Solar Auxiliaのプラミニチュアを40kでつかいたい
はじめに
Warhammer: 40000*はタイトルの通り西暦4万1千年**のあんこく世界でずっと戦争やるミニチュアボードゲームなのはみなさんご存じのとおりですが、Horus Heresyっていう本編から10000年前を舞台にした(クッソ高い***)ガレージキットモデルであそぶパンクな作品もあります。
Solar Auxilia****は人類の正規軍にあたる連中で、紆余曲折*****あって40000年の世界には存在しません。しかし、安い(当社比)プラスチックフィギュアが出る運びとなり、40000年世界でも使えそうなあれこれを考えるのが本記事のコンセプトです。考えるだけなら無料!
ちっちゃいコメ→*は項目の区切りごとに下に註がついています。エゲレス式のやり方やね。知ってる人は適当に読み飛ばしてね。
* よく分からなかったらアニヲタwiki(仮)の該当記事を読もう。よくまとまってるよ。めちゃ長いけど。
読み物としては「SF、ファンタジー作品としての特徴」から読むとええです。
** 40000じゃないじゃんと思うのは君だけではない。
*** Warhammerのミニチュアは全体的に高いけど、ガレージキットはもっと高い。遊ぶうちにみんな金銭感覚がマヒしておかしくなってるだけでやっぱり高いよ。塗ったり組んだり遊ぶと最終的に実質無料になってお得。
**** 公式の日本語訳を知らないのでそれらしい読みを当てています。ラテン語で、意味を直訳すれば「太陽(系)支援軍」となります。ローマ帝国の同盟支援軍「Auxilia」に由来。
***** 元々精鋭部隊の展開を支援するちゃんとした装備と訓練を受けた精強な軍隊だったけど、前線の拡大(しかも宇宙規模で!)と内戦のおかげで10000年の間に維持できなくなってしまった。一部の装備や慣習は「帝国防衛軍」に受け継がれている。なお、帝国防衛軍の素体はImperial militiaという民兵後方部隊組織なので話がややこしい。ちゃんと小説も日本語化しなさーい!
Solar Auxilia歩兵
Lasrifle sectionsだのVeletaris Storm Sectionsだのエゲレス軍っぽいネーミングがされた歩兵が色々あるけど、彼らに40000年のルールを作るつもりはなさそう*なので、再塗装したり、キットバッシュ** のベースにして「インファントリー・セクション***」だの「カサーキン****」だの「テンペテゥス・サイオン******」だの「ネイヴィー・ブリーチャー******」だの「ヴォイズマン・アット・アームズ*******」「トレイター・ガーズマン********」だのお好きな勢力の歩兵として活用すればええと思います。わしは「スキタリ*********」にするかな。
*該当記事から霊的な引用――
「Warhammer 40,000のゲームバランスはタイトに健全化されてるから、これらのミニチュアを41000年の世界で使うルールを設けるつもりはないぜ!」
って言ってる。出ないってんだから仕方がない。そのために本記事をかいたのです。
** ゲームズワークショップのプラモキットは兵器や兵隊のコンパチ用パーツが多数内包されており、それらの余剰パーツ(もしくは余剰ではないものも)を切って貼って再構築する行為、キットバッシュが横行しています。趣味者たちは胴体と脚があればどんなものにも自前の腕や頭をくっつけようとするので、ネクロマンサーやホムンクルス生成に明け暮れる錬金術師に近いものがありますね。
*** 無責任に設定だけ広げまくってユニット性能を個別に決定していない帝国防衛軍の歩兵は十把一絡げにこのユニットとして扱われる。ちゃんと最後まで世話しなさい!帝国防衛軍コンペンディウムPDFのP31~にいるよ。ミニチュアの画像ないけど。
**** 帝国防衛軍の精鋭歩兵。厳しい選抜と訓練と経た兵士なのでSolar Auxiliaに設定的に一番近い兵隊かもしれない。カサーキンは惑星ケイディア出身の兵のみで構成され、別にケイディア出身じゃなくてもなれるのが特徴。大人気ミニチュアゲームKillteamでも強く推奨なのでオタクもキルチームボックスを買って塗ってあそぼう。帝国防衛軍コンペンディウムPDFのP41~におります。
***** 帝国防衛軍の精鋭歩兵。(2回目)特殊部隊となるべく幼少期から苛烈な訓練を受けた専門の兵士。この記事を書いた10版ウォーハンマーでは空挺歩兵として仕事ができる唯一の歩兵。(エリシアの空挺歩兵はどこ……?一応、Legendsに狙撃兵がおるよ)帝国防衛軍コンペンディウムPDFのP123~にいます。
****** 帝国海軍……といっても、我が征ゆくは星の大海の方々。宇宙船に乗り込んで中の人をブチころがしたり、難破船の集合体に突っ込んで行方不明になったりする近接戦闘のスペシャリスト。めちゃくちゃ強いわけではないけど、活躍できる環境では仕事ができるピーキーな人たち。エージェント・オヴ・インペリウムコンペンディウムP15~にいます。
******* 帝国海軍海兵の方々。海兵隊ではないので注意だ。一般に彼らが戦う状況はあまりよろしくないのだけど、帝国各地の前線は常に危険にさらされているのでわりと頻繁に投入されるらしい。キットバッシュするならローターキャノンをどこからから調達したいところ。ケイオススペースマリーンの箱でも襲うか……エージェント・オヴ・インペリウムコンペンディウムP13~でポーズをとっています。なお、オリジナルのミニチュアは一体成型。
******** 帝国はまあアカンと裏切って暗黒神の手先に転向した兵隊さん。ブラック企業からブラック企業に転職するようなもので、根本的な解決には基本的になっていないぜ。映像作品ではめちゃ出るけど、ミニチュアゲームでは影が薄い。10版だと20人分隊すら組めないし……ケイオススペースマリーンコンペンディウムのP99~で待機中。
********* 機械を信奉するパンクな連中の兵隊。資源の略奪や惑星汚染、難民に対する発砲など、人道に対する罪を次々に犯している。まあ肉体の檻を捨てたからセーフやろな……帝国技術局コンペンディウムにはP47~に載っています。上半身と下半身を分割塗装することの大事さを教えてくれました。
Dracosan Armoured Transport
めちゃくちゃでかい装甲兵員輸送車*。後述するマルカドール戦車の車体を流用したからデカいのは当然ですね。武装といい車体デザインといい、火力支援モデル** はマルカドールディフェンダー*** として運用ができそうです。主砲のデモリッシャーキャノン**** はあるし、上部にヘヴィボルターを追加すればどうにかなりそう。……えっ7丁も!?(実際はスポンソン***** の2丁をオートキャノンかラスキャノンに換装できるので、5丁で済みます。それでも多いけど)
*大型のマルカドール戦車の砲塔を除去し、兵員輸送スペースを設けた兵員輸送車。20人もの兵を一気に輸送できる。すごい!なお40000年記には絶滅したらしい。
**写真のモデル。突撃砲めいた見た目をしてる。車体後部のスペースには砲弾でも積んでるのかしらね?
***マルカドール戦車の拠点防衛モデル。イスラエルのマグマホンめいたビジュアルをしてる。帝国防衛軍インペリアルアーモリーパート1PDFのP15~におります。
**** レマンラス・デモリッシャーやヴィンディケーターの主砲でも用いられる大口径榴弾砲。下手な戦車砲よりも威力があるが、射程が短め。たぶん元ネタはチャーチルAVRE。
***** 本来は武装を取り付けるための張り出しを指すが、マルカドール戦車には元よりスポンソンが存在しない。そのせいで車体から銃身が直接伸びてるんだけど、クッソ情けない射界しか確保していないぞ。
Aethon Heavy Sentinel
トップヘビーでバランス感覚が心配なセンチネル* ・ウォーカーの昔の姿。ベースの大きさにもよるけど、たぶんアーマード・センチネル** として運用ができそう。機体側面についてるミサイルポッドは飾りになっちゃうけどね。
*エトン(エイトンかもしれないし、アイトンかもしれない。ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い――ってやつです)・ヘヴィ・センチネル。歩兵部隊の直接火力支援を行う二脚歩行マシン。40000年の頃の同型モデルと比べて装甲と火力が高いよ。ついでに「エトン」はギリシャ神話でプロメテウスの肝臓を食べる鷲だとか。
**アーマード・センチネルはその名の通り、センチネル二脚歩行マシンの装甲強化型。偵察モデルのスカウト・センチネルより装甲が厚く、先述した「エトン」モデルよりかは装甲と火力に劣る。10版ではコストの割に頑丈なので重宝されるとか。帝国防衛軍コンペンディウムPDFのP63~におります。
Leman Russ battle tank
40000年でも使われ続けるレマン・ラス戦車*。車体前部にドーザーブレード、後部に塹壕乗り越え用のスレッドがついてるよ。かっこいいね。言うまでもなくレマン・ラス戦車として運用ができそうだけど、車体スポンソンが存在しないので武装が少なくなってるのと、ドーザーとスレッドのせいで全長が長くなってるのでトーナメントだと使えないかもしれない。よくわからないけど。
*何かとメディア露出の多い帝国防衛軍の主力戦車。Warhammer世界では武装をたくさん載せた方が火力が出るので、40000年になると側面にスポンソンがついたりする。砲塔バリエーションも武装バリエーションもやたらあるせいでユニットの説明文がクッソ長くなりがち。帝国防衛軍コンペンディウムPDFのP73~にずらずら並んでいます。
Malcador
めちゃかっこいい重戦車。重戦車のくせに機動力も高く、先のレマン・ラスを長くデカくしたような見た目で火力がめちゃくちゃ向上したイカすやつ。40000年時点ではほとんどが絶滅したらしく、レマン・ラスに取って代わられている。もちろんマルカドール*のルールが適用できそうだし、武装バリエーションを見る限りマルカドール・アナイアレイター**もいけそう。インフェルナス ***は……うーんどうだろう。タミヤのクロコダイルの燃料タンクをベースにいじればできんのかな……?
*マルカドール重突撃戦車は昔はあちこちで活躍していたらしいんだけど、足回りの機械的信頼性の欠如や砲塔射界の狭さからだんだん運用されなくなったそうな。とはいえデカいしカッコいいので自分はすきです。ユニットカードは帝国防衛軍インペリアルアーモリーパート1PDFのP11~にあります。
** マルカドール・アナイアレイターは車体にデカいデモリッシャーキャノン、砲塔に二連装ラスキャノンを搭載した火力全振りのモデル。デカい大砲がたくさんあった方が強いWarhammer世界では火力面に限ってゴージャスな仕様となっております。帝国防衛軍インペリアルアーモリーパート1PDFのP13~にデータがありますぜ。
*** マルカドール・インフェルナスは……チャーチルクロコダイルをエゲレス的本能でWarhammerに実装した火炎放射戦車だよ。主砲を大型火炎放射器「インフェルノガン」に換装してるけど、燃料スペースがないので車外のトレーラーから燃料供給をしています。おっかないデザインだなぁ。トレーラーの大きさを自分は知らないので、自分で作るにしてももっと調査が必要です。いや、レジンキット買えばいいんですけど……(凛然と現れるTEMPORARILY OUT OF STOCK表記)例によってデータは帝国防衛軍インペリアルアーモリーパート1PDFのP15~からどうぞ。
Hermes Light Sentinel
ちっちゃいセンチネル* 。というか側背面に装甲がまったくないのはどうしたものか。ルールが適用できそうなのはスカウト・センチネル** かもしれないけど、どう見ても小さすぎるから困ったものです。身内で遊ぶ分には良いのではないでしょうか。自分は背を伸ばしてアイアンストライダー・バリスタリウス*** ごっこがしたいです。……だめ?
*偵察モデルのセンチネル。君、MGSVに出てなかった?むかしセンチネルのあれこれは最近設定ができたばかりなので、あまり詳しいことは分かりません。(分かるものの方がすくないけど)重装甲モデルのVeletarii Sentinelもあるけど、気休め程度にしか装甲が増えてないぞ!
** 偵察モデルのセンチネル。アーマードセンチネルとの見た目の違いは装甲が多いか少ないかだけだよ。装甲がない分、足が速くなったり、ゲーム開始前にちょっとだけ前に進めたりする。実は戦略的に結構大事な戦力。帝国防衛軍コンペンディウムPDFのP61~におります。
*** 足が速くて足が速くて足が速いくらいしか良いところがないニワトリロボ。ヘルメスのことをバカにできないナメくさった装甲レイアウトをしているけど、ポイントのわりに頑丈なので無茶苦茶な任務に投入されがち。ついでにセンチネルより火力が低く、センチネルより模型の値段が高い。帝国技術局コンペンディウムのP23~に載っています。
Basilisk
レマン・ラス戦車の車体を利用した長射程自走砲バジリスク*です。うおっ砲身なっが……40000年の頃になると砲が屋外に出されたり、やたら上に長くなって持ち運びづらくなります。同名の兵器ではありますが、ビジュアルが全然違うのでトーナメントだとかではダメそうな気がしますわね。身内で遊ぶ分にはいいんじゃないでしょうか。たぶん。
*帝国防衛軍の火力のほとんどはデカい大砲で補っているのですが、バジリスクはその主力を務めます。40000年で運用されるバジリスクの(主な)車体はライノって言う装甲兵員輸送車で、装甲が30000年代のものと比べて劣ります。けど後方の自走砲に装甲を求めるのもおかしな話っすね冬優子ちゃん。使ってる大砲は長射程高威力のアースシェイカーキャノンであることには変わりないので、バカスカ撃ち込んでやりましょう。帝国防衛軍コンペンディウムPDFのP86~にデータがあります。
Medusa
レマン・ラス戦車の車体を利用した短射程自走砲メデューサ* です。うおっ砲身ふっと……40000年の頃になると射程が短いってんであまり使われなくなりますが、10版のトーナメントでは性能をアビリティを活かして猛威を振るっているようです。旧型の方が猛威を振るうってのもヘンな話だねドラえもん。Legend――今後ユニットルールが消えるから覚悟しとけよ枠に「アルマゲドン型メデューサ自走砲」のルールがあります。やったぜ。
*メデューサは重砲の名前なんだけど、それを搭載した自走砲も同じ名前で呼ばれてるからややこしいです。バジリスクともど色々な型があるらしく、車体バリエーションも多彩です。ルールが適用できそうなのは本文でも書いた通り「アルマゲドン型メデューサ自走砲」です。野砲モデルと比べて射撃精度が少し落ちますが、ちょっとタフになりました。なにっ。ルールは帝国防衛軍LegendPDFのP33からどうぞ。
Terrax pattern Termite
地下奥深くを進み、敵陣の後方を強襲するドリル兵員装甲車。特技はドリルで敵戦車の装甲を割ること。なんだよこいつ……帝国の多くの軍で使用されたらしいけど、なぜかデータシートがHorus Heresyでもレジェンド枠に入ってる難儀な奴(この機に再実装されるかもだけど)40k本編でも帝国技術局のレジェンドpdf(5ページ)にしかデータが載っていません。ちょっとほしい。
おわりに
プラスチックモデルの大攻勢により、思いのほか多くのモデルを「活用」できそうなことがわかりました。もちろんこれを機にHorus Heresyの世界に飛び込むのも良いですネ。この調子でプラ製品が増えるのは大変良いことなので、他の連中もどんどんプラリリースしてね。たのむよ~(そして工場を増やすのだ)
また追加の告知が来たら更新したり、新たな記事を書きたいと思います。みんなのキットバッシュ待ってるぜ!それじゃまたネ