戦国時代の自動操縦②(ショートショート)
今から三十五億程年前、火星は地球と同じく海に囲まれていました。それが度重なる隕石の衝突と火山の噴火で今は見るも無残な姿に。
火星が戦いの神と呼ばれていたのはご存じですか。
かつては生物が暮らし、戦いに明け暮れ進化を図ろうとしたものの夢破れたのです。でも新天地を求め故郷を飛び出した者がいた。
そして長い眠りから目覚め、故郷の星の欠片をこの国に埋めました。平和な国に敢えて戦いの種を植え、それを乗り越え更なる平和が訪れる事を願って。それでは歴史を振り返ってみましょう。
7世紀:白村江の戦い→平安時代
16世紀:秀吉の朝鮮出兵→江戸時代
20世紀:第二次世界大戦→昭和後半・平成・令和
戦国時代の自動操縦とは?
他国を巻き込む程の戦いの機運に疲れ、再び平和を思い出す時の流れなのです。
最近、火星へ無人探査機を送り込んでいる国があると聞きます。でも、星の欠片を持ち帰えらないでと伝えて欲しい。
戦いの種はもういらない。
とある星の欠片の切なる願いです。
(414文字)
たらはかにさんの企画に参加です。
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