見出し画像

自分を生きるということ

最近割と忙しい。
6月に入ってからは就活が解禁されたこともあり、やらないといけない事が一気に増えた。
そういう事情を前々からわかっていたにもかかわらず、何故か新しいアルバイトの面接に行ったり、ゼミの発表で1番大変な係を引き受けたりと、新しいことを詰め込んで自分を追い込むのが私の習性である。

就活、ゼミ、TOEIC、大学のテスト、レポート、日々の予習復習などのやらないといけないことに加えて、アルバイト、読書、恋人の誕生日の準備、麻雀、アニメなどやりたいこともたくさん。

やらないといけないことに関しても、自分でやろうと決めたことばかりなので実質やりたいこと。就活なんて適当にやろうと思ったら出来ると思うけど、出版・広告というレベルの高い業界に行こうと決めたのも私。

そして、就職と自分の将来設計に関して、割と真剣に恋人と話をしたのでそれをここに記録しようと思う。

就職についてぼんやりと考え始めた2年次から、なんとなく関西で就職したいなぁ、と思っていた。恋人と出会ってからは遠距離恋愛が嫌で、絶対に関西で就職しようと思っていた。就職出来れば別にどんな会社でもいい、とも思っていた。そのくらい、私の中心には恋人がいて、私の将来にも恋人は深く関わっていると思い込んでいたのである。

しかし、少しずつ就活を始め、色々な業界を見ていく中で、やっぱり出版・広告に惹かれてしまうことに気づいた。出版・広告なんて、本社基本東京にあるじゃん。ものすごく心が揺れた。

恋人をとるか、就職をとるか。悩んだ。普段スパッと物事を決めがちな私だが、これに関しては本当に悩んだ。どちらも大事だし、なんなら恋人との将来の方が大事だと思った。恋人ありきで将来を考えるのは良くないだろうな、とわかっていたからこそ余計に悩んだ。さらに、以前彼が何気ない会話で「遠距離は無理だと思う」と言っていたことを思い出して、もしも東京に行ったらお別れしてしまうのではないか、と怖くなって決められなくなった。そこで、思いきって直接聞いてみることにした。

「もし私が就職で東京いくなら、別れると思う?」

沈黙。
普段あまり真剣な話をしない私たちの間に、緊張した空気が走った。
10秒ほど考えて、彼は「わからない」と言った。
そりゃあそうだ。そんなこと、誰にもわからない。ただ、その時の私は割とメンタルが参っていたので、嘘でもいいから「絶対に別れない」と言って欲しいと思っていた。彼が、不確かな将来の約束をしないということを知っているのに。

泣きそうな私の気配を察して彼は「ちゃんとお話しよう」と言ってくれた。私は、出版・広告業界に惹かれていること、でもその多くは東京に本社があること、遠距離恋愛になって別れる可能性が高くなるなら関西に残りたいということを掻い摘んで話した。

私の話をじっと聞いたあと、彼は「就職はきちんとやりたいことをやれるところに行った方がいい」と言った。「もしも別れる時がきて、俺のために関西に残って好きでもない仕事していたとしたら、別れたあとに何のために残ったんだろうってなるから」とも言った。

正論である。正論すぎてぐうの音も出ない。
ただ、幸せ絶頂期になんでそんなに盲目にならずに考えられるのか不思議だった。後でわかったことだが、彼自身、大学入学時に似たような経験をしているからだそうだ。

もう少しレベルの高い大学をめざしていた彼が今の大学に来た理由の一つが、以前付き合っていた人が目指していたから、らしい。結局その人は落ちてしまったし、彼ともお別れすることになってしまった。
つまり、その時望んだ未来の方向に足を向けたとしても、その通りに事が進むとは限らないということを、身をもって経験していたのだ。

その話を聞いて深く納得したと同時に、私は自分の就職を優先することに決めた。自分の就職先は自分の努力次第でいくらでも変えることができるが、恋人との未来は私だけが頑張ったところでいい方向に進むとは限らない。少し考えればわかるシンプルな事実である。

また、今回の出来事を経てより一層恋人のことを好きになった。前から少し思っていたことではあるが、出来もしない無責任な約束をしないのである。一時期は少しそれが寂しくも感じたが、適当な約束しかしない人に自分の将来を分けることなどできない。彼は自分のことを客観視して、残酷なほど現実的に私たちのことを考えているのだとわかった。

また、私は割と運命論者である。
自分の人生は最初から決まっていて、正しい努力をすれば正しい運命を歩めると思っている。
全ての人と出会うべくして出会ったと思っているし、これからもそうだと思う。
上手く言えないのだが、くさい言い方をすると、彼が運命の人なら遠距離だろうがなんだろうが関係なく良い方向に進むと思うし、運命の人でないなら、近くにいてもいつかは破綻する、ということだ。

つまりは、本当に、今を一生懸命生きるしかないのだ。前回と結論が同じである。ただ、本当にそうするしかないし、それが一番大切で、しかも忘れやすいことだ。特に私にとっては。将来をいい方向にしたくば、今を大切にするしかないのだ。

いいなと思ったら応援しよう!