[2024年10月]フリーランス活動報告と制作したMVの裏話 4年と3ヶ月目
こんにちは!動画クリエイター兼イラストレーターの無印かげひと(@kage86kagen)です。
今月も終わりですので、「今月の活動内容」と「制作に携わったMVのうち、今月公開されたMVの制作の裏側のお話」をしていこうと思います。
※なお、お取引き先との調整内容や機密事項は一切表記していません。「MVのここをこうした理由は…」や「ここはペイントソフトでこうして…」、「ここは実は○○がリファレンスで…」などといった、あくまでも当方が担当した制作物のメイキングなどについてをお話ししています。
今月の活動内容
今月も毎日MVばっかり制作していました。
い つ も の。
今月もバリバリMVを制作していましたが、実はここ2,3ヶ月間はMV制作以外のお仕事も複数頂くことができ、MV以外の動画制作も行う日々を送っていました。
MV以外のお仕事経験自体はあるものの、複数件立て続けに頂くのは初めての事だったので、びっくりしたと同時にどのようなきっかけで私に依頼を検討されたのかがとても気になるところです。
ちなみに、MV以外の動画制作経験としてはVtube配信用のOP・ED制作ぐらいしかありませんが、最近ご依頼いただいたのはこれに該当しない、自分にとって初めて制作させていただいたジャンルのものばかりです。
現在鋭意制作中ですので、いずれも公開をお楽しみに!ということで...。
別の話題になりますが、先月PCを買い替えてからというものの、MV制作が今まで以上にさらにスピーディに制作できている、と改めて実感した月となりました。これも旧PCの2倍以上のスペック兼ね備えた新PCのおかげです。本当に助かっています...!
例えば、AEの立ち上げや動作がサクサク動くになったのはもちろんのこと、AEのエフェクトの中でも重い部類に入る機能(レイヤーに付与するモーションブラーやパーティクル、3Dカメラなど)も、前とは比べ物にならないぐらい処理が早いです。
加えて、AEのプレビュー機能については、旧PCではプレビュー画面の画質を1/4にしたとしても、重くないエフェクトですらスムーズに再生できず、1,2フレームほどスキップしてやっとまともにプレビュー再生できるぐらいだったのですが、新PCはそんな事を考慮する必要もなく、1/4どころか1/2画質で再生をしても途中で止まることがなくワークエリア分の動画を再生してくれます。
逆にこれほどのスペックを持ったとしても、モーションブラー系や解像度結構高めかつ描きこみ多めのイラストのモーション付け、解像度高めのLive2Dモーション付け(AE内プラグインによる編集の場合)のプレビューについては、やはりどうしても処理が重くなるため、プレビュー再生も途切れ途切れになるケースが多かったです。
上記のような例外もありますが、そう考えると旧PCはどれだけスペックが低かったんだ…と思うのですが、旧PCは元々お絵かき用スペックのBTOパソコンであり、動画編集をするにあたってメモリを16GB→32GBに増設したぐらいしか改造していないので、逆にそのスペックで動画制作を続けられたのが奇跡というかなんというか。
これに加えて、旧PCは約5年前に購入したものですので、単純にPCの経年劣化の影響もあったかもしれませんね。
新PCが超優秀なおかげで、MV制作が今まで以上にスムーズかつ楽しみながら制作できた月でした。
今月購入したゲーム ※完全趣味話なので飛ばしてもらってOKです
今月は新規のゲームを1個購入したのですが、待ちに待っていた「メタファー:リファンタジオ」が発売されたので、発売日と同時に即購入しました!この時を待っていたのだ...!
「メタファー」というのは、メガテンやペルソナを制作したアトラスによる完全新作JRPGゲームなのですが、発売前から各所で話題になっていた期待の新作ゲームになります。
アトラスゲームで私がプレイ済みなのは、メガテンのストレンジジャーニーと4と5、ペルソナは3、3R、5をプレイしたことがあり、ガチ勢と比べると全然履修できていませんが、メガテンやペルソナの世界観が超絶好きなので、ペルソナ制作陣が開発したメタファーもきっと好きになるのではないかと思っていました。
実際にプレイしたところ、世界観やキャラクター、音楽や敵キャラなど、様々な要素が思った通り自分の好みにマッチしていまして、とても楽しみながらプレイしています。
メタファーのシステム面(バトルやコミュとか)は、メガテンやペルソナと大方一緒であるため、メガテン&ペルソナ既プレイ民にとっては、馴染むように分かります。
そのため、さっくさくでプレイできるのですが、つい先日ラスボスを倒し、トゥルーエンドを見ることができました!
(私のメタファーのプレイ時間は86時間だった。メガテン、ペルソナのプレイ時間は、普通にプレイしても平均して80~100時間はかかるぐらいだが、大体同じぐらいのプレイ時間の感覚だった)
キャラクターやストーリーも文句なしで素晴らしいのですが、個人的にはBGMが特に超お気に入りの要素です。今回のBGMはオーケストラ的な楽曲が大半を占めているのですが、メタファーの世界観は「世界」や「民衆」といった、周りを巻き込むぐらいの大規模な展開がほぼ毎回起こるため、その大規模さに合う壮大なオーケストラが聴いていて毎度心を駆り立たせられます。
特に、「対人バトル(候補者など)のBGM」と「王都のBGM」が超お気に入りです。対人バトルBGMが流れたときは毎度「うぉーー!!!」ってテンション上がりながら聴いていました。
今までのゲームとはまた違った、新たな体験を得ることができる素敵なゲームなので、興味がある方はぜひプレイして欲しいです。
このプレイ体験は今生きている現実にも活用できるほど、自己啓発になりそうな内容になっています。
今月投稿されたMVの裏話(9.30~10.30)
※投稿していた事に今月気づいたMVも紹介しています。
※制作で使用している各ソフト名
・動画編集:AfterEffects
・イラスト制作:CLIP STUDIO PAINT(メイン)、illustrator(主にロゴ制作時に使用)、Photoshop
・アニメーション:Live2D、AfterEffects、CLIP STUDIO PAINT
・3DCG:Blender
―――――――――――――――――――――――
青のすみか(Cover) / 柑原あさひ from Sunglows
こちらは柑原あさひさんの歌ってみた動画「青のすみか(Cover) / 柑原あさひ from Sunglows」になります。こちらのMV制作を担当しました。
イラストはコカオ様になります。
このMVの背景はほぼ実写の映像を使用したものになります。(有料サイトで複数DLしました)。
ただ、そのまま使用するとイラストとのトンマナ的にちぐはぐでチープな映像になる恐れがありましたので、それぞれの青空動画には色調補正に関するエフェクト(今回はトーンカーブ)を付与しています。
これに加えて、青空動画の上に新たに「調整レイヤー」を配置し、これにオレンジと水色の「グラデーション(モードは「オーバーレイ」)」を薄くかけています。
これにより、動画全体の色味として”コントラストがありつつ爽やかさを感じられるような色合い”でまとめ上げることができたような気がしています。
爽やかで素敵な楽曲となっていますので、ぜひご視聴ください!
【歌ってみた】メランコリック/三月悠愛 cover
こちらは三月悠愛さんの歌ってみた楽曲「【歌ってみた】メランコリック/三月悠愛 cover」になります。こちらのイラスト、MV制作を担当しました。
こちらのMVは本家MVを意識したイラスト、モチーフ、演出で構成しています。オマージュ制作ではなく、あくまでも「アレンジ」を強く意識して制作しました。
イラストも制作させていただきましたが、今回の絵柄は「ほわっとした」
雰囲気を出したかったため、主線はペン先が丸いもの、色はべた塗り+ちょっとした影程度に抑え、くっきり見やすいかつ若干マットな質感も感じられるような内容にしています。
(全体的に背景色は薄いグレーの色を終始しようしているため、それも相まってマット感を感じられるような気がする)
また、本家MVのような「わちゃっと感」も演出したかったため、各モチーフ間の距離をぎゅっと縮め、密度が感じられるような構図にしました。総じて、このMVも個人的にとても良い出来になったと実感しています。
【リヒト・ミルヒシュトラーセ】GIRAFFE BLUES/ワルキューレ(マクロスΔ) (Cover) 【Galaxy STAR】
こちらはリヒト・ミルヒシュトラーセさんの歌ってみた楽曲「【リヒト・ミルヒシュトラーセ】GIRAFFE BLUES/ワルキューレ(マクロスΔ) (Cover)」になります。こちらのMV制作を担当しました。
イラストは苔コッコ様になります。
こちらのMVは、本家楽曲のストーリーやリヒトさんのイラストの雰囲気を踏まえ、全体的に”神秘的な宇宙”を想起できるような画面構成や演出を考案してみました。
サビパートなどの背景には「銀河」が演出されていますが、こちらはAE内のエフェクトのみを利用して制作しています。
手順を簡単に説明すると、下記のように編集しました。
①平面レイヤーに「フラクタルノイズ」エフェクトをかけ、これに「回転エフェクト」で回転させる。これに色をつけたものを6個ぐらい複製してそれぞれ重ねる
②銀河の中心部分は「円形ツール」で小さな円形を作り、これにブラーをかけてぼかし、レイヤーのモードは「加算」にする
③これらをプリコンポーズしてまとめ、そのコンポジションを3D化。回転の角度を調整し、銀河っぽい角度にしたらできあがり。
これの作り方はYouTube上に上がっている分かりやすいメイキング動画を参考にさせていただきましたが、回転や銀河の量、中心部の表現については本MV用にアレンジして制作しています。
AE内で簡易的な銀河を作成できるとは思っていなかったので、AEの可能性は無限大なんだなと改めて思いました。
チューリングラブ / 猫元パト×新兎わい【cover】
こちらは猫元パトさん、新兎わいさんによる歌ってみた楽曲「チューリングラブ / 猫元パト×新兎わい【cover】」になります。こちらのイラスト、アニメーション、MV制作を担当しました。
こちらは本家MVをほぼオマージュしたものになります。アレンジ箇所として、登場人物を歌唱されている2人にアレンジして描写するのはもちろんのこと、全体的な色味もお二人にゆかりある色合いに変更したりしています(おもに青、グレー、赤、黄色)。
ぱっと見気づかないかもしれませんが、冒頭などで使用している「黒板の落書き」も小ネタを入れています。(珍猫さんと実写キンクリ)
本家MVイラストの絵柄を表現するため、今回使用したペンはクリスタのGペン(初期値)を利用しました。このペンは主線と塗り、両方で使用しています。
当初の予定では、均一の線がだいたい引ける「サインペン」を使用しようかなとロケハンしたのですが、本家イラストをよくよく観察したところ、均一の線が引けるようなペンで描写はされておらず、おそらくは「線の重ね書き」で線の太さを同じようにしている可能性があるお見受けしましたので、”入り抜き”のあるGペンを利用し模写制作しました。
また、キャラクターの主線の「外側」と「内側」とでは線の太さが2倍ほど違うため、先にペン先を太くして外側主線を描写、その後に補足して内側をちまちま描写しています。
Gペンは私が最も使用している(自分の絵柄のイラストを描くときなど)ペンの一つなので、イラスト制作自体は想像以上にスピーディに制作できたと思います。
Bling-Bang-Bang-Born 歌ってみた【なるみここ。】
こちらはなるみここ。さんの歌ってみた楽曲「Bling-Bang-Bang-Born 歌ってみた【なるみここ。】」になります。こちらのイラスト、アニメーションを制作しました。
サビアニメーション部分は、本家とは異なり2フレーム分のみ制作し、これにAE内で「位置キーフレーム」を利用して上下に動く演出を付与しました。
これは依頼者からのご要望によるものですが、良い感じのアニメーションになったと思います。
その他の見どころとしては、終始リリックモーションの演出がバリバリあるところが見どころです。
「Bling-Bang-Bang-Born」を拝聴されたことがある方ならご存じですが、歌い方はラップかつまくし立てるように早口で歌唱されている楽曲ですので、この雰囲気に合わせてリリックモーションも終始激しめ&演出多めのものにしています。
これに加えて、リリックモーションをさらに見ごたえあるものにするために、シーンごとにフォントを細かく切り替えてみました。結果的に今回は3つのフォントを切り替えながら編集しています。
疾走感と可愛さ&かっこよさを感じられる歌唱となっていますので、ぜひご視聴ください!
I’m Your Treasure Box *あなたは マリンせんちょうを たからばこからみつけた。/宝鐘マリン - Cover ver.YuuRi
こちらはYuuRiさんの歌ってみた楽曲「I’m Your Treasure Box *あなたは マリンせんちょうを たからばこからみつけた。/宝鐘マリン - Cover ver.YuuRi」になります。こちらのMV制作を担当しました。
イラストは猫星ほろ様になります。
こちらのMVは、全体的にセクシーな雰囲気がたっぷり漂う魅惑的な内容に仕上げております。この雰囲気を醸し出すために、色味を全体的に紫とピンクで統一、カメラワークもセクシーさを意識し撮影を行いました。
作中では「薔薇のフレーム」が2種類あり、サムネにもなっている「2D薔薇フレーム」は手書きで、MV冒頭などで使用している「3D薔薇フレーム」はBlenderを利用して撮影、これをAEに持って行って組み合わせています。
3D薔薇フレームの作り方についてですが、3D薔薇自体は素材サイトからお借りして使用させていただきました。
これをBlender内に持っていき、大きさや角度、不要な部分を削除したりなど調整を行い、ノードを設定して質感を変えています。
薔薇を調整出来たらこれを”フレーム”の形に配置します。このままでも全然使える素材にはなりますが、今回はフレームを光らせたい願望もあったので、フレームの頭上(Z軸)に「光(サン)」を配置、これをXY軸で回転するようキーフレームを打ち、「薔薇が光を受けて輝いている」ような演出を目指してみました。
これをBlender内で撮影し、AEに取り込んで色合いをさらに微調整、そうしてMV内に組み込んでいます。
2D薔薇フレームのような”親しみやすい”風合いもいいですが、3D薔薇は高級感、リッチ感を感じる出来栄えとなり、このフレームもMVを盛り上げてくれる欠かせない演出になったと思われます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今月は6件のMVがお披露目されました。来月もバリバリMVを制作していきたいと思います!
最後までご覧いただきありがとうございました!
それでは!
MV制作についてのご相談は、サイトのメールフォームかXのDMからお気軽にご連絡ください!ココナラでも活動しています。
現時点での対応可否のスケジュールについては「Xのプロフィール欄」に記述していますので、こちらをご参考ください。
※MVの作り方、MVイラストについて、MVの依頼の仕方、MVの○○が分からない…などといった「MV」に関する質問・お悩み事がある場合は、こちらからどうぞ!
(回答が遅れる場合もありますので、あらかじめご了承ください)