突き動かされている夏
銃声が鳴ったような音と共に花火が打ち上がる。嬉しさで心が踊る。屋上から見上げるそれは視界いっぱいに広がってこの夏を祝福している。
今年は大勢でバーベキューをしながら花火を見た。お昼頃には神輿や太鼓なども見て祭りを堪能して。そういうのが、自分がこの土地に馴染んで来たんだなっていうのがわかって嬉しかった。
久しぶりにnoteを書いているので、7月を振り返ろうと思う。7月は初めて地元でライブをする、はじめてのスラム(大会)に挑戦するということを主にした。
嫌な記憶が沢山ある地元に、帰ってライブをするというのは自分にとって勇気のいることだったが、先輩が一緒に行こうと言ってくれたり、高校の友達や地元の知り合いが観に行くよと言ってくれたのがあって、踏み出せた。とてもいいタイミングで歌いに帰れたと思う。
スラムについて、審査委員のクノさんに誘われ、今回リモートであるというのが自分的に出てみようかなというきっかけになり、挑戦した。スラムは知らない人しかいないという環境で新しい感性がたくさんあって、刺激的で楽しいものだった。知らない世界を知って表現ってひとつじゃないんだなと思った。朗読というもの、特定の人のものしか聞いたことがなかったので、視野が広がった。決勝にはいけなかったが掴んだものが沢山あってみんなにありがとうと言いたい。
この夏は比較的げんきでなんでもやってみたい気持ちがあり、今まで出来なかった事がまたできるようになってきている。次にやることも見えていて、このまま自分の感性に突き動かされて進んでいきたいと思う。
最後にスラムで読んだ詩を置いて終わりにします。
・きみはかわいいこ
わたしの中の海は
晴れていて
いつもどこかで
待っている
両手を広げて
微笑んで
ただいまを
待っている
わたしの中の空は
雨が降っていて
胸元にしのばせた
ハンカチはしわくちゃのまま
折りたたんでくれる手は
おかえりと一緒に
ただいまを
待っている
ふとんを干した
天気が良かったから
何回も洗濯をして
自分の心も洗った気になって
ぜんぜんそんなことないけど
ないけどさ
漂白しないと
どうしようもない心があるんだよ
ちょっと冷たい心がさ
洗濯をするとお日様の光を
浴びたみたいになるんだよ
その温かさをわたしは
胸の内側にひめていてそれでもずっと
おばあちゃんの腕の中で眠る子どもだよ
オロナインの匂いがして
洗剤の匂いがして
その中をさまよっていたい
そんな気持ちになって
でもわたしは可愛くない
醜いなと思って
それでも戻れない自分が
帰る場所を探している
きみはかわいいかわいいこ
眠れ 眠れ
わたしみにくいみにくいこ
眠れ 眠れ
きみはかわいいかわいいこ
眠れ 眠れ
わたしかわいいかわいいこ
眠れ 眠れ
朝はねお日様がとても優しく
包み込んでくれるよ