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都心の坪単価700万円台のマンションを購入しました
カガミルです。
2024年にマイホームを購入しました。
都心のマンションで、坪単価は700万円台、価格は1億円以上です。
今回、その体験談を書きました。都心のマンション購入を検討している人の参考になれば幸いです。
前半部には、購入前の準備や、3S1Kの学区のマンション探しについて書きました。
後半部には、マンション購入完了までの経過と雑感を書きました。
個人情報に関わることなので、マンションの詳細についてはぼかしています。あらかじめご了承ください。
マンション購入を決意するまで
「持ち家 vs. 賃貸」は永遠のテーマですが、もともと私は賃貸派でした。
昔、「マイホームは負債」と謳うロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん 貧乏父さん」を読んだことも影響したかもしれません。
マイホームを買うと、ローンを払い終わった後も固定資産税や修繕費を払い続けなければなりません。また隣人トラブルがあっても、賃貸のように簡単に引っ越すこともできません。
自由度の高い賃貸の方がメリットが大きいと感じていました。
もっとも、本気で買いたいと思えば買うチャンスはありました。
数年前から、生活圏内で建設中の新築マンションをよく見かけました。
相場に興味があり、調べることもありました。
信じられないかもしれませんが、2010年代前半には文京区の好立地の新築マンションが坪単価300万円未満で買えました。
今の半分以下です。
しかし当時はまだ独身であり、マンションを買うという発想には至りませんでした。
結婚して子供が生まれても、マイホームを持ちたいという希望ばありませんでした。
マンションを買うなら、35年ローンの月々の支払額が家賃より安くあるべきという漠然とした考えがありました。
例えば今20万円の賃貸に住んでいる場合、マンションを買うなら月々のローンが17万円前後、管理費と修繕積立金を加えても今の家賃と同等で済むのが理想です。
また以前は、日本の人口が減少するのは確定しているからそのうち家は余り、マンション価格も下がると思っていました。
さらに私は医師で長く働き続けることができるはずなので、当面賃貸に住み続け、高齢になって賃貸を借りられなくなったらキャッシュで一括購入すればよい、ぐらいに考えていました。
そう考える間にも都心のマンション価格の上昇は続き、2023年になっても止まるどころか加速していました。
地方の不動産の価格は下落しましたが、都会の不動産価格は上昇するという「二極化」が起きていました。
特に都心の一等地の物件はすさまじい高騰を見せていました。
2015年頃までに都市圏のマンションを買った方の多くは、含み益が得られていることでしょう。
2024年の前半になり、「もっと早く買っておけばよかった」と後悔しました。
インフレの中でマンション価格の上昇が続ければ、年をとってから都心のマンションをキャッシュで購入できるとは考えにくい状況でした。
地方なら買えるかもしれませんが、大学以降ほとんどの期間を東京で過ごした私は、今後も東京に住み続けたいという思いがありました。
すでに2人の子供に恵まれ、3人目は考えていませんでした。
人生設計も考え、購入するなら今だと思い、妻とも話し合いました。
こうして2024年上旬、年内にマンションを買う決意をしました。
購入前の準備
マンション購入については事前にネットで勉強しました。手続きの流れ、実印などの必要な物、仲介手数料や固定資産税をはじめとする費用などについてです。
都心の希少な物件には人気が殺到し短期間で売れてしまうので、迷っていると機を失すると考えていました。十分に準備するだけでなく、よい物件ならすぐに購入の決断をしようと決めていました。
また、相場を調べて予算を決めておくことも重要です。
当初の予算は坪単価500万円台、価格は1億2000万円以内としました。
すでにマンション価格が高騰していて新築は難しそうだったので、中古マンションでもよいと考えました。
もしフルローンが難しければ、手持ちの金融資産を売却して頭金に充てることも考えていました。
3S1Kの学区のマンション探し
以上のように準備して挑んだものの、マイホームを買うのは生まれて初めてであり、手探りの連続でした。
手始めにSUUMOで文京区の物件を検索してみましたが、新築、中古マンションはかなり少なかったです。
いくつかの不動産会社に足を運び、新規の売り出し物件の案内メールをもらうことにしました。
インターネットで公開されていない物件もあったので、このプロセスは必須でした。
最初は、3S1Kの学区を条件に入れました。
3SK1とは
3SK1とは、文京区の名門公立小学校である以下の4校の頭文字をとった言葉です。
誠之(せいし)小学校
千駄木(せんだぎ)小学校
昭和小学校
窪町(くぼまち)小学校
文京区で子育てをしている人ならご存知のことでしょう。
文京区の公立小学校はどこも環境が良いとは思いますが、狙えるなら名門校に入れたいと思うのが親心です。
マンション購入検討者の検索情報などに基づく2022年の東京23区の公立小学校区のランキングでは、1位が誠之小学校、2位が窪町小学校、3位が昭和小学校だったとのことです。
(リンク切れの場合はご容赦ください。以下同じ)
このことからも、3S1Kの学区の物件に人気があることが示唆されます。
古くなっても子育て世帯に一定の需要はあるでしょうし、学区の再編成などがない限りそれなりの値段で売れるでしょう。
裏を返せば、この学区にある物件は購入するのも、賃貸で済むのも困難ということです。
実際、3S1Kのマンションは滅多に出ず、出ても1日で売れるなどざらでした。
ある物件の内見をした際には、同じ日に私達家族以外に複数組が内見するなど、ライバルの多さを実感しました。
候補物件
実際に検討した物件をいくつか紹介します。
価格や広さなどはうろ覚えですので、不正確かもしれない点はご了承ください。
物件1(マンション)
学区:窪町小学校
最寄駅:茗荷谷
築年数:十数年
広さ:70平米台
価格:1億1000万円前後
窪町小学校の学区で、とても気に入った本命物件です。物件の目の前には公園があったのもポイントになりました。
即申し込みをして、一番手で買えることを祈りました。
しかし残念なことに、売主の都合で売却の話自体がキャンセルになりました。
気持ちを切り替えて他の物件を探しました。
物件2(マンション)
学区:窪町小学校
最寄駅:茗荷谷
築年数:30年以上
広さ:70平米台
価格:9000万円前後
大通りに面していて周辺環境はよく、外観は築年数の割に悪くありませんでした。
しかし築30年以上という古さがネックでした。35年ローンを組むと完済時には築70年くらいになってしまいます。
いくら3S1Kの学区でもその古さで売れるかどうかはわからないため、候補から外しました。
物件3(マンション)
学区:窪町小学校
最寄駅:茗荷谷
築年数:二十年前後
広さ:70平米前後
価格:9000万円台
予算内でゆとりのあるローンを組めましたが、外観がきれいではなく、内部の設備も古かったのでやめました。
内見をした人は他にもいるなど注目度は高く、おそらくすぐに売れたと思います。
物件4(マンション)
学区:誠之小学校
築年数:十数年
広さ:70平米前後?
価格:9000万円前後
先述の公立小学校ランキングで1位となった誠之小学校の学区の物件です。
しかし、無視できない問題がありました。
それは、1階だという点です。
他の条件は問題がなかったのですが、幼い子供が2人いるので1階はセキュリティ上避けたく、候補から外しました。
物件5(借地権付き一戸建て)
最寄駅:東大前
築年数:ほぼ新築
学区:誠之小学校
価格:9000万円前後
唯一内見した一軒家です。ほぼ新築の一戸建てで、中はきれいでした。
ただセキュリティを考えると一戸建ては不安があり、オートロックのマンションにしたいと思っていました。実際、2024年の後半には闇バイトによる事件がニュースとなり、一戸建てのリスクが表面化したように思います。
また借地権つきという点が気になりました。さらに、(詳細は書けませんが)周辺環境に問題があり候補から外しました。
他にも、
・設備が古く、リフォーム必須の物件
・オートロックがない物件
などがありましたが、全て候補から外しました。
数ヶ月は学区にこだわって物件を探しましたが、結局よい物件が見つかりませんでした。
結論
私が実際に数ヶ月間3S1Kの学区の物件を探した結論は、以下の通りです。
・売りに出される中古マンションがなくはないが、無視できない欠点があるものが多い。
・35年ローンを組んでまで買いたいものはまず出ない。
・富裕層であれば、学区目当てで数年間住むためだけにキャッシュで一括で買い、卒業後すぐに手放すという選択肢はあるかもしれない。
結局、学区を条件から外すことにしました。
長男と次男がそれぞれ6年間名門校に通えるのはメリットですが、それ以降の人生でその学区に住み続けるメリットは多くないことも考慮しました。
条件の再設定
3S1Kの学区のマンション探しを通じて、当初考えていた坪単価500万円台という予算では、理想の物件は買えないことを実感しました。
それまでは中古を中心に探していましたが、新築マンションも検討することにしました。
予算は少し上げて坪単価600万円台までとし、価格の上限についても柔軟に考えることにした。
そして、ある新築マンションの情報を得ました。以下、この物件をAとします。
新築物件Aの特徴
Aの立地(建設予定地)は、私にとって理想的でした。
Aの説明会に行きました。高級感のあるブランドマンションで、外観、内装や設備も気に入りました。
なんとしてでも手に入れたいと思いました。
間取りは2LDKと3LDKがあり、家族の人数を考えると3LDKにしたいところでした。
同じ物件の3LDKでも、階層や広さにより若干値段が異なります。
私の予算では3LDKの中で最低価格のものがやっと買えるというところでした。それでもフルローンで買うのはリスクが高すぎると感じたので、投資資産の一部を売却して頭金に充てるつもりでした。
問題は、まず間違いなく抽選になること、そして当選する確率はかなり低いと想定されるということでした(後述)。
中古物件Bの特徴
そんな折、以前受信した案内メールにあった1つの物件を思い出しました。
それはAと同じブランドの築浅の中古物件で、Aの建設予定地からほど近い場所にありました(以下、Bとします)。
しかし、メールを受信した当初、Bは候補に入りませんでした。
理由は価格です。
Bの坪単価は700万円台でした。
これは新築のAの坪単価である600万円台(階層によります)をも上回っており、予算を超えていたからです。
またBの間取りは2LDKで、家族4人が暮らすには狭かったです。
それでも、Aと同じブランドのマンションが築浅の中古で出ていることがわかり、検討の余地はあると思いました。
AとBの比較およびメリット・デメリット
以上を踏まえ、AとBについて表にまとめます。
特定を避けるため、価格等については幅を持たせた書き方にしています。
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抽選の仕組みについて
ここで、新築マンションの抽選のシステムについて説明します。
エリアによっては抽選なしで購入できるかもしれませんが、最近の都心の人気物件ではほぼ抽選があると認識しています。
なお私が説明するのはAの抽選についてです。物件によって方法が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
Aでは、2LDKと3LDKを合わせて十数戸の物件が販売に出されました。
このうち、1人が申し込めるのは一戸のみです。
例えばある超富裕層が「どの部屋でもいいから買いたい、当選確率を上げるために全てに申し込みたい」と考えても、そのようなことはできません。
仮にある部屋に10人の申し込みがあった場合、当たる確率は1/10となります。
実際の抽選では、1番手だけでなく2番手か3番手まで選ばれるとのことでした。もし1番手がローンが通らないなどの理由で購入できなかった場合は、2番手以降に権利が回ってきます。
説明会の担当者によると、購入意思の強い人が多く来るとのことでした。また外国人が一等地の物件をキャッシュで買うという噂を聞いていました。
この点からも、確率は低いと考えるのが自然でした。
さらに、Aの3LDKの中では、最安値の1億4000万円台の倍率が最も高くなると予想しました。
なぜなら3LDKの購入を考えていて、私と同じく「1億6000万円台は無理だが1億4000万円台ならなんとか買える」という人が相当数、最安値の物件に申し込むと考えたからです。
もう1つ、気になる点がありました。
それは、本当にランダムな抽選なのかという点です。
例えば、以下の2人がいる時、販売主としてはどちらに売りたいでしょうか。
X: キャッシュで即座に買える超富裕層
Y: 頭金がかろうじて出せる程度しか手持ちがなく、35年ローンを組む会社員
おそらくXでしょう。
1番手のYが当選してローンが通らなかった場合は2番手の以下の人に買う権利が生じますが、売主としては余計な手続きをしなくて済むよう、確実に買える人を優先しても不思議ではありません。
私は医師ですがローンを組まないと買えませんでした。
厳正な抽選を謳ってはいましたが、売主にとって都合がいいように操作されていないとは言い切れないと思います。
以上を踏まえ、Aに申し込んで当選する確率は極めて低いと思いました。
AもBも買えなかったら?
AもBも買えなければ、他の新築マンションを買うという手もあるでしょう。
確かに、同じエリアには今後建設予定の新築マンションがありました。
しかしそのエリアの新築物件自体が希少であり、どこも抽選に通る可能性は低いと予想されました。
辛抱強く待てばブランドマンションの築浅の中古物件が出る可能性もないわけではありません。
しかし、それでは「今年のうちに買う」という目標を達成できる保証がありません。良い物件が見つからなければ、エリアなり築年数なり何かしら妥協せざるを得なくなります。
妥協した上での決断
他にもいくつかの物件も検討しましたが、総合的に見てAとB以上に魅力的な物件は見つかりませんでした。
理由は立地です。
AとBは、私の仕事上もプライベート(家族関連)上もベストな立地でした。
他のエリアでよければ同程度のスペックの中古物件はあったかもしれませんが、AとBのエリアにはありませんでした。
では、Aに申し込み、抽選で外れたらBを当たるというのはどうでしょう。
これはうまくいかないと思いました。
Bについて問い合わせたところ、数人がすでに内見を済ませて購入を検討中と聞きました。
Aの2LDKの購入希望者の一部は私と同じようにBにも目をつけているはずであり、Aの抽選に外れた購入希望者がBに殺到することでしょう。
さらにそれを予測して最初からBに向かう人もいるはずなので、Aの抽選結果が出る頃にはBは成約済みと予想しました。
では、最初からBを買うのはどうでしょうか。
Bの最大の難点は部屋の少なさと狭さでした。
3LDKでも2人の子供を育てるには狭いという人もいるでしょうが、Bは2LDKでさらに狭いです。
リセールについてはどうでしょうか。
一般にはマンションの需要のメインは3LDKであり、2LDKより売りやすいと言われます。
しかし私は、それを理由に3LDKを選ばなくてもいいと判断しました。
なぜなら東京以外の都市ならまだしも、都心の3LDKはあまりにも高額で、2LDKよりも手が届きにくいからです。
少子化が進む将来は、3LDKの購入を検討する「夫婦+子供2人」というモデル世帯は減り、特に都心にはDINKsや子供を1人しか持たない夫婦が増えていると推測しました。
3LDKよりも手頃な2LDKは彼らに需要があると考えたからです。
よってリセールを理由に3LDKを選ぶ必要はないと判断しました。
もしBが3LDKであれば全てが理想的であり、資産の一部を売却してでもそれに決めたことでしょう。
しかし、新築の抽選に当たるという幸運がない限り、都心に全ての希望条件を満たす物件はなく、何かしら妥協するのは仕方がないと割り切りました。
狭さはさておき、ベストな立地でこのスペックの物件を買えるのは千載一遇のチャンスだと思いました。
結果、狭さには妥協し、それ以外のメリットを掴み取るためにBを購入する決断をしました。
契約と住宅ローンについて
Bを内見して問題がなかったので、即購入を決めて一番手で申し込みをしました。
中古ですが値引き交渉はしませんでした。
一般論として、中古マンションは相対取引です。すなわち、売主が提示する価格に対して買主がが値引きの交渉をすることができ、両者が合意した価格で取引が成立します。
Bは新築のAより坪単価が高いのですから、Aの坪単価を材料として示すことでその水準まで下げるよう交渉する余地はあったかもしれません。
しかし、中古であれど希少なのは間違いありません。
もし私が値引き交渉をする一方で、他の購入希望者が売り出し価格での購入を申し込んだら、他の購入希望者に買われてしまったでしょう。
言い値での購入を申し込んだおかげもあってか、契約にこぎつけることができました。
Bの価格と経費(頭金、仲介手数料など)の合計は私の年収(税込)の7倍を超える金額でした。一部を手持ちの現金で払い、残りについては年収の7倍強の額の35年ローンを組みました。
住宅ローンについてはいくつかのネット銀行を比較して検討し、全疾病保障のついているauじぶん銀行を選びました。私が医師だったためか、金利の優遇を受けることができました。
なお親などから援助は受けませんでした。
入居後の感想
借金生活となりましたが、入居後の生活は快適で、新しい設備に満足しています。
この物件に引っ越す前は古い物件に住んでいて、食洗機を自分で設置しました。
新居にはもともと食洗機が付属しています。
収納場所が少ないので、壁に大きな扉付きの棚を設置しました。子供の教育関係の物品はそこにしまっています。
子供が成長したら?
子供が幼い今はまだいいですが、2人の息子が思春期になり子供部屋を欲しがるかもしれません。その時はどうすればいいでしょうか。
以下の選択肢が考えられます。
1. 工夫して今の家に住み続ける
1つのは、狭くても我慢して今の家に住み続けるというものです。
幸い、新居のLDKと1つの部屋の仕切りを取り払い、1つの大きな部屋として扱うこともできます。
その部屋をパーテーションで区切れば、それぞれの子供のプライベートスペースとして使用することができます。
プライベートスペースを作らない場合、部屋の一つを子供2人で共有し、勉強はリビング行うという方法もあります。
私は自宅に仕事の道具を置くスペースが必要ないため、このようなことができました。
自宅でリモートワークをするなど自分の部屋が必要な場合は、2LDKは狭すぎるでしょう。
都心で子育てをしたいなら、狭い家をうまく使う工夫が必要かもしれません。
2. 子供が大きくなったら引っ越す
子供が大きくなりもう1つ部屋が必要になったら、住み替えるという方法もあります。
今後投資などにより資産を大きく増やせれば、今の家のローンを早期に完済できる可能性がないわけではありません。それが実現すれば、今の家を賃貸に出し、自分たちは別の賃貸に住むという方法もあります。
今回の体験を通じて
最後に、マンションの購入を通じての雑感です。
リセール前提で選ぶべき
仮に一生住むつもりであっても、資産性を重視して選ぶことが重要だと思います。
マンション購入後に事情が変わり、引っ越す必要性が生じてくる可能性もあります。売却価格が購入価格より大幅に下がるのは避けたいですし、ましてや買い手がつかないのは困ります。
一番重要なのは立地です。
私は今回の物件選びにあたり、なるべく都心で、最寄り駅からの徒歩距離は10分以内のものを考えました。
また、リフォーム済みであっても旧耐震物件は避けました。
旧耐震物件については、マンション付きの外資コンサルさんのこの記事がわかりやすかったので、リンクを貼らせていただきます。
与信を最大限活かすべき
私は医師としての与信を最大限生かそうと考えていました。完済年齢が70代でも年収の7倍のローンを組めると認識していました。実際年収の7倍強のローンを組めましたし、金利の優遇も受けられました。10倍でも組めるという噂も聞きました。
都心の物件をキャッシュで一括購入するのは多くの人にとって難しいですが、与信を最大限活かすことにより高額な物件を買えます。
ゆとりのあるローンを組むべき
上と矛盾するようですが、ローンにより生活が破綻しないためにはある程度余裕を持った返済計画が必要だと思います。
マンション購入を決意して間もない3月に、日銀がマイナス金利を解除しました。さらに、7月に政策金利を0.25%に上げました。
10月には住宅ローンの金利が0.15%上がり(私はその時点でマンション購入済みでした)、これからもローン返済額の上昇が見込まれます。
さらにインフレにより修繕積立金も今後上昇するでしょう。
理論的には、目一杯のローン(例えば年収の10倍)を組んだ上で、ローンの利回り以上で資産運用する方が良いかもしれません。
しかし、月々のローンと修繕積立金で家計のキャッシュフローがマイナスになるのは精神的に負担であり、ローンの額は年収の7倍強までとしました。
私はいざとなれば資産を売却して一部繰上げ返済に充てることができますが、資産がなければ年収の7倍でもハイリスクだと思います。
さらに今は不透明な時代であり、医師でもこの先数十年安泰という保証は全くないですし、他の多くの職業も同様ではないでしょうか。
自分が理解できる物件を買うべき
私がこの物件が欲しかったのは、よく知っているエリアだったからです。
例えば湾岸エリアのタワマンは最初から選択肢に入りませんでした(私にタワマンの知識がないという意味であり、価値を理解した上でタワマンを買うことを否定する意図ではありません、念のため)。
マイホームに引っ越す前は賃貸物件に住んでいましたが、そのエリアでは賃貸の募集すら希少でした。こまめに空いている賃貸物件をチェックし、即座に申し込むことで、なんとか入居できました。加えて信用力がないと入居の審査が通らないなど、住む上でのハードルの高さを感じました。
このような経緯もあり、購入した物件の実需面に基づく価値が理解できました。
投資はしたほうがいい
以前は個別株、FXを含めいろいろな投資をしていましたが、最近はほぼインデックス投資です。他のnoteの記事にあるようなオプション取引や、仮想通貨への投資もしていますが、資産の中に占める割合は少ないです。
堅実な投資のおかげで、ある程度資産を増やすことができていました。
また、「マイホーム=資産」という視点も得ることができました。
20代は投資より好きなことにお金を使うべきという意見は否定しません。
しかし、都心の高額なマンション購入を考えるなら、20代から投資をして頭金に使える資産を持っておいた方がよいでしょう。ハイリスクな投資をする必要はなく、NISAでインデックスを積み立てるだけでよいと思います。
預貯金のみだと余程の高所得者でない限り、良い物件を買うのは難しいでしょう。
迷う理由が値段なら買え。買う理由が値段ならやめておけ
誰の言葉かはわかりませんが、マンション購入にも当てはまると思います。
当初の予算を大きく上回る物件を買うことには葛藤がありましたが、この言葉が私の背中を押しました。
私は資産を買いたいと思っていました。
そのため、「予算オーバーでも値段に見合う価値がある」という条件を重視しました。
マンションは今バブルだという意見があり、バブル崩壊と共に価格が下がる可能性は否定できません。
それでも、通勤や子どもの教育のためにこのエリアに住みたい人は確実にいるでしょうし、数十年後日本の人口が大きく減少してもそれは変わらないと思います。
マイホームは希少性ゆえに、値上がりはしないとしても、一定の価値が保たれると確信しています。
もちろん100%価格が下がらないという保証はありませんが、仮に下がったとしても、自分の信念に基づき最善の選択ができたと思うので、今後後悔することはないでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。