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Danteネットワーク導入コストについて
自宅音楽制作環境に、実際にDanteを導入して分かったコスト感を記していきます。
僕のDanteネットワークは、
・PC+インターフェース1+インターフェース2
の3台構成です。
■PCへの出費
・Dante Virtual Soundcard(以下DVS) - $29.99(約3,300円)
・Dante Controller - 無料
僕はひとまずPC備え付けのLANポートで動作するDVSを導入したので、これだけです。
DVSをインストールすることで、PC備え付けのLANポート(USB変換も可)を仮想的にDanteポートにできます。
もし、専用のPCIカードを増設する場合は、
・Focusrite製PCIeカード - 約12万円
・YAMAHA製PCIeカード - 約16万円
が必要になります。
専用カードを導入することで、主にレイテンシー面で非常に有利になります(Dante自体のレイテンシーを1msまで詰められる。
逆を言えば、そこまでレイテンシーを重視しないなら、DVSで十分。
DVSでもDAWのバッファ64(44.1kHz動作時)くらいまで普通に詰められましたし、ピアノ弾いててラグ気にならないレベルです。
尚、ネットワークの安定性という意味では、リダンダンド(冗長化)に対応したYAMAHA製カードの方が良いです。
■オーディオインターフェースへの出費
・Lynx HiloのUSB→Dante換装 - 約9万円
・Dante対応の追加I/O - 1万円~
ここに関しては使うインターフェース次第なので、あくまで参考値。
Danteに対応したI/Oを探したいなら、サウンドハウスで「Dante」とか入れれば色々出てきます。
尚、僕が使っているLynxしかり、USB/Danteの選択肢があるモデルの価格差は5万程度なので、Danteに対応しているインターフェースならば
「5万の追加投資でUSB以上の安定性とThunderbolt以上の拡張性が手に入る」
と思えば安い投資だと思います。
(WinでThunderbolt3入れようとすると色々めんどくさいですし)
自宅制作環境にミキサーを導入している人は、Dante対応のミキサーを入れることで、ミキサーをそのままオーディオインターフェースとして動作させることもできますね。
YAMAHA, Behringer, PreSonus等、様々なメーカーのミキサーをDanteデバイスとして稼働させられます。
■それ以外の出費
・CAT6以上のLANケーブル - 100円~
・LANポート追加用のPCIボード - 1,000円~
・スイッチングハブ(省電力機能をOffできるモデルを推奨) - 5,000円~ ※無くてもいい
正直、10m以上の長距離の引き回しを考えないならば、上記くらいの価格帯のネットワーク機器で十分です。
公式ではスイッチングハブの使用を推奨していますが、1.5mくらいのケーブルなら、ハブなし(デイジーチェーン)でも動きます。
(公式としてはデイジーチェーンを「殆どのケースに於いて推奨しない」としていますので、そこは注意)
■まとめ
とにかくDanteカードが高い。
逆を言えば、工夫してDanteカードを使わないようにネットワークを構築すれば、かなり安く上がります。
以上!