【MTG・雑談】《ゴロス》って何が強いんだっけ?【電脳灯争戦Ⅲを振り返って】その2
はじめに
電脳灯争戦Ⅲ無事終了!
皆様お疲れ様でした。
チーム「まっしろしろすけ(仮)」さん、優勝おめでとうございます。
うちのチーム、予選でまっしろしろすけ(仮)さんに負けたから実質準優勝だよね?(敗者の戯言)
さて、電脳灯争戦Ⅲが終わりまして、チームでお疲れ様配信をしようかという話がありまして、いろいろ思いを馳せていたのですが、唐突にこんなことを思いました。
「あれ? ゴロス…… ゴロスの強みってなんだっけ?」
ゴロスって強いんだよね?
また筆者、変なことを考え始めました。
いや、《不屈の巡礼者、ゴロス》、強いカードだと思いますよ。
前回当たりの記事で、私が思う電脳灯争戦ルールで強い統率者の条件をだいたい満たしてますし。
色が多い(5色)だし、場に出たら土地を出せるからアド稼げるし、能力だってトップから呪文踏み倒せるし、弱いわけがない。
でもさ。
ここでちょっと「あれ?」って思った。
ゴロスの強さって着地できてこそだよな。って。
当たり前の話である。
けど、よくよく考えてほしい。
電脳灯争戦ルールって、色が多い統率者が基本多い方なのである。
相手の統率者見てからデッキ決められるしね。
そして青含みの統率者も多いのである。
うちのチームも全員青使えるしね?
で、通常の《ゴロス》デッキというと、「マナ加速して、ゴロス叩きつけて、呪文踏み倒す」ってのが王道パターンなんだけど。
逆に言うと、ゴロスデッキで一番最初に出てくる脅威って《不屈の巡礼者、ゴロス》っていうことが多いってことなのである。
着地さえできれば土地が伸びるので除去されてもすぐ出しなおせるし、踏み倒し能力を有効に使おうとしたら他の脅威のカードってゴロスと同等以上のマナ総量であることが多い(5~7マナあたりが多いのでは?)
どこかでデッキの軸ってずらすべきだったのでは?
公開されている統率者は警戒されていて当然なのである。
それに対処できるカードは当然多くなっているし、【最初の脅威】がその統率者なら、対処カードは当然のようにそこに当ててくる。
まぁ、初動のゴロスが打ち消されるのはいい。もともとゴロスの勝ち方といえば、何度もゴロスたたきつけて、対処カードが切れたら強いカード踏み倒してアド差で勝っていくって形なんだけど。
ここで疑問、「ゴロスを強く使うために、ゴロスらしいデッキを組んでくるって相手の想像の範疇だから、対処できるなら対処しやすいよね?」って。
ゴロスデッキが弱いとか弱くないとかではなくてですね。
相手のデッキがイメージできる通りだったら、相手の掌の上で戦ってるよね?って話である。
「ゴロスらしいゴロスデッキって、思っているよりは実は弱いのでは?」
弱いというか、相手のイメージ通りで動かれていたら【弱体化】されているのじゃないか?という感じか。
そして、もう一つの疑問。
「ゴロスって5色統率者だけど、多彩な戦術をできているか?」
『多彩なカード』だけど『多彩な戦術』ではないよね?
前述のとおり、ゴロスらしく勝つデッキって、『各色の強いカードを踏み倒したりしてバンバン使って』みたいな感じになるんだけど。
各色のマナ総量の重い強カードと、それを支えるランプカードってのが多め。つまり序盤・中盤の脅威って少ない、ランプデッキなんだよね。
派生系としては打消しや除去と多めに入れての『相対的に相手を遅くする』コントロールデッキだろうか? けど、打消しってゴロスの能力の当たりカードにならないからあまり入れたくはないよね。盤面に依存する除去カードもしかり。
あれ? つまりゴロスって『5色統率者』の特徴である『多彩な戦術を選べる』っていう部分、強く使おうとすればするほど自身と矛盾するのか?
相手への脅威が5マナ以上に集中するなら、それまで相手は自由に動けるし、プレッシャーってかかってないんだよね。
そして、ゴロスって能力起動されても「即敗北」ということでもない。
トップ三枚次第のガチャだしね。
以前、チーム内練習でゴロス使っていた時のことを思い出した。
ゴロスガチャ使えるときは大体使った方がいいんだけど、その時は手札に《龍神、ニコル・ボーラス》がいた。
「ガチャ回すよりボーラス出した方が強いのでは?」
たら・れば。の話になるのだが、不確定3枚ガチャと確定ボーラス。どっちがいいのかな?という話を出すくらいにはゴロスガチャって不確定要素が大きい。
土地三枚という可能性もあるんだ。
つまるところ何が言いたいの?
うちのチームでは【ねこさん】が《不屈の巡礼者、ゴロス》を使用したのだが、そのデッキ調整の場に私もいてデッキの中身の入れ替えにも口をはさんだり挟まなかったり。
そのアドバイスの方針って『通常のゴロスを強くする』って方向性で検討してたけど、それって相手の思惑の範疇だし、なんか別ベクトルでの意見が必要だったのでは?という思い。
そして、うちのチームの第一戦。この試合での構築で、おおよそうちのチームのデッキ作成の方針というのが透けてくるのである。それを考えると、第一戦のVS蒼紅ちかさん、《暁冠の日向》戦は、通常のゴロス構築とは一風変わった《ゴロス》デッキを組んだ方が、第二戦・第三戦。勝ち進んだときに、『デッキの中身が読みづらい』って効果もあったのでは?という考え。
すべてはたら・れば。の話である。
けれど、初動の統率者が出しにくく、警戒されてて着地しにくいよね。って話、どこかで聞き覚えのある話。
そう、私の《聖トラフトの霊》の通常バージョンと同じデッキ構造になっているのである。
え? つまり。ゴロスを強く使うには。ゴロスが強く使えるように当たりカードとか、重いカードを増やすんじゃなくて、ゴロスを使う前にマスカン級のカードを出しまくって、対処札をからした方がよかったのでは?という、大会終わった後から思いつくには遅すぎる後悔。
実際試合前にそのデッキ方針の話をして、採用されたかどうかは置いといて、デッキ作成の方針の一案としては、デッキを作る前に思いついていないといけなかった事柄の気がしてならない。
ということなので本人に聞いてみた
詳しい話は反省会配信のネタにするとして、その前振りのつもりで、うちのチームのゴロス使い、ねこさんにインタビューを行った。聞いた内容はゴロスでどうやって勝つのか。とか、デッキ作成の方針ってどう考えてた。って話である。インタビュー全文を書き込むのも大変なので回答は要約する。
Q1.統率者ゴロスって何が強い?
ねこさん「電脳灯争戦で統率者を先に見せるので、色に縛られない統率者にして、相手を悩ませたかった。ヒストリック環境の各色の強いカードをつまみ食いできるし、ゴロスが着地したら土地が伸ばせるからハードキャストでたたきつけられるのも強い」
大体筆者とも同じ意見である。
ただ、前述のとおり、色には縛られないけど、我々は戦術には縛られていたので相手を悩ませることはできなかった可能性がある。
Q2.ゴロスの勝ち方ってどんな形?
ねこさん「ゴロスを出して対処させてを繰り返し続けて、相手の対処が切れたところからゴロスの能力でアドを稼ぐ。マナ加速もあるので、他の強いカードも叩きつけて勝つ」
これも大体筆者も同じ考えだった。
ただ、対処札切れてからのゴロスの能力って、これも前述のとおり即死性はないんだよね。という思い返し。アドを稼ぐところからも不確定要素が結構でかいのである。
Q3.対戦相手(暁冠の日向)はどんなデッキにしてくると思った?
ねこさん「対戦前までは相手が(独創力コンボ)デッキから変えてくる様子だったので、重コントロールデッキで来ると思っていた」
インタビューの時は「デッキを変えてきて重コントロール」と言われたので一瞬『?』を出したが、そういえば対戦相手が事前に《不屈の独創力》から確定無限コンボデッキの情報出してたからそこからの変更かなって予測ですね。
コンボデッキではあるのだけど、こっちのゴロスに自由もさせたくないだろうから、私は「あれ、どちらにせよコントロール風味ではないの?」という考えだった。というか、不屈の独創力と重コントロールって両立できるのでは?とも思っていた。
デッキからパーツを探すためのドローでデッキを回しつつ、要所は打ち消したりするってどちらのデッキでも基本の動きは同じだから。
Q4.デッキ作成に当たって、どんな風に変更した?
ねこさん「最初は打消し多めの陰キャデッキで、最後にゴロス出して重いところを叩きつけていく感じのデッキでした。そこから『打消し』はゴロスの当たりにならないので減らしていって、ちょっとゴロスを出しやすくするために中盤の脅威となる3・4マナのカードを足して、重いところは『打ち消されない』とか『呪禁』のカードを多く採用しました」
自分も普通に構築したらそのような構築にするだろうし、デッキ調整の場にいたときもおおむねそんな感じだったと思うので思考のずれはなかった。
ただ、ゴロスを出しやすくするための『中盤の脅威』となりうるカードはいま確認すると3マナに2枚、4マナに3枚だった。ゴロスガチャを行ったときに出てくるカードが3・4マナでは勝ちにくいと語ってもらったが、いま思うともっと3・4マナのカードは増やしてもよかったかもしれない。
ゴロスを5マナで出して打ち消された場合、次のターンは良くて6マナまでしか使えない。7マナ以上に重きを置いた今回のデッキだと、次のターンに脅威を叩きこみ続ける。という戦略が難しかったのではないかと今は思っている。
ゴロスデッキをどう組めばよかったのか?
これは回答の出ない話だ。今回のデッキでも勝てたならそれで正解だったし、勝ってたらこんな疑問も抱かなかった。
ただ、ゴロスで強いデッキを作ろうと考えるあまり、視野狭窄に陥っていたのではないかとも思う。
「ゴロスだからランプしないといけない」という制約はないし。
「ゴロスだから重いカードを多く入れないといけない」という制約もない。
「通常のゴロスは重いデッキになるから、ゲームスピードをもっと速くしてみてもいいんじゃないか」とか。
「(聖トラフトの方針みたいに)瞬速クロパで組んでみない?」という提案をしてもよかったかもしれない。
5色統率者で自由な構築はできたはずなのに、目指す道が一直線すぎたかもしれないと、いまでは反省している。
デッキ構築は自由で、勝てればそれで正義なのである。
話は変わるが『前回の電脳灯争戦』で私の所属していた『UPOTU』にもゴロス使いがいた。
永廻 檸檬(ながさこ れもん)さん。
フランケンシュタイン系Vtuberで、前回黒単ゴロスなどを持ち込んだ方である。
当時は「はー、ようこんなデッキ思いつくなぁ」と感心しきりだったのだが。
いま思うと『相手の予想を裏切る』って意味で私の考えていた『相手の想像の範疇じゃいけないのでは?』ということに対する回答をこのとき見ていたんじゃないか!?って叫びをあげた。
「感心するのはいいけど、どうしてそういうことをしたのか」っていうところはもっと理解した方がよかったな、と反省している。
おわりに
つよい とうそつしゃ
よわい とうそつしゃ
そんなの ひとの かって
ほんとうに つよい PWなら
すきな とうそつしゃで
かてるように がんばるべき
好きな統率者ってなんだろうなー(毎回統率者を変えている筆者の戯言)
とりあえず相手の思惑にはまっているうちはどれだけ強い動きに思えても分が悪いんじゃなかろうか。とは思っている。
いい意味で相手を裏切り、勝利をもぎ取れるようにこれからも頑張っていきたい。(普段コピーデッキばかり回している筆者のつぶやき)