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仙台市からそう遠くない離島、浦戸諸島へ行ってみた
わたしは、今年(2019年)の1月に、宮城県の名取市(仙台市の南側)に引っ越してきました。
仙台に来たからには、いろんなところを見てみたい!
そう思った私は、固定休日である日曜日になると、余程天気が悪くない限り、どこかにでかけてしまうのでした。
今回でかけたのは、仙台市からそう遠くない離島・浦戸諸島です。
浦戸諸島
浦戸諸島は、仙台市から車で40分くらいで行ける、塩竈市にあります。
離島というくらいなので、浦戸諸島の各島へ車で行くことはできません。
(最近は、橋がかかって車で行き来できる離島もあるみたいですけど…)
そう、そんな場所へ行くなら当然、船です。
この船の便を運営しているのは、塩竈市です。塩竈市営汽船。
塩竃の観光桟橋から、1番のりばの船に乗って、どんぶらこ、どんぶらこ。
松島湾の中を、そんなに早くない速度で、進んでいきます。
20分ほどで、桂島という島に着きました。
仙台市から40分ほどで塩竈市へ来ることができて、そこから20分ほどで桂島。
実際にはそこまでとんとんと来れることはないのかもしれませんが、仙台市から1時間ちょっとで来れる離島なんです、浦戸諸島は。
桂島のねこ
島に上陸してまもなく、
猫がいました。
引っ越してから3回も田代島(通称・ねこの島)を訪れていたので、島のねこは皆人怖じしないという正誤も定まらない予備知識を持っている私ですが、この猫も特に人を避けることなく歩き回っていました。
適当歩き→迷子→強制ハイキング
どんな島なのかはあまり下調べせずに、適当にほっつき歩いたのですが、
矢印があったのでそれに従って歩いてみたら、
神社がありまして、その裏に道があったので進んでみたら、
いつの間にかハイキングがスタートしてしまいました。
とはいえ、最近ちょっとしたハイキングシューズを買ったばかりの私は、
「これはこれで、このハイキングシューズを試す絶好の機会ではないか!アップダウンもそんなになさそうだし、ちょうどいいのでは?」
と思い、引き返すこともせず、どんどんと先へ進んでいくのでした。
ハイキングコースの途中、いくつかこのような展望台と銘打たれた場所があります。
その展望台から見える景色は、なかなかのものでした。
でも、徐々に歩くことに疲れ、何も考えられなくなっていきました。
風景について何か考えることもなく、「あーきれいだなー」くらいにしか思わなくなっていきました。
疲れると人は純粋になっていくもの、なのかもしれないですね。
良くも悪くも。
しばらく歩くと(歩くのが遅いので、40分くらいかかったような気がします)、急に砂浜が見えました。
ここは海水浴場らしいです。もう2週間ほどで海開きだったのでしょう。
ボランティアの方々が、ビーチ清掃に訪れられていました。素晴らしいことです。私はカメラを持ってうろうろしていただけだというのに。まぶしい。
島の花々
時期柄なのでしょう。紫陽花がたくさん咲いていました。
紫陽花以外の花も咲いていました。
桂島から野々島へ
桂島の隣にある野々島へは、無料の渡し船(これも市の運営のようです)で渡ることができました。
無料ですよ。私、塩竃市民でもないのに。ありがとうございます。
すずかぜ号の船長さんはとても話しやすい方でした。ありがとうございました。
野々島にて、答えの出ない自問
野々島にはラベンダー畑があるという話は事前に知っていました。
とはいえ、ラベンダー畑といえば他に規模の大きい場所を知っていましたし、正直に言えば多少期待してはいたものの、それを目的にするつもりはありませんでした。
「じゃあ、自分は何をしに、浦戸諸島に来たんだろう?」
そう考えながら、ただただ歩いては写真を撮っていました。
最近は紫陽花より山紫陽花の方が好きになりつつあります。
なんとなくトトロの舞台感がありますね。舗装されちゃってますが(避難路らしいです)。椿の時期はきっと華やかなんでしょうね。
迷ってたどり着いた、学校浜と呼ばれる場所。
学校の学習用途の浜があるなんて、さすが(?)離島。
やすらぎガーデンという名前が付いていますが、ビオトープだったみたいです。
たしかに、紫陽花は華やかでした。
そして、ラベンダー畑にたどり着きました。
やっぱり、そんなに規模の大きなラベンダー畑ではありませんでした。
結局何しに来たんだろう?
道中、何度か同じ団体客さんと会いました(鹿島台のあたりから来られたとおっしゃっていました)。
最初は、桂島から野々島へ渡る直前の桟橋にて。
その次は、やすらぎガーデンの入り口で。
そして、野々島から帰りの船に乗る時。
最後は、帰りの船で。
団体の先導らしい方が気さくな方で、帰りの船ではほぼずっと話していました。
私が秋田出身であること。
宮城弁のこと(だっちゃ、いずい、など)。
田代島に何度も行っていること。
写真が好きなこと。
トレッキングシューズのこと。などなど。
塩竃の観光桟橋に帰ってきて、乗ってきたマイカーに乗りました。
15時を過ぎると、海鮮丼を食べられるお店も近くには無く。
とうとうと、帰路につきました。
「楽しかったな〜」
とつぶやいて、
「なにが?」
とまたも自問。
思い出してみれば。
桂島のハイキング。キレイな紫陽花。帰りの船の会話。
ゆったりとした島の時間の中で、見たことのない場所を歩く。
いいなと思った時に写真を撮る。
普段話すことのない、私を知らない人と話す。
たぶん、そういうものに触れたかったんでしょうね。
それができたから、楽しかったと思ったんだと思います。
私の浦戸諸島の旅はここで終わりです。
島はテーマパーク
島は、いいです。
島そのものが、一つのテーマによって成り立っているような気がするからです。
私個人としては、テーマパークのような印象を持っています。
だから、島に住みたい、とは思っていません。
だって、テーマパークに住みたいって人、いますか?
島は、たまに訪れる、特別な場所であってほしい。
それが、私のわがままな願いです。
だから、ありがとう島民さん。ありがとう汽船会社さん。
島の良さについては、また別の機会に書いてみたいと思います。
(2019.07.07 訪問)