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「山上ヶ岳」(1,719m) ~女人禁制の大峯山寺~ 

 山上ヶ岳は、修験道の祖・役行者が開いた修験道発祥の地です。

 岩壁の鎖を頼りに登る「鐘掛岩」、絶壁から逆さづりにされる「西ノ覗」などの修行場が有名で、山頂には、日本最高所の国重要文化財であり、世界遺産でもある「大峰山寺」や宿坊があります。

 戸開け期間中(5月3日〜9月23日)は、修行に訪れる多くの山伏のみなさんなどでにぎわいをみせます。 

 なお、山上ヶ岳への入山は宗教上の理由により、男性に限られています

◆行程[第二日目(その3)]
  15:05 阿弥陀の森出発
      女人結界門をくぐり、山上ヶ岳へ進む。ここからはアップダウンも比較的少なく歩きやすい道が続きます。15:40、小笹の宿で休憩。大峯山寺の本堂が見えてきました。長かった第二日目もいよいよラストに近づいてきました。
      
  16:30 大峯山寺
      ようやく大峯山寺に到着。本日(5/3)が「戸開け」の日であり、本堂の戸が開いていました。無事到着の御礼をお詣りして、ここから山上ヶ岳山頂までは1分です。
     
  16:40 山上ヶ岳(1,719m) [関西百名山]
      山上ヶ岳の一等三角点にタッチ。10時間に及ぶ縦走の末、ようやく山上ヶ岳に到着できました。お花畑からは、遠く弥山から本日歩いてきた縦走路と、正面にある稲村ヶ岳の眺望が美しく、しばらく放心してしまいました。

  17:00 宿坊:龍泉寺
      宿坊に到着。夕食の後、風呂に入り、二日間の汗を流しました。南側からは、大天井ヶ岳から吉野方面、遠く金剛山、葛城山が望めました。ビールで祝杯をあげて、20:30に就寝。布団が重い。
   
■Tips
[宿坊:龍泉寺] 連絡先:0747-64-0001
 ・一泊三食で、7,600円。(2007年時点)
  「戸開け」の5/3から開業。風呂有り。もちろんシャワーやお湯の蛇口は無い。食事は、夕食、朝食とも、精進料理(高野豆腐3切れ、シイタケ、昆布巻)とみそ汁。夕食は16:30~、朝食は5:00~。お弁当は、昆布と梅干しのみ。

[大峯山寺]
 7世紀末に、修験道の祖である役行者が、苦行の末にようやく感得した蔵王権現を刻んで本尊とした、わが国でもっとも高所にある木造建造物。
 
 女人禁制の聖域としても知られ、毎年5月3日の戸開式から9月23日の戸閉式までの山入の期間には多くの行者が修行に励んでいる。

 重要文化財に指定されている本堂は、戦国時代に一向宗と争ってことごとく焼失し、1681年に再建されたもの。本尊の蔵王権現像と役行者像がまつられている。

 1985年には本堂の解体修理中に、内陣の地下から平安時代に造られた3cm前後の純金製の阿弥陀如来座像と菩薩座像が出土し、「金の御岳」「金峯山」と呼ばれて信仰を集めていた当時の様子を彷彿させた。

 この呼び名は、吉野山から山上ケ岳にかかる一帯のことで、金が埋まっているとして信仰をあつめ、浄土信仰の盛んだった平安時代には貴族の間で盛んに御岳詣で行われた。

 また、本尊の桜に刻んだ蔵王権現は大峰山系の麓にあたる吉野山の金峯山寺蔵王堂にも祀られており、大峰山の護持院として吉野の竹林院、櫻本坊、喜蔵院、東南院、洞川の龍泉寺がある。

「女人結界門」
「大峯山寺本堂が見えてきた」
「戸開けの大峯山寺本堂」
「山上ヶ岳山頂」
「弥山からの縦走路」
「対面の稲村ヶ岳」
「宿坊:龍泉寺」


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