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月蝕

ご覧になった方がさぞや多かったであろう今回の月蝕。天候条件に恵まれ神秘的で幻想的なひとときでしたね。

月蝕始まりの頃、たん下ご注文のお客様はカリカリのしっかり焼きご要望でしたので、網に乗せて放置。月に重なる地球の影を見ることが出来ました。

乱視のワタクシは、わざわざメガネを取りに戻り改めて見直す余裕もあり、同じく乱視のお客様に貸し出し、互いに「ぅおぉ~~~!」と感動を分かち合いました。

先に席に戻られた初めてご来店のお客様が、「女将さーん、煙 け む り ! 大丈夫?」と心配してくださいました。 もちろん大丈夫です、計算通りです。

それから店内は皆さんと月蝕の話しで持ちきりで。 ピッタリ重なっても真っ暗くならず赤い月が見れるとかで、その時間まで時計見ながら待機。

初めてのお客様が餃子を注文され、加水してから暫しまた月が見れるとワタクシの頭の中では時間の計算をしていました。 

その時が近付くにつれお客様方は外へ、指輪みたいだの、ホントに赤いだの、はしゃぐ声はなんとも微笑ましいものです。

さて、加水して蓋してワタクシも見ようと焼き上がりの時間を確認していた所、常連のお客様が「おぃ~、早く早く!生きてるうちに二度と見れんゾ。焦げたら俺がそれ食うで、また新しいの焼きなぃ。とにかく見に来いやぃ!」と。 思わず吹いてしまいました。

指輪みたいな月蝕を見て、念のため加水した量の確認に戻ると、今度はご注文された初めてのお客様ご本人が「焦げたっていいから、ちゃんと食べるから。もう少し見な」と声をかけてくださるではありませんか! これにはうるうる🥺

全然余裕でしたので、お言葉に甘えて再び見ましたとも!

どうして赤く見えるかってぇとね、水蒸気に反射した太陽の光の色なんだよ、との解説付きでした。

蜃気楼みたいなの?のワタクシの問いに、ん?ん~まぁそんなもんかな。ロマンチックだよね、と。

そのお客様、月蝕の始まりに奥様へ電話されてて「俺も今同じ月見てる」って言ってらしたんですよ。 月蝕よりご主人、あなたがロマンチストです、って心で呟きました。

確認してませんが、多分奥様への電話🙄

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