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【実況枠】第三回AIアートグランプリ

推しの野火城さんがディビジョンラップバトルAIアートグランプリの最終プレゼンテーションに登壇されるとのことで生放送視聴することになりました。埋め込みサムネがgalleriaで草。ファーン


でも他のアーティストも気になるし、アートってその時見た感情を5分以上捉えておけないもんだったりするし、その時の感情とかをXに雑に垂れ流してました。ついでにnoteにまとめておけば後で見返すときも便利やな思っていまnoteに前書きかいてます。なおサムネは昨日寝てる間に生成してたやつで、特に記事内容と関係ありません。NSFW作ってなくて良かった……

なお俺のアート系知識といえば、この夏までやってた横浜トリエンナーレに久々に行って「カーッいやしか~~~~~~~っ! みんね霧子これがデカ声思想持ち込みまくった現代アートフェスの末路たい!!」とガン焚きして中華街ドカ食いしにいった程度のクソザコレベルです。

でまあ厄介シャニマスオタっぽい話をしたいわけではなく、このnoteで最も伝えたいことは、このAIアートグランプリの審査基準なんですね。

すごい簡潔で解りやすく、かつ余計な情報もない。キュレーターがしっかりした方というのがはっきりわかんだね。

作品の感想などなど

異邦人

ネットとかで公開されてないかな、アブストラクト系はとりわけ作品全体みないと判断のつかないやつすね。そういえばLLM同士をAutoGPTで会話させると、最終的には人間に判断つかないLLM用言語でコミュ取るって話を聞いたことが。

そういえばボイチェンでアートプレゼンテーションするのが許される環境ってのがとても心地よいし、今後他のイベントでも、それがデファクトスタンダードになっていくのかもですなあ。

ゼロイチ、「ニ」

この時期にこの作品読めるの嬉しいすわ。いや上のサムネだけでも思うけど、1ページ目の引きが強すぎるんよな……この台詞だけで琴線に引っかかれる人を掴みにいってるというか。

奇しくも、これと同時期にAIにまつわる(AI不使用)漫画作品が公開されていて、この差を読み比べするのが楽しかったんですよね。『絵描きの肉を食べる人工知能』という作品なんですが、どちらも現状をフラットに解釈して近未来を描いたという辺りが興味深かったです。良いサイエンスフィクションって、そういうもんかも。

象牙のナイフ

恐らくrunwayやhailuoaiなど比較的近々の作品なんですが、フォトリアリスティックでインパクトのある幻想的な動画を白黒にして、音楽と共に表現した感じかしら。白黒化というのは写真やMVとかでも愛用される表現で、色情報とかいう余計な要素が消えるので主題を伝えやすい、つまりAIアートとシナジーあんよなってのは思ったところ。あと特定のアートスタイルとシナジーが強く、例えばビットクラッシュやらブレイクビーツ、ストリートカルチャーなど……

って言い出したらラップやり始めて、強い! とかなってた。渋谷HARLEMじゃなく町田FLAVAで流すとトベる動画。


AIとkawaiiの融合

俺も好きです(ニチャアおぢ)といいつつ、アーティストさんが語られてた通りセラムン・プリキュアなどの東映BANDAI系が育ててきた作品群がそのままアートとしても認知されるようになったのはまあAI以前からですが(サンリオやサンエックスとかMLPとかタカラトミーもそれやね)、その文化を一本筋で、かつAIで表現し続けるってのはとてもアートとして意義のあることかなと。ぜひLoRAのkawaii techとか使って頂きたい……


付喪神ジェネレータ

めっちゃおもろかったこれ! ここからテックアート寄りの話になりましたね。確かに身近に手元にあって快をもたらしてくれる存在って缶コーヒーとか筋だよな! そこを擬人化してくのええな! ってなりました。カワキモな存在を手にとって会話を楽しむというのは、ここからプロダクト化していくのも全然アリなんじゃないかと。


俺審査員とかじゃないし優劣つけたくないんですが、ガチの衝撃でしたこれ。アートとしてのクオリティが凄すぎる。あの流体とか、どの辺にAI使ってるの?という辺り何度も聞き返したい。いや、あのモデリングを真面目に表現してったらとんでもない時間費やすことになるから、そこをAIで補填できてるのか? とか、見終わったあとも、いまこうしてスキマ時間でも、ずっと思い悩んでる。みんなに見てほしいな、これ。


MOMO TARO

出てくる動画の内容が散逸してて、肝心の主題が伝えきれてないかな……という印象でした。恐らくキャリアパスやバックボーンを考えるに、プレゼンテーション的には技術アピールが中心で、産業寄りになってるかな。これが展示会だと正しいプレゼンかなと思うんですが、受けること前提で造る作品と、表現を創る作品の違いというか、うーん……もうちょっと作品を一貫して見ないと判断できないかも


100 TIMES AI HEROES

キャラクターの性格や設定外見をGPTで回しまくって、そこからキャラクターイメージも出力し、それを集めてシナリオを自動生成させたら……という非常にナラティブな話。質問であった、そこから作品を作ったか?という問いに対して、このシステム自体が作品である、という回答があり、個人的には最終出力をキュレーションしてミクロからマクロまでの評価をしない限り作品か否かというのが……ハッ! 問題提起系作品の罠にハマってしまう! 助けてー!


Qveria 空想世界事典

幻想RPG辞典とか大好きだったのでめっちょ刺さりましたね……これもナラティブ系。こういうのをみると、ランダム性と物語創作性との相性が良いTRPGとLLMってシナジーあるよなってなってました


Chronovital Resonance

医学系の大学院生さんが気軽に参加できるようになるってのも、AIアートの魅力やね! プレゼン動画、あれ遅くみないと判断できないけど、技術的には一番おもろい話してましたね。プレゼン演出もすげえ!


結果発表

おおーこういう結果! どれ来てもすごかったなあ……

ふりかえり

AIアートグランプリは、恐らく日本国内で最も「なんでもあり」なアートコンペです。

AI使用はその最極でもあり、それがレギュレーションとして認められているどころか必須なのであればもう総合芸術異種格闘技であり、各々が異なるジャンルの分野をぶつけ合うという、ゲームで例えるならぷよぷよテトリスのVSルールにキャサリンとマネーアイドルエクスチェンジャー加えたみたいな感じなので、これ審査員の選定がとんでもなく大変だったんじゃないかと。

そんな感じなので、「其々における芸術ジャンルの技量・クオリティ」が高水準であることも当然として加点要素ではあるんですが(そしてそれの担保をAIがしてくれるというのも二重に加点要素に入るんだと思うんですが)、それよりも「全ての作品の根底に存在するアート的意図」「その作品の先にある未来」、これらを作品およびプレゼンで提示出来たかがキモだったように感じました。

そんな中、クオリティのこだわりを名言し、またAI作品素材の利点欠点を巧く活かし、かつ作品だけでなく登壇上でのラップという場外乱闘≒盤外戦術を駆使したelimさんを評価したのは、現状クオリティ低いとされるAIでもここまでやれんだぞというアピールも含めて輝いていたのかも。

ところで、審査員によるツッコミが非常に楽しく(まあプレゼンターにとっては胃袋が死ぬやつなんでしょうが)、特に漫画家/イラストレーターの安倍先生に関してはLain画集もSIGMAカメラルポ漫画も持ってるくらいにガチファンボなんでめっちゃ注意して傾聴していたのですが、安倍先生はじめ全員が「俺も使うわ」前提での前のめりな質問と意見提示だったのが、とても印象に残りました。AIアートというジャンルの未来は暗闇の中でも光ってるんじゃないっすかね。

AIアートは異種格闘技だわ。ならアートもエンタメも成立できんじゃん。

あと、最後に言いたい事ありまして、もし第四回ですよ、来年同じイベントがあるのであれば、もうこれだけは言わせてほしいんですよね。授賞式でelimさんの素晴らしいリリックに言及する審査員の方々を見て思ったんですよ


色々やろうとしてたけど、結構脳みそ疲れましたネ……今日はこの記事書きながら68度加熱してたローストビーフを待ちわびるとします。チル。


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