「最高のリーダーは何もしない」 藤沢久美
「最高のリーダーは何もしない」 藤沢久美 ダイヤモンド社(2016/02)
「カリスマ型リーダー」から、「ビジョン型リーダー」へ。
「無為の為」を実践するマネジメント論です。
本書で提言されている「6つの発想の転換」は、変化の激しい時代での経営にとって、不可欠な心得でしょう。
■目次■
【第1の発想転換】「人を動かす」から「人が動く」へ
──なぜ優秀なリーダーは「何もしない」のか?
・最高のリーダーは「指示」しない
・従来のリーダーシップでは「遅すぎる」
・「なんとなく働いている人」をもっと幸せにする役割
【第2の発想転換】「やるべきこと」から「やりたいこと」へ
──「魅力的なビジョン」をつくるには?
・「実現したいこと」が決まっている必要はない
・直感で決める人の「自信」はどこから来るのか?
・「何もしていない」ときこそ、最大のチャンスが訪れる
【第3の発想転換】「命令を伝える」から「物語を伝える」へ
──人・組織にビジョンを浸透させる
・「高度なプレゼン技術」は必須条件ではない
・リーダーの「声」が最高のチームをつくる
・何度もビジョンを「振り返る習慣」をつくる
【第4の発想転換】「全員味方」から「全員中立」へ
──リーダーは「嫌われない人」を目指せ
・傷つきやすい小心者が、優秀なリーダーになる
・好かれなくてもいい。だが、嫌われてはいけない
・敵をつくらない人が、結局いつも成し遂げる
【第5の発想転換】「チームの最前線」から「チームの最後尾」へ
──「任せて見守る」チームマネジメント
・マニュアルには「余白」があったほうがいい
・「損をしない」か見極め、「何もしない」に徹する
・「目に見えないリターン」も見通せているか?
【第6の発想転換】「きれいごと〈も〉」から「きれいごと〈で〉」へ
──リーダーに求められる「社会貢献」の視点
・貢献が「見える化」されると、人は自ら動きはじめる
・リーダーの「きれいごと」がイノベーションを生み出した
・成長するリーダーの条件──他者から素直に学ぶこと
■ポイント■
◆「ビジョン型リーダーシップ」:未来を見つめ続け、静かに考え続ける
-「動き回るリーダー」から「静かなるリーダー」へ
・「ビジョン」とは「働く目的」:「ゴールまで走りきる力の源」
・「ビジョン」に基づいてメンバーが自律的に動くチームつくり
「命令を遂行する部隊」から「自分で判断する仲間」へ
・「変えない理念」と「変える戦略」
◆「人に対するウォームハートと、数字に対するクールヘッド」
・「まずやってみる」:「失敗」から「学び」に昇華させるしくみ
・「部下への信頼感」
◆「心配性」な人ほど、最高のリーダーになる
・誰よりも「高解像度」で仕事全体を見通す
「繊細さ」と「大胆さ」を併せ持つ
◆「任せて見守る」
・「部下には手をかけないで、目をかける」
・「いかに働きやすい環境をつくるかを考える」
・「お釈迦様の手を大きくする役割」
◆「自分で探し回る」から「考えながら待つ」へ
・「幸運の女神には前髪しかない」:全身から「釣り針」
「何もしていない」ときこそ、最大のチャンスが訪れる
◆「広大な中間地帯をつくる」(田中角栄)
・「嫌われない」ことの重要性:「人望」とは敵を作らないこと
・「周りの人たちに対する愛情や感謝」(共に歩む仲間)
・「社員は社長の心の鏡」
◆「魅了するプレゼン力」から「共感を呼ぶ説明力」へ
・「誠実さ」「素直さ」→「納得感」「共感」
・「リーダー」自らの声で語る:「言霊」
・「定期的対話の機会創出」:懇親会含む
◆「ホウレンソウ」の禁止:常に「考える」組織へ
・「現場主義」
・「指示待ち人間創出」
◆「マニュアルには「余白」が必要」
・「なぜ必要か」で、予期せぬ事態に機動的に対応できるように
・「シンプル」「繰り返し」
◆「目に見えない大切なもの」:「精神的豊かさ」
・「人と人とのつながり」「助け合い」
・「お金はあとからついてくる」
・「回り道」が予期せぬ革新を生み出す:「非効率」のすすめ
◆「未来を予測する最良の方法は、それを発明すること」(アラン・ケイ)
"The best way to predict the future is to invent it."
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