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「MTGはアド取りゲームだと思ってらっしゃる!?」と脳内フレンドに煽られた

はじめに

 皆さんお久しぶりです。
 久しぶりにnote記事を書いている藤月かごめです。
 今日は休憩時間に見た「《予言》には打消ししたくないけど、《苦しめる声》には積極的に打消しをしたくなる」という旨のアンケートが流れてきて、TLが少々盛り上がったので、自分の思うところを書こうかなと思った次第です。
 自分の思うところというか、脳内でイメージした『MTGが上手なフレンド』と会話したら、ボロクソに煽られたのであまりの悲しさに涙が出て、記事にでもして発散したいと思った次第です。
 まじ悲しかった。


何も考えなかった自分の考え

 まず初めにX(Twitter)でアンケートをパッと見たとき思ったのは「私も苦しめる声だったら打ち消したいかなー」ってゆるい考えだった。
 けれど、少し時間をかけて考えると、「これって、どういうデッキで使われていて、どういう状況で『打ち消したいかどうか』っていってるんだ?」と疑問が出てきた。
 MTGゆるゆる勢の私でもこの設問で疑問に思うところはたくさん出てきて、いくつか挙げるとしたら以下のような部分が気になった。

  • このカードは同じデッキで同居してるの?

  • この呪文を打つ相手のデッキはどんなものを想定してる?

  • この呪文を打った時に相手のマナは何マナくらいあるの?

  • この呪文を打った時に相手の手札は何枚なの?

  • 自分の手札に打消しは何枚あるの?

  • 自分のデッキの勝ち筋は何なの?

 エトセトラ、エトセトラ。
 設問として設定していない状況が気になって気になって仕方がなくなりました。そんなときにふと、「じゃぁ、この設問に友人たちだったらどう答えるかな」って考えたわけですよ。
 友人Aなら「基本的には打ち消さないかな。これを打ち消して勝つなら打ち消すけど」と、ほんわかまあるい答えが返ってくるかなって。
 友人Bなら「もしかして藤月さん、MTGをアド取りゲームだと勘違いしてらっしゃる!?」と、反射的に自分の考えた「苦しめる声なら打ち消したいかな」って考えを無茶苦茶煽られるなって。この脳内イメージのはずなのに、悔しくて悔しくて、まじで涙流しそうになりましたよ。
 本人(イメージ元のモデル)を「ちくしょう、いつか見返してやる!!」なんて思うわけですが、『今後も頭上がらない気がするなぁ』とも思っている。
 閑話休題。

結局、打ち消すの?打ち消さないの?

 結論から言えば「時と場合と盤面と手札とライフとデッキと墓地……etc. いろんな条件による」ので、「予言なら打ち消さないけど、苦しめる声なら打ち消す」って場合はあるかもしれないし、ないかもしれない。としか言えない。
 もともとのアンケートをした人は、「予言(単純なドロー呪文)に打消しだと、ドロー呪文と打消しが1対1交換。苦しめる声(追加コストでカードを捨てる)なら2対1交換になるからアドになる」という考えで、合理的かどうか。って聞きたかったみたいなんですけど。
 その『相手が手札を追加コストにしているからアド』かどうか、というのも状況によるよね。って思うので一概に言いにくいなと。

 もしも相手が『リアニメイトで墓地から強いカードを釣り上げる』ようなデッキなら、カードを捨てる段階でおおむね役割を果たしていて、残ったマナで釣り上げてくるかもしれないし。

 もしも相手が『果敢デッキ』とかなら、続けて手札に呪文を補充される前に叩き落としたいし。(果敢デッキは今なら衝動的ドローとかの方を使ってると思うよとかは置いといて)

 もしも相手が『イゼットフェニックス』だったら、これが何個目の呪文で、あと何マナ残しているのか。

 と簡単に考えただけでもいろんなパターンが出てくる。
 「捨てる」という行為だけ考えても、それが不利なのか、有利なのか、とても判断が難しい。

というか『アド』って何なのよ?

 よくMTGというか、カードゲーム全般でプレイングの良し悪しで『アド』っていう概念が出てくるけど、これって本当になんなんだろうね。私には難しいですよ。
 単純に『アド』と称される中でも『ハンドアド(手札の枚数)』『盤面アド(場に出ているカードの優勢)』『ライフアド(ライフポイントの優勢)』『テンポアド(これが説明むずかしいよね)』など、いろいろ出てくる。
 ハンドアドの点だけで見れば、打ち消されなければ呪文の前後で《予言》は手札が+1枚。《苦しめる声》は±0枚(入れ替え)。打ち消された場合は《予言》はマイナス1枚、《苦しめる声》はマイナス2枚。文字で見ると、『打ち消された《苦しめる声》』が一番(打ち消した側から)お得そうな感じがする。
 けれど、この場合分けを図にすると、以下のようになる。

 総数が2枚減っているので、《苦しめる声》の方が手札の枚数へのダメージが大きいように見えるけど、どちらも『打ち消された場合』は『打ち消されなかった場合』に比べて、2枚減っている。という見方ができるので、「打消し1枚と手札2枚分との交換」とも読み取れる。
 ってXの方で言ってる人を見かけました。なるほどなぁ。
 こうして図にすると、《予言》と《苦しめる声》の単品だけだと、あまり差が分かんないね。

 私が「苦しめる声なら打ち消したい」って考えていたのは、「構築なら1枚だけ入っているって状況も少ないから、はじめの《苦しめる声》を打ち消して手札総数が減るので、2枚目以降が使いにくくなる」と考えていたからだ。2枚目以降の《苦しめる声》は極論で『手札1枚の時には使えない』から、死に札にしやすいのでは?という考え。
 けれど、そんなのは『リアニメイトでファッティ釣られたらどうするん? 貴重な打消し、さっき使ったよね?』って言われたら終わりである。 

勝てば良かろうなのだ!

 カードゲームにおける『アド』って結局何か?と言われたら、『ゲームを勝利するためにどれだけ優位をとれているか』ということだ。ゲームにさえ勝てれば、ライフをどれだけ支払おうが、手札をどんだけ無駄遣いしようが、クリーチャーが一方的にやられようが、『勝てばすべてチャラ』なのだ。スーサイドブラックとかで、「ライフは1点残っていればいい」とはよく言ったものだ。
 逆にいくら手札を稼ごうが、『勝ち』につながらなければ意味がない。コントロールデッキで、ドローカードばかり引いて、一方的にライフ詰められて終わったことが何回あるか。
 何を言いたいかといえば、先述のアンケートで「これはアドだから、打ち消していいよね?」って話は「手札枚数のアド」という観点だけで見れば、「どちらにせよ手札2枚分と打消し1枚の交換」だから、「《予言》だろうが《苦しめる声》だろうが、打ち消していい」って話になる。「勝ちに向かっているか」という観点なら、「情報不足なので回答不可」といったところじゃないだろうか?
 このプレイが『合理的かどうか』という観点を重視するのなら。
(1)そのプレイングで『勝てるか?』
から始まって、
(2)そのプレイングで『負けないか?』
(3)そのプレイングで『何が有利になったか?』
(4)そのプレイングで『何が不利になったか?』
(5)そのプレイングによる『デメリットは許容範囲か?』
と順を追って考える必要があると思っている。
 うまいプレイヤーは、そのあたりの判断を『膨大な経験則と、素早い思考力』で補っているから、一瞬でいい判断を下せるんだろうな。と思いつつ。
 時間をかけて考えていい、こういうアンケートなら、安易な回答に飛びつかないで、しっかり考えた方がいいな。と過去の自分に反省を促したいです。
 煽られるのも仕方ねぇよな。

さいごに

 私が『この人、MTGが上手い』と思っているイマジナリー友人Aのモデルとなった人に「このアンケートどう思う?」とコメントをいただいた。
 許可をいただいているので、その引用を掲載する。

A「正直に答えると、こんなん状況次第なので、こんな少ない情報で判断しろっていうのが無理難題なので非合理ですね。この質問者の『合理的』っていうのが何を指してるのか分からないので、私のが解答になってない可能性もあるのでご注意ください。ちなみに僕は『ゲームに勝利するための合理的』で判断しました。アドバンテージ面のみで考える合理的だと話が変わってきますね」

……コメントいただく前には記事の内容大体決めてたので、内容パクったわけじゃないんだからね?

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