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「リモートワーク移行にあたって、チェアの用意は急務の課題だった」“未来の働き方”を見据え、ワークプレイスの改善に取り組んでいく/GMOペパボ株式会社

家具で「働く」を変えていく。
Kagg.jpをご利用いただいた方にお話を伺い、ワークプレイスへのこだわりをご紹介していく連載、「#K(ハッシュカグ)」。

今回Kagg note編集部が取材に訪れたのは、ハンドメイドマーケット『minne(ミンネ)』などのインターネットサービスを提供するGMOインターネットグループのGMOペパボ株式会社です。

同社は、2020年6月1日より原則リモートワークの勤務体制に移行しました。オフィスで使用中のチェアを従業員宅に配送するサービス『Kagg Home』を利用して、チェアをパートナー(従業員)の自宅に届けたり、オフィス家具の法人向け福利厚生サービス『Kagg+』を活用するなど、新しいチェアやデスクの購入費用を補助する取り組みを行い、積極的にリモートワーク環境の改善に取り組んでいます。

その原動力になっていたのは、同社が見据える“未来の働き方”にあるのだそうです。経営管理部 総務グループの和島 史典さんと大河原 誠さんに、詳しくお話を聞きました。

2020年1月のリモートワーク開始と同時に「快適化プロジェクト」を発足

── 御社のコロナウイルス感染予防の動きは、国内最速と言っても過言ではないくらい迅速でしたよね。

大河原 GMOインターネットグループが新型コロナウイルス感染拡大防止のため、勤務体制をリモートワークに切り替えたのが1月27日のことです。

── リモートワークになることへの不安はありませんでしたか?

大河原 GMOインターネットグループでは、2011年の東日本大震災をきっかけに、年に1回、不測の事態に備えたテレワークの訓練をグループ全体で行っていました。また、昨年の猛暑の際も、GMOペパボ独自でリモートワークを採用し、パートナーの安全を守っていました。それ以外にも、ノートパソコンを貸与したり、ウェブ上で出退勤の打刻を行えるようにしたり、出勤時間に縛られることがなくなるようにフレックスタイム制を導入したりと、どんな状況でも事業継続が可能な体制を人事制度とBCP(事業継続計画)の側面から整えていたこともあり、「明日からリモートワーク」とアナウンスした際も特に混乱はありませんでした。

ただ、リモートワークできる体制は整っていても、長期的に継続するとなると新しい工夫やルールづくりが必要になります。そのため当社では、リモートワークの開始とほぼ同時に「リモートワーク快適化プロジェクト」を発足し、パートナーが自宅で働くことで削減されたオフィスの光熱費や厚生施設利用費などを使って、リモートワーク環境を整える取り組みをスタートさせました。

── リモートワークが始まってすぐにプロジェクトが動き出す‥‥非常にスピーディーな攻めの取り組みですね!

和島 意思決定の早さは、当社の特長のひとつと自負しています。決裁者である役員と直接やりとりができ、トップと現場の連携が常にしっかりとれているので。本件に限らず、ミーティングで役員からGOが出た事案は、その直後から動き出しますよ。

あとは、パートナーを一人ひとり大切にするという社風が、最大の原動力になっていると思います。

4録画(梁原)_Moment

長期間のリモートワークで改めて気づいた、“働く環境”の大切さ

── 「リモートワーク快適化プロジェクト」では、具体的にどんなことをされたのか教えてください。

大河原 私たち総務グループで実施したのは、主に2つ。オフィスで使用していたチェアを希望者の自宅へ配送することと、新たにデスクやチェア、モニターなどを購入する際の費用を補助することです。

── それで、弊社の『Kagg Home』や『Kagg+』をご利用いただいたんですね。それぞれの経緯について、詳しくご説明いただけますか?

和島 まず、チェアの配送についてお話ししますね。

当社では、さまざまあるオフィス家具のなかでも特にチェアを重視。具体的には、社内のすべてのチェアをオカムラの『Baron(バロン)』に統一していました。パートナーのほとんどが一日中デスクワークに従事するため、チェアのクオリティーはパートナーの健康や作業効率にダイレクトに影響しますからね。そのため、勤務場所がオフィスからパートナーの自宅に移るにあたり、「チェアの用意が急務の課題」というのは私たちのなかで満場一致の意見だったんです。

次に、チェアを用意する具体的な方法を検討し始めたんですが、そこで社長から「今オフィスにあるBaronを配送してはどうだろう?」と提案があって。先ほどもお話ししたとおり、当社では以前からリモートワークをしやすい体制づくりを目指していたため、会社の方向性にも合致する選択だろうということでスムーズに決まりました。それで、『Kagg Home』に申し込んだんです。

── 『Kagg Home』をご利用されて、いかがでしたか?

和島 宅配業者を含め、他にも似たようなサービスを提供している会社はありますが、私たちのニーズに一番ハマったのは『Kagg Home』でした。チェアの清掃をしてほしいとか、1脚ずつ別住所に送ってほしいとか、『Kagg Home』は、これらの要望をすべて叶えてくれたので、大変満足しています。

大河原 チェアの配送を希望したパートナーからも、「コロナ禍の混乱のなか、迅速に、しかも丁寧かつ親切に対応してくれて感動した」といったポジティブな声が多く寄せられていますよ。

── ご満足いただけたようで嬉しいです! たしか、ご自宅に配送するチェアをじっくり選別されたんですよね?

大河原 私たち総務が丸一日かけて、社内に300脚近くあるチェアのなかからきれいなものを選びました。大変でしたが、みんなが満足してくれたようで、やった甲斐がありました。

大河原さま

── リモート環境改善への熱意が伝わるエピソードですね。では、オフィス家具の購入補助についてはいかがでしょうか?

大河原 Baronの配送を提案した際、「家でもBaronを使いたいけれど、スペースが確保できない」という意見も寄せられたんです。そこでチェアの配送以外に、自宅の環境に合うチェアやデスク、モニターなどを自由に選んで購入してもらい、その費用の一部を会社が負担する「リモートワーク補助金」を用意しました。そのなかで、パートナーが『Kagg.jp』サイトから購入する際に、任意の割合で企業が費用負担できる法人向け福利厚生サービス『Kagg+』を利用させていただきました。

購入品は人によってまちまちですが、一人ひとりが自分の納得のいく作業環境を整えられたのではないかと思います。

── 取り組みを実践して、パートナーのみなさんの反応はいかがですか?

和島 作業環境が改善し、みんな喜んでいますよ。リモートワークがスタートして間もない頃は、「家で仕事ができるのはいい」という声が目立ちましたが、次第に環境への課題が聞かれるようになっていたんです。パートナーのなかには、座布団に座り、ちゃぶ台に向かって仕事をしている人や、衣装ケースをデスク代わりにしている人もいましたから(苦笑)。長期間のリモートワークに取り組み、環境改善を経て、改めてオフィス家具の重要性に気づいたと思います。

── ちなみに、和島さんと大河原さんも、チェア配送や「リモートワーク補助金」を利用したんですか?

和島 私は「リモートワーク補助金」を使ってデスクを購入しました。やはり環境を整えるとメリハリがつくと実感していますね。ちなみに、私が使っていないときは子どもが宿題をしています。いいものは子どもにもわかるんですね(笑)。

大河原 私はチェアの配送を希望し、家でもBaronを使っています。座り心地がいいのはもちろん、届いたときは「頑張って仕事しよう」と気が引き締まりました。

リモート(バロンチェア撮影)

ご自宅でBaronを使用されている様子

一人ひとりがベストな働き方を実現できる会社を目指して

── ここまでお話を伺ってきて感じるのですが、御社はパートナーの方々に複数の選択肢を提示することを大切にされていますよね。希望者にチェアを配送するだけでなく、それ以外のニーズも拾い、しかも自由度の高い制度を用意している。

大河原 「リモートワーク快適化プロジェクト」に限らず、パートナーがより満足できるよう、選択肢はなるべく多く提示したいと常に考えています。例えばこれからの働き方についても、「オフィス勤務を強制する」とか、その逆に「リモートワークこそ効率的」というような極端な考え方を押しつけるのではなく、自分に合う働き方を選べるようにしたいな、と。

和島 新たなオフィスのあり方の模索に加えて、リモートワーク環境のさらなる強化にもどんどん取り組んで、一人ひとりが自分にとってベストな選択をできる会社にしていきたいです。

── 最後に、オフィスとパートナーの自宅、2つのワークプレイスについて、今後の展望を聞かせてください。

大河原 まずオフィス整備の目下の課題は、ソーシャルディスタンスを保つためのレイアウト変更です。具体的には、執務スペースのフリーアドレス化ですね。これはすでに準備が整ってきたので、もうすぐ実現できるでしょう。

また、ポストコロナのフェーズを迎えた際には、社内イベント開催などによるパートナー同士のコミュニケーションだけでなく、他企業や地域とのコラボレーションなど、同じ空間で時間を共有することで生まれる体験価値をこれまで以上に提供できる「場」として活用していきたいと考えています。

和島 リモートワークの環境整備については、情報システム部と連携し、セキュリティの強化や社用携帯の用意などを考えています。

あとは、長期間のリモートワークによって、特に仕事で関わりがないメンバーとのコミュニケーションが減るという課題が見えてきたので、その対策も検討中です。例えば、コロナウイルスの流行が収束した後は、オフィスでさまざまなイベントを行ったり、人と話したいときや孤独感を覚えたときなどに利用できる相談窓口を設置する、といったことですね。

引き続き、さまざまな角度からより良いワークプレイスづくり、ひいては働き方の実現に取り組んでいきたいと思います。

── GMOペパボさんのさらなる進化には、また大きな注目が集まりそうですね。本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

interview by Kagg note編集部 / text by 中島香菜


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