暮らしの美意識はアートの歴史を辿る 「新しいアートは固定観念の払拭から生まれる」自分らしく生きる為のヒント
「固定観念を払拭する暮らし」
私が暮らしにおいて「固定観念の払拭」を重視する理由。それは、私たちが自分らしくあるために欠かせない重要な要素だからです。固定観念に囚われない自由な発想は、日常生活や住まい、ひいては私たち自身の人生をより豊かで本質的なものにします。では、なぜ固定観念を払拭することが重要なのでしょうか?それは、美意識が常に変化し、私たちの自己表現に大きく影響を与えるからです
美術が教えてくれる「固定観念の払拭」
私たちが学校で受けた美術の授業は、単に「絵を上手に描く」ことが目的ではありませんでした。美術の評価は、知識や技能に加えて、思考力、判断力、そして表現力に基づいて行われます。単に正確な描写だけではなく、新しい視点や発想が重視されていたのです。例えば、赤いりんごを見て、あえて黄色いりんごを描くことも評価の対象となることがあります。これは、アートという領域において、人々が常に固定観念を問い続け、時代と共に新たな美を模索してきたからです。
過去には単に「美しい人」を描くことが美の表現とされていた時代もありましたが、容姿の美しさは関係なく、肌の独特な質感や表情を描いた作品が新たな美意識を作り出し、従来の美の概念を超えていきました。アートは、その時代ごとに人々の固定観念を打ち破り、新しい視点を提示してきたのです。
自分らしく生きるための美意識
現代に生きる私たちも、固定された美意識に囚われず、自分らしくあるためには、新しい視点を取り入れることが必要です。特に、住まいや暮らしは、私たちの自己表現の基盤となる場所です。固定観念を打ち破り、自分自身を知り、自己表現をすることが、より豊かで意味のある暮らしを実現するための鍵となるのです。
固定観念の払拭を「フェーズ」として捉える理由
ここで重要なのは、固定観念の払拭を「フェーズ」として意識することです。なぜなら、固定観念を払拭しなくても、住まいづくりは一応の完成を迎えるからです。しかし、払拭することで、ただの家づくりではなく、「自分自身を見つめ直し、本当の自分に気づく」プロセスに変わるのです。
例えば、多くの家庭で当たり前となっているソファとダイニングテーブル、オープンキッチンのセットアップ。これが「普通」だと思い込んでいる人が、座卓や座布団、クローズドキッチンという異なる選択肢に触れた時、自分にとって本当に心地良い空間とは何かを再考するきっかけになるかもしれません。また、「結婚して落ち着いたから家を建てる」という固定観念に縛られるのではなく、トレーラーハウスで移動生活をするという選択肢を知ることで、人生の新たな展望が開けることもあるでしょう。
2つのルートで起こる「固定観念の払拭」
固定観念の払拭は、主に2つのルートから起こります。一つは、世の中を知り、新たな知見を得たとき。もう一つは、自分の内面、つまり感性や思考の中にすでにあったものを再発見したときです。外部からの新しい刺激、そして内側からの再発見、この2方向から私たちは固定観念を超えていくことができるのです。
恒常性と向き合う
固定観念の払拭は、多くの場合、私たちが持っている「恒常性」との葛藤を伴います。人は、現状を維持しようとする性質を持っているため、新たな視点や変化に対して抵抗感を抱くことがあります。しかし、この恒常性と向き合い、時代や状況に応じて柔軟に変化を受け入れることで、私たちは本当に自分らしい生き方、暮らし方を見つけることができるのです。
固定観念を払拭し、自分らしく生きるための態勢を整え、時代の流れや自分の内なる声に耳を傾けること。それが、私たちが向き合うべき「暮らしの美意識」の真髄です。
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