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東村山ふるさと歴史館・八国山たいけんの里

東京都東村山市にある東村山ふるさと歴史館と八国山はちこくやまたいけんの里に行ってきました。まずは、西武線東村山駅近くのふるさと歴史館に向かいます。

ロビーにどーんと鎮座するのが巨大な丸木舟。東村山にある下宅部しもやけべ遺跡からは漁具も見つかっており、漁業が盛んだったのではないかという説もあります。

下宅部しもやけべ遺跡から発掘された全長約6.6m、縄文時代後期の丸木舟(未完成品)

施設内は縄文時代、そして古墳時代~中世以降が主な展示になっています。

縄文時代の石器類。
縄文時代の土器や道具類
縄文時代晩期の土偶や装飾品など、日向北遺跡出土。(東村山市)
日向北遺跡出土の縄文土器。

東村山市では弥生時代中期の遺跡がいくつか見つかっているのですが、水が乏しく乾燥した武蔵野台地では水田耕作に適した地が少なかったようです。

7世紀になると国分寺や武蔵国府につながる大きな道が作られ、集落が増え狭い谷間を利用した水田が作られていったそうです。

さてこの展示館、江戸時代?の火縄銃も展示されていました。

次は八国山はちこくやまたいけんの里へ向かいます。
その途中にある、野口製麺所さんで武蔵野うどんをいただきます。

きのこ汁うどん、900円。

美味しくいただきました。ごちそうさまです😊

そして畑と住宅地を抜け川沿いに歩くと見えてきました。

ここは下宅部しもやけべ遺跡で発見された漆製品などが展示されています。

赤漆塗土器、漆にベンガラ(酸化鉄)を混ぜて着色します。
上二つが櫛の一部、下がヘアピン。左側がレンズに隠れてますがつまみ?部分があります。
下宅部しもやけべ遺跡では、漆を取った原木を杭に再利用していたそうです。

<漆の作り方>
1)原木から取った漆の樹液はゴミを取るため布で濾す。
2)ゆっくり混ぜることで粒子を細かく均一に。
3)40℃以下で加熱して水分を2~3%になるまで飛ばすと漆黒の漆に。
赤色漆はこれにベンガラ(酸化鉄)や水銀朱を混ぜれば出来上がり。

ベンガラ(酸化鉄)で染められた赤色漆が塗られた土器片。
黒色漆塗土器片。
漆塗匙

右の樹皮製筒型容器は全体に黒漆を塗り、一部を残して赤色漆を塗る事で
文様を描いているそうです。

漆塗樹皮巻製品と漆塗筒形容器。

漆は塗るだけでなく、土器の補修にも使われているそうです。

漆塗の弓

こちら、縄文時代の土器。国の重要文化財や重要文化財のオンパレードで少しビビりました💦

磨製石斧
磨製石斧で木を切るとこんな風になります。

こちら、縄文時代の土器の内側に調理した食べ物が焦げ付いたもの。

縄文時代も焦げ付きを洗うが面倒だったのか😅
こちらは煮豆が焦げたもの。

出土した縄文時代の漆塗り弓を復元したものです。

長弓は約165cm、短弓は約100cm。

なお出土した赤色漆塗土器の原料を調べたところ、水銀朱5割、ベンガラ3割、水銀朱+ベンガラ2割だったそうです。水銀朱は関東に産地がなく、北海道産のものが東北経由で運ばれてきたと考えられているそうです。

他にも掲載してない写真が多くあり、見どころの多い展示施設でした。

さて、最後になりましたが東村山と言えばこの人です。

アイーン!

最後までお読みいただきありがとうございました💖

東村山ふるさと歴史館
入館無料
開館時間:9時半~17時(入館は16時半まで)
休館日:月曜日・火曜日、年末年始
場所:西武鉄道新宿線・国分寺線・西武園線「東村山駅」西口から徒歩8分

八国山たいけんの里
入館無料
開館時間:9時半~17時(入館は16時半まで)
休館日:月曜日・火曜日、年末年始
場所:西武新宿線東村山駅徒歩約20分、西武西武園線西武園駅徒歩8分

参照:『漆の文化史』四栁嘉章 著
下宅部遺跡展「縄文の漆」「縄文人の植物利用」東村山ふるさと歴史館発行

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