Ozora Festival 2024 レポート - DAY1
2024年、サイトランスシーンでは世界最大規模の1つ、ハンガリーのOZORA Festivalでプレイする機会に恵まれました。 5万枚のチケットがSOLD OUTとなった「Ozora Festival 2024」を、出演者側の視点も交えつつ、レポートします。
日本からハンガリーへ
まずは簡単に日本からハンガリーまでのアクセスについて。今回は2024年春から名古屋発着の便が再開したフィンランド航空を利用しました。
行きのフライトは満席の状況。ヘルシンキへ向かう途中、食事のタイミングで気流が激しい場所を通過したため、コントみたいに機体が上下に揺れる中のスリリングな食事を楽しみつつ、無事に定刻通りにヘルシンキに到着。
「乗り継ぎがスムーズで便利」と聞いていたヘルシンキ空港ですが、飛行機を降りてすぐに並んだパスポートコントロールのゲートは、24あるゲートの内の4つしか開いてなかったので通過するのに60分並びました。
この日は朝5時にヘルシンキ到着の便がたくさんあったみたいで、タイミングなのかもしれませんが、13時間のフライトの後に1時間並ぶのはなかなか辛かったです。
ゲート通過を除けばヘルシンキ空港は快適で、おしゃれなデザインの空港内で足を延ばして仮眠できたり、カフェのオープンデッキで早朝のフィンランドのひんやりした空気を感じながらコーヒー(5.9ユーロ=980円くらい)を飲んだりして優雅に過ごせました。
ハンガリー行きの便も定刻通りに出発し、定刻通りにハンガリーのリスト・フェレンツ国際空港に到着。
ヘルシンキ経由だとハンガリーに着いてからの入国審査は無かったので、預けた荷物を回収してすぐに出口に向かうことができました。
空港からOZORA Festival会場へ
今回はアーティストとしての参加なので、空港からOZORA会場までオフィシャルが用意してくれたラグジュアリーなアーティストバスで送迎してもらえました。
スマホの機内モードを解除すると同時にOZORAスタッフから「出口で待っている」とメールが入り、アーティストケアがしっかりしてるなあと感心。
ゲートを出て、先に到着していたHRKちゃん、MDCジュン君と合流。
アーティストバス出発まで待ち時間が1時間くらいあったので、空港内のスーパーでハンガリー製の寿司弁当(1,889フォリント=750円くらい)を購入して腹ごしらえ。
魚の形の醤油入れに入った醤油もついていて、日本の寿司と遜色なく普通に美味かった。ガリだけは日本とは別物で、これは何とも表現のしようのない味でした。
その後、到着を待っていた別のアーティスト(Lab’s Cloud)一行と合流し、アーティストバスに乗り込んでOZORAへ移動。
行きのアーティストバスは9人乗りの大きなバンで、シートも革張りでかなり快適でした。
空港を出て、高速道路に乗り、北海道の富良野とか美瑛に似た田園風景を眺めつつ、途中ウトウトしながら、2時間ほどでOZORAに到着。
Ozora Festival 2024 レポート - DAY1
パラダイスにチェックイン
今年はエントランスの数も増やされていて、オゾリアン達(フェスティバル参加者)も長時間並ばずにスムーズにエントリーできているようでした。
Ozora Festival 2024 は、開催日が2024/7/26(金)から8/6(火)の12日間でした。
2024/7/26(金)の12時にGATE OPENとなり、翌日7/27(土)の19時に前夜祭がスタート。今年は「GOA ZERO」と銘打った、GOA TRANCEをテーマにした前夜祭でした。前夜祭は7/28(日)の20時まで続きます。
そして明けて7/29(月)の20時からメインステージでオープニングセレモニーが始まり、各ステージもそれに続きスタートし、本祭が始まります。
8/4(日)の夜にメインステージの音が止まり、PUMPUIを除いて他のステージも日曜日が終わるまでに音が止まります。PUMPUIは後夜祭的に8/5(月)の朝まで続き、8/6(火)の12時にゲートクローズとなります。
今回私たちがOZORA Festival会場に到着したのは7/27(土)の15時過ぎでしたが、この時期のハンガリーは日没が20時過ぎなのでまだ日が高く、日本の午後1時過ぎくらいのゆったりとした感じ。今年はエントランス前にキャンピングカーを改造したDJブースがあり、程良いBPMのダンスビートが流れていてフェスの雰囲気を盛り上げていました。
自分たちはアーティスト用のエントランスでチェックイン。リストバンドを付けてもらって、アーティストキャンプへ向かいます。
2年前の2022年に来た時は「イチお客」として空港~会場間のシャトルバスを利用しての参加だったので、エントランスから荷物を背負って30分くらいかけてテント地のPUMPUIのあたりまで歩いて行ったのですが、今回はチェックインを済ませると丘の上のアーティストキャンプまでアーティストバスで送ってもらえました。
チェックインエントランスからアーティストキャンプ手前の終点までは1.2kmくらいあって、ほぼ上り坂。バスで送ってもらえるのは本当にありがたかったです。
道中に見えるキャンプエリアにはすでに結構な数のテントが建てられていて、今年はすでにすごい人が来ている印象。
アーティストキャンプに到着し、チェックイン。アーティストキャンプは柵に囲われていてゲートがあり、24時間セキュリティスタッフが常駐しています。
チェックインを完了して中に入ると、まずはアーティストたちが団らんできるイスやテーブルが並んでいるエリアがあり、上にはカラフルなサンシェードが張られています。その周りにはエアコン完備のバンガローやキャンピングトレーラーがずらりと並んでいます。その奥のテントエリアには整然とテントが並んでいて、上には立派なサンシェードがどーんとかかっていて日中の日差しを遮ってくれています。用意されているテントは3人用くらいの大きさで、地面は平らに整地されています。アーティストによって、会場内での宿泊を希望する人はこのアーティストキャンプで寝泊まりして、そうでない人は会場外のホテルでの宿泊となるようです。
アーティストキャンプ内には水洗トイレ、温水シャワー、水場が用意されていて、日に何回か清掃してくれるのでいつも清潔に使えます。さらに24時間開いている専用のカフェが併設されており、簡単な食事と飲み物が無料で提供され、最上級に快適な場所でした。
持ち込んだ機材もアーティスト専用クロークで預かってもらえて、プレイ前後も安心して遊べる環境になっていて、オーガナイズの質の高さを感じました。
今回私は前夜祭から本祭終了となる8/4(日)まで「Ozora Festival」をたっぷりと堪能する予定だったので、アーティストキャンプでのテント泊としました。エントランスでチェックインをし、8泊9日を過ごすテントの準備をササっと済ませて、早速会場の散策に出かけました。
まずは今回Chromatic WaveのLIVEをする会場の下見を兼ねて、THE DOMEへ向かいます。
会場散策しながら出演ステージを確認
2年ぶりに訪れたOZORAの会場を懐かしみながら歩くと、まだ前夜祭すら始まっていないのに、すでに凄いたくさんの人がフェスティバルの雰囲気を楽しんでいるのを感じます。
体感的には2年前の同じ時間帯の倍くらい人がいるのでは?と感じました。
数あるOZORA Festivalのステージの中で一番最初に始まって、一番最後に終わるPUMPUIは、この時点ですでにプログラムが始まっていて、フロアではすでに多くの人が踊り始めています。しかしとりあえずはPUMPUIを横目にDOMEを目指します。
今回Chromatic Waveで出演するTHE DOMEは、会場内に常設された木造の建築物で、半球状のプラネタリウムのような茅葺きの屋根が特徴のステージです。PUMPUIからメインストリートを横切って、巨大なオフィシャルのレストランとバーを横目に歩いていくと、DOMEが見えてきます。DOMEの前には手書きのタイムテーブルの大きな看板があり、Chromatic Waveの文字が!
また、全ステージのタイムテーブルの看板にも有名アーティストに交じってChromatic Waveの文字があり、これまた感動しました。
OTT→COSMOSIS→GABRIEL LE MAR→CHROMATIC WAVEってホント今見ても信じられないタイムテーブルです。ありがたい。光栄です。うれしい。
この時点ではTHE DOMEの周りには規制のテープが張られていて、中に入れませんでした。遠目から見ると、どうやら内装が2年前と比べてガラッと変わっているようでした。中に入れないなら仕方ないということで、隣のバーでビールを買い、OZORA到着を祝ってHRKちゃんジュン君と乾杯。なんとOZORAビールなるIPAが販売されていて、試しに買って飲んだら、これがまた美味しい!缶には各ステージの名前があって、ステージの数だけ種類あるのかな?
前夜祭スタート!
今年の前夜祭はメインゲートから一番遠い、池のほとりにあるGINKO STAGEでの開催でした。今年はゴアトランスがテーマで、ラインナップにはレジェンド級のGOA TRANCEアーティストの名前が並んでいます。オープニングはAstral Projection!
前夜祭の開始をGINKO STAGEの前の池のほとりでCHILLOUTしながら待っていると、19時スタートの瞬間に立ち会うことができました。
開始と同時に前夜祭を待ちわびていたオゾリアン達が続々と集まってきます。GINKO STAGEの大きいサンシェードの下は、踊っている人たちが踏みしめる地面の砂ですごい量のサンドダストが舞っていて、全力で前夜祭を楽しむぜ!という人々のものすごい熱量を感じます。
Astral Projectionでひとしきり踊った後、サンセットを見にメインステージ後方のサンセットポイントに移動。途中、GINKO STAGEに向けて歩いてくるたくさんの人とすれ違いました。
体感的に2年前に遊びに来た時の「本祭のオープニングの時」よりも人来てないか?ってくらいの人の数。OZORA Festivalに毎年参加している小張さんも同じこと言ってたくらいだから、本当に今年は前夜祭から参加している人が多かったんだと思います。
本祭オープニングまで立ち入りが制限されているメインステージを横目に、サンセットヒルまでてくてく登っていきます。
2年前の参加時も毎日サンセットを見ていた場所でサンセットを見る。本祭が始まる前の、静かなサンセットはとても貴重。
「OZORAに戻ってきた!」という感動と、4日後の自分の出番に対する少しの緊張を感じつつ、サンセットを堪能した後は、またGINKOに戻りました。
GOA ZEROはAstral ProjectionからTranswave、Cosmosisを経て、Etnicaへ。90年代後半のGOA TRANCEで遊んだ世代には、前夜祭の初っ端から堪らないラインナップ!
フロアの熱気は続いているが、日本を出てからここまでほぼ休みなく来たので、ETNICAの途中でテントに戻って就寝。明日に備えます。
ハンガリーの「Ozora Festival 2024」レポート - DAY2 に続く。