きのこ汁

折角だから何かふるさとのものを、
新潟らしいもの、
津南らしいものを置いたらどうか？
というお客様の提案は、
お店を始めてからずっと、ずーっと
頭の片隅に留めてあることの
ひとつです。

日本全国各地、
使う食材は多少違えど
似たような料理は存在します。

母を思い、父を思い
叔父や伯父、叔母や伯母を思い
あの時食べたっけな、とか
あの頃は確か…と思いを馳せながら
作る側としては
とても充実した時を過ごせて
楽しいのですけれど。
食べてくださるお客様と
思いの共有はなかなか難しいのだと
感じる今日この頃です。

ところが先日、
寒くなり初めのこの時期に
きのこ汁が食べたくなり
作りました所、
はふはふしながら頬張るお客様が
大変気に入ってくださったようで
お代わりしてくださいました。
お客様は北海道ご出身で
ふるさとは違えど同じ雪国の
何か通ずるものがあるのかな？
と思うなど。

なんだかその食べっぷりに
思いを共有出来たような気がして
嬉しくなりました。