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オフラインプロファイルを最適化する


ドキュメント情報

概要

モデル駆動型アプリをオフラインで利用する際には、プロファイルを作成する必要があります。
その際には、注意すべきことが沢山あります。ここでは、オフラインプロファイルを設定する上で必要・考慮すべき内容について説明します。

大量のデータをダウンロードさせない

ユーザーは、業務に必要なデータセットにアクセスできる必要があります。
ただし、多くのデータをダウンロードさせることで同期が遅くなり、データ使用量が増え、バッテリー使用量が増え、パフォーマンス低下が発生しますので必要なデータセットのみダウンロードします。
以下に制限事項を記載します。

  • パフォーマンス向上のためには、200,000 未満に制限します。3,000,000以上のレコードは未サポート

  • テーブル数は、100未満に制限

  • 合計データサイズを1G未満に制限

  • ファイルと画像の合計サイズを 4G 未満に制限

  • ダウンロードするレコード数を減らすには、ステータス・地域・所有者・割り当て先などのフィールドでフィルタリング

オフラインプロファイルを最適化する

次のベストプラクティスを適用し、必要なデータのみダウンロードするようにします。

  • 作業を一からやり直すことを避ける - デフォルトのオフラインプロファイルには、直ぐに利用できるものが含まれています。これを削除しないようにします。

  • フォームとビューで参照される全てのテーブルを追加 - ルックアップ・Web リソーススクリプトで使用されるテーブルを「組織の行」「すべての行」「関連する行のみ」「カスタム」から選択

  • フィルターを使用し、ダウンロードサイズを縮小 - 「スタンドアロンテーブル」「関連テーブル」「リソーステーブル」をフィルター設定しサイズを縮小

  • 時間と日付のフィールドでフィルタリング - 時間中心のデータを探し、含める日付を選択

  • ステータスでフィルタリング - 特定のステータス行に制限

  • カスタムのカテゴリーまたはロールフィール―ドでフィルタリング - 大きなテーブルは、範囲を指定し、絞り込む

フィルターの落とし穴を避ける

カスタムフィルターを設定した結果、Dataverse クエリが遅くなり、ダウンロード時間がかかります。次のベストプラクティスに従って、ボトルネックを回避します。

  • 部分的な文字列一致や、Contains, Begins with, Ends with は使用しない

  • カスタムフィルターで複数のレベルの設定を避ける

  • 多くの OR 条件を使用しない

  • 頻繁に変更されるテーブルでは、時間枠を使用することを避ける

[プレビュー機能] オフラインテーブル列の選択を利用し、データを最適化する。

この機能は、プレビュー機能であり、運用環境での使用は意図されておりませんので、フィードバック用でご利用下さい。

モデル駆動型アプリの最適化手順(プレビュー機能)

オフラインテーブル列選択を利用することで、ダウンロードする列を選択できます。これによりネットワーク・ディスクの使用量が節約され、同期時間が短縮されます。

  • Power Apps Studio の左側メニューで「アプリ」を選択

  • モデル駆動型アプリを選択し、「編集」を選択

  • 「設定」「全般」「オフラインで使用可能」を選択

  • 「オフラインモードとプロファイルの選択する」「選択したユーザーに限定」「現在のアプリデータを含む新しいプロファイル」を選択

  • 「オフラインで使用するデータ」「テーブルを選択」

  • 「列の管理」選択し、必要な列を選択

  • 「戻る」「保存」「保存+閉じるを選択

  • 「設定」を閉じて、「公開」を選択

キャンバスアプリの最適化手順

自動生成されたオフラインプロファイルを使用するとキャンバスアプリの場合、ダウンロード列は、自動的に最適化します。

  • Power Apps Studio の左側メニューから「アプリ」を選択

  • キャンバスアプリを選択し、「編集」を選択

  • 「設定」を選択

  • 「更新」「試験段階」を選択

  • 「オフライン同期を高速化」オプションをオン

  • 「設定」を閉じて、「公開」を選択

まとめ

ネットワーク未接続の場合でもアプリを利用したい場合があります。
ただ、パフォーマンス低下は、利用者の利便性を低下させることになり、アプリを利用しなくなることに繋がります。
運用を考慮しながら、最適なプロファイル設定を行うことを検討してみてください。

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