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くにたち郷土文化館

東京都国立市にある「くにたち郷土文化館」に行ってきました。一階の廊下に出土状況の写真や復元模型、そして地下に展示室があります。

緑川東遺跡から出土した縄文時代の石棒の出土状況。
地下展示室

まず目を引くのが顔面把手付き土器。南養寺遺跡(国立市)から出土したおよそ5000年前の縄文時代中期の土器。

顔面部分が把手だそうです。
土器の膨らんでいる部分を抱えるように伸ばされた手は三本指。

芸術ですね~😊

南養寺遺跡には他にも個性的な縄文土器があります。

蛇文様土器。

蛇がうねってる感じがわかりますでしょうか。

人体風文様土器。

神が力を与えてくれることを期待して、人体文や獣文土器を儀礼の道具として使ったのだとか。

土器や土偶、右下は耳飾り。

国の重要文化財の石棒です。長さ103~113cm、1本あたりの重さ22~30kg。子孫繁栄や狩猟の成功祈願の祭祀に使われたと考えられているそうです。

約4000年前の緑川東遺跡(国立市)から4本まとまって出土。国の重要文化財。

また、緑川東遺跡(国立市)の敷石遺構から地元の土器に加え、南関東の土を使った東海や関西に分布する土器が出土。中には関西産の水銀朱が塗られた土器の破片も見つかったのだとか。

さて、国立市では弥生時代の遺跡が未発見で、下谷保しもやぼ遺跡では古墳時代(4世紀頃)の竪穴住居が見つかっており、その時代から農耕が開始されたのではないかということです。

下谷保1号墳の出土物の鉄刀、鉄鏃など。
左側の円筒埴輪と土師器は国立市の青柳古墳出土、6世紀末。

そしてこちら今回の訪問目的、「羊」の文字が刻まれたの紡錘車。

表面に「武蔵國 多磨」、側面に「羊」の文字が刻まれてます。仮屋上かりやうえ遺跡出土。
肉眼では小さいながらも文字が読めたのですが、写真では、、、読めない💦

この紡錘車は奈良時代後期のもので、もしかすると奈良時代の国立市でヒツジの毛を紡いでいたのかもと思ったのですが、

「羊」の文字は、人名ないし居住区ではないかという説明でした😅

推古7年(599年)に百済から羊2頭が日本に献上されたらしいのですが、さすがに関東まで連れてこないよね。

ちなみに紡錘車とは、穴に木の棒などの軸を差し込みコマの回転力を利用して糸によりをかけ、紡いで糸にする道具です。

その他、中世の民具や仏像、一昔前の祭りや婚礼写真などが展示されていました。

観世音菩薩像、寄木造り。
お神輿。
昔の婚礼の様子。

最後までお読みいただきありがとうございました💖

くにたち郷土文化館
入館無料
開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:毎月第2・第4木曜日(祝日の場合開館、翌日休館)、年末年始

アクセス:JR中央線国立駅より立川バス「国立操車場」「国立泉団地」行き乗車→「くにたち郷土文化館」下車 徒歩1分
または、JR南武線矢川駅下車、徒歩10分

くにたち郷土文化館

参照:wiki「紡錘」「ヒツジ」

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