめます。表立っていない課題や視点についても少し触れながら書いていきます。
◆茨城県つくば市◆
人数の少ない部活動を拠点となる学校に集めた「拠点校部活動」、別競技を兼ねる校内合同部活動や部活動の時間を作れるように曜日選択制授業を実施する「生徒のニーズに応じた部活動」、クラブチームとの融合で活動を行う「地域支援体制」の三本柱を掲げて、各学校はその方針に則った部活動運営に取り組んでいます。(YouTube概要欄より引用)
市民団体「茎崎地区文化スポーツクラブ(KCSC)」が部活動のない日に月2回〜3回の活動を実施しており、クラブ会費は月1500円、今はこれだけで生計を立てていくことは厳しいかもしれませんが、クラブの規模が大きくなれば指導者の生計を立てられる可能性もあるのではないかと思います。(動画でも多少言及されています)実際問題経理の具体的な課題やビジョンが見えてこないのでこれからどうなるのか楽しみにしつつ、もう少し中身を掘り下げていきたいと考えています。
◆東京都杉並区◆
前回紹介した企業が関わっている可能性もあるのが、この杉並区の外部コーチの仕組みです。前回紹介した部活動指導者派遣としては1番の規模で活動しているリーフラスが関わっているのかなと思います。(このリンクの下にYouTube動画の学校が明記されています)
外部コーチを導入することで質の高い(と考えられる)指導を受けることができる一方で、指導者としての資質や能力を測る基準などを設けることが難しく、ライセンスを設けるにしても、どのような軸に沿って設けるかという疑問点や癒着などの問題も出てきそうです。
ただ、間違いなく教員の業務の負担は軽減され、本来の主軸である授業に集中できるようになるため、ますます広がっていくでしょう。地方では資源が集まりにくいため、人材と金銭面での調達が大きな課題ですが、事例があればまた取り上げていきたいと思います。
今のところうまくいっている自治体は存じません(知らないだけの可能性も十分あります)。
◆ゆる部活◆
また、スポーツの楽しみ方には様々な志向性があり、そのニーズに応えるためにこのような「ゆる部活」という活動も導入されています。
一人ひとりが自分なりの関わり方でスポーツや文化に親しむことができる機会を提供していくことが大切だと考えていますが、実際のところ、やはり指導者や学校施設が不足しているという課題が大きいです。
先ほども言及したように、都内であれば人も多くまだ資源は確保しやすいですが、地方のそもそも人が少ない地域となると、部活動の存続自体が危うい上に、専門的に指導できる人や資金調達も難しいと考えられます。(具体的な数字を提示できず申し訳ありません。)
でも。
このように「楽しみながら体を動かす」サークルや部活動はこれからどんどん広がっていくのではないかと感じています。勝利至上主義の競技性の強いクラブチームや部活動以外の選択肢もできる時代になっていってきています。
◆スポーツ共創◆
一般社団法人運動会協会はこれからの「スポーツ人口拡大に向けた官民連携プロジェクト・新たなアプローチ展開」事業の一環として作成され、スポーツへの関わり方において、「する」「みる」「ささえる」に加えて、「つくる」という価値を享受するための活動として始まりました。
個人的な考えですが、中高生における部活動内部において、「スポーツを創る」とまでは言いませんが、その運営や練習に関しては生徒自治で自分たちで部活動を創り上げる経験が大切なのではないかと考えています。
今の部活動では顧問やコーチが一方的に指導をしたり、社会人になった時に必要な力を身につける場所だと言って上からものを押し付けることがまだ。多すぎます。(特に中学生)
礼儀やマナーはもちろん蔑ろにすべきではありませんが、教師>生徒の形は時代遅れです。対等に対話しながら生徒の主体性を引き出し、部活動を一緒にマネジメントしていく。僕が顧問や指導者ならそうします。
ある意味、“指導”しない力が教員や指導者には足りないと思っています。自分たちで考えて行動する力って自分たちで考えて行動する経験をしないと身に付かないのではないかなと思いつつ、なかなかそこを徹底している方を見かけません(その経験をしたら必ず力が身につくということではありませんが)。
なぜ指導しないことをしないかについては色々と理由はあって、部活動に対する期待が大きかったり、部活動での成果が教師の評価につながったり、確かに部活動で学ぶことが社会に出たときに通用したりするということが考えられます。
今一度部活動やスポーツの価値とは何か。見直しませんか?
ぜひご意見や感想をお待ちしています。ちょっと中立性から外れて偏ってしまったかもしれませんが、一つの視点として提示したまでです。
正解はないので、一緒に考えていきましょう。
(2150字)
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<プロフィール>
筑波大学体育専門学群4年。体育・スポーツ経営学を専攻し春から大学院へ進学。大学の授業を通して部活動や教育など社会的な課題から「地域づくり」に関心を抱き2020年9月にmulti-Regionを立ち上げ、中高大の16名で運営中。多様性・居場所・選択肢をテーマに「今できること」にフォーカスした活動をしている。小学校および中高の保健体育教員免許取得中。学習サポーター、学童支援員、家庭教師として働く。その他Teacher Aide茨城支部長、読書会、イベント等行っている。春よりオンライン家庭教師開業予定。
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