「Serendipity(セレンディピティ)」 〜好奇心に惹かれるままに〜
以前アップした「Happenstance」と類似の言葉に、「Serendipity(セレンディピティ)」があります。
「セレンディピティ」は、偶然や思いがけない出来事から予期しない価値ある発見をすることを指します。
特に、何かを探しているときに、意外な方法で別の価値あるものを見つける経験を表す言葉です。
この言葉は、1754年にホレス・ウォルポールが、「セレンディップの三王子」というペルシャのおとぎ話を読んだ際に創造したと言われています。
この話では、主人公たちが偶然と洞察力を用いて数々の発見をしていきます。ウォルポールはこの話から「serendipity」という言葉を作り出し、偶然による幸運な発見を指す言葉としました。
「セレンディピティ」の具体的な事例としては
1. ペニシリンの発見
1928年、アレクサンダー・フレミングは培養皿のカビからペニシリンを発見しました。彼はもともとバクテリアに対する研究を行っていましたが、その過程で抗生物質を発見しました。
2. ポストイットの発明
スペンサー・シルバーが開発した接着剤は、最初は失敗作と見なされていました。しかし後に、アート・フライという別の研究者がそれを使って紙を一時的に貼り付けるアイデアを思いつき、ポストイットが生まれました。
3. マイクロ波の発見
パーシー・スペンサーは、レーダー技術に関する実験中にチョコレートバーが溶けたことから、マイクロ波を偶然発見しました。この発見からマイクロ波オーブンが開発されました。
等があります。
私も、上記のような大きなものではありませんが、あるアイデアで行き詰まっていた際、ふと、電車のつり広告の展覧会の案内が目にとまり、そこに出向いた時に、何かが降りてきたかのようにいいアイデアが心に浮かんだことがありました。
「セレンディピティ」に遭遇するための積極的な方策としては、
まず、「没頭」するほど考え抜きながらも、好奇心の惹かれるまま、それとは「別の行動」を行い、脳の中で、シナプスが繋がるのを「感じとる」こと。
「没頭」「別の行動」「感じとる」
意図的にセレンディピティを起こす方法論を整理していきたいと思います。