【一人会議】40代の私が60代の儂に相談する
気の済むまま勢いのままに。
当記事へようこそ。
執筆を担当する中村陽炎です。
今回、一人会議と自分手紙を組み合わせての応用をします。
もしも20年後の自分と会話が出来たら?
それを想定してのやり取りです。
お時間の許す限り、どうぞご堪能ください。
「こうして会うのは初めまして。40代の頃の私です」
「フォフォフォ、こうしてみると20年前の儂は若いのう。初めまして、60代の頃の儂じゃ」
「目上の貴方に敬語・・・は最初だけでいいだろうか?」
「うむ。お主は過去の儂じゃ。無理せずに自分らしく話すがよい」
「早速だけど本題に入る。『感情の老化』はご存知か?」
「ほぉー、さすが20年前の儂じゃのう。己を知り始めたか」
「20年前の俺だった頃でも、孫子の兵法はかじっている。敵を知り己の知れば百戦危うからず」
「ふむ、なるほど・・・なあ、お主」
「なんだ?」
「温かい玄米茶を飲んで一息つきなされ」
「承知、焦りは禁物だ。さすが未来の貴方は余裕がある・・・どうぞ」
「わざわざ儂の分まですまんのう。ありがたく頂こう」
「現実でこんな風に会話できたらいいがな」
「それじゃと上手くやり取りできんじゃろう」
「どうやら未来の貴方でも、対話は苦手のようだ。まだチャットのほうがまともに話せるだろうな」
「あれはあれで急かされて大変じゃがのう」
「たしかに」
「・・・20年前、儂が感情の老化を自覚したあの頃は忘れておらぬ」
「だろうな・・・」
「お主、ちゃんと体を休めておるか? 体の声を聞いておるか?」
「感情の老化を自覚した後、ヘッドホンつけて脳の回復BGMを子守歌にして寝たよ。幸いにも体は動けている。もし動けなくなったら体が休養を求めるSOSだ。重度のうつ病を疑うね」
「お主ならそうなる前に手を打つじゃろう。20年前の儂じゃから」
「無論だ。黙ってやられるつもりはない」
「貴方を見ていると、感情の老化が進んでるように見えない」
「さあ、どうじゃろう? 目に映るものが真実とは限らぬぞ」
「それで騙された事あったからな。退職するあの会社の上司、別に人間性を否定する気は毛頭ないが、所詮は会社の雇われ者だ。私を都合のいい道具としてコキ使おうと、退職するのに見苦しい引き止めをした」
「あれは悲しかったのう。そして無念であった」
「あんな上司の姿は見たくなかった。最初の面接で世話になったからこそ。正直失望した」
「人間不信が悪化したかのう?」
「是非に及ばず。すでに過ぎた事よりこれからの事だ」
「そうじゃのう。それがお主らしい」
「貴方は歳は取りたくないって言ってしまうタイプか?」
「愚問じゃのう。誰しも歳は取るわい」
「貴方は歳を取ることを楽しんでいるように私には見える」
「そう思えるお主なら大丈夫じゃ。安心して己の路を進むがよい」
「生活習慣は規則正しくというが、退屈しては老化が進むと踏んでいる」
「ルーティンとマンネリの見極めじゃな」
「私が次の仕事で清掃を考えるのは、体を動かしていれば気が紛れる。すなわち退屈と感じるヒマを与えないためだ。休憩なしの短時間労働はそういう退屈を生み出さないための戦略といっていい」
「兵は拙速を尊ぶ、というからのう」
「退職する職場では、なまじ私が仕事をやってしまい、簡単に終わってヒマな時間がありすぎたからだ。仕事がなくなったら、次が来るまでボーとする時間になるのは必然である」
「お主は手加減できぬからのう。全力を尽くすのが礼儀。そんな少年時代を過ごしたあの頃から変わっておらぬ」
「それも掃除なら問題ない。いくらでも全力を尽くせるからな」
「それゆえの短時間労働じゃな?」
「人間、集中できる時間は限られてるからな。まずはそれで、人生の土台を作ってみる。基礎工事みたいなものだ」
「休養しつつ、進路を頭の片隅に置いておるんじゃな」
「避けては通れぬ道ゆえ、やるべき事はやるさ」
「お主は人を信じられぬ。それでも人に優しくできる」
「矛盾は百も承知。そんな不完全な私でありたい」
「純粋、情熱、狂気、お主の中に様々な想いが秘められておるのう」
「否定はしない。今の私はnoteを通じて暴走しているがな」
「お主には必要な居場所じゃろう。インプットとアウトプットは己の成長に不可欠じゃ」
「・・・20年後の貴方よ、人生楽しんでいるか?」
「お主の想像のあるがままに。信じる信じないもお主の自由じゃ」
「幸せ復活をしたか、訊いてみたいのは山々だが答えないだろ?」
「うむ、儂の答えは儂だけのもの。お主にも言えることじゃよ」
「そんな未来の貴方に助言を頂戴したい」
「ならば一言。すべては気の済むまま勢いのままに」
「結局それか。ま、私の生き様はそこに集約されるだろうな」
「ではお主よ。達者で暮らせ。さらばじゃ」
「お疲れ様。すべては気の済むまま勢いのままに」