2022模擬ドラフト振り返り〜横浜〜

【指名リスト】

本指名
1位 松尾汐恩／捕手／大阪桐蔭／右投右打
2位 吉野光樹／投手／トヨタ／右投右打
3位 山田陽翔／投手／近江／右投右打
4位 河野佳／投手／大阪ガス／右投右打
5位 松山晋也／投手／八戸学大／右投右打
6位 林琢真／内野手／駒澤大／右投左打

育成指名
1位 渡辺翔太／投手／九産大／右投右打
2位 藤田大清／外野手／花咲徳栄／右投左打
3位 坪井蒼汰／内野手／山村学園／右投右打

【即評】

左腕おらんやんけ！！！！！！！！！！

【指名方針】

　今年も横浜DeNAベイスターズを担当しました。楽しかったです。

　さて、今年の指名について。
　今のベイスターズで、ドラフトで補強すべきポイントは主に4点かなと考えています。

①高卒の外野手
②次世代の正捕手候補
③先発ローテ6枚目
④接戦の中盤を任せられるロングリリーフ

　順に見ていきます。

①高卒の外野手

　今のベイスターズの外野手事情。20代中盤〜30手前がホットゾーンとなっており、若手外野手が非常に少なくなっています。特に桑原(93世代)〜楠本(95世代)の層が厚く、ここらが30代を越えると一気にしんどくなると思われます。
　25歳以下の外野手は、蝦名(97世代)、細川(98世代)、村川(98世代)(育成)、梶原(99世代)、勝又(00世代)(育成)、大橋(01世代)(育成)の6名です。細川が伸び悩んでいることを考えても、若い外野手が欲しい。また、育成の勝又・大橋は個人的に支配下で見たい選手だと思っているので、本指名をするならこの2人より優先して支配下に入れたい選手、という条件になります。
　ポジションは桑原の後継がいないので、センターを守れる選手がいたらいいなと思います。しかし、球界の中堅手の面々を見ると、塩見、近本、大島、神里等、即戦力社会人を獲って補充する方向もアリだと思います。また、個人的には身体能力の高い二塁手・遊撃手を中堅手にコンバートするのもかなり好きです。梶谷、桑原、福田周、牧原なんかがこれに当たるでしょうか。個人の経験ですが、内野から外野にコンバートされる奴ってマジで外野守備上手いんですよね。
　ということで、センターは欲しいけどそこまで拘りがあるわけではないです。

　以上のことから、リストアップは以下の通り。

浅野翔吾（高松商／外野手）※1位
西村瑠伊斗（京都外大西／外野手）※上位
三塚流生（桐生第一／外野手）
井坪陽生（関東一／外野手）
海老根優大（大阪桐蔭／外野手）
黒田義信（九州国際大付／外野手）
古川雄大（佐伯鶴城／外野手）

②次世代の正捕手候補

　今のベイスターズの捕手事情は、1軍に嶺井戸柱伊藤光と30代の選手が並び、2軍に山本益子東妻と若手が並びます。フォーエバー高城。
　若手の面々を見ると、山本益子は2軍でOPS.5台と苦しんでいるよう。東妻は頑張っていますね。59試合でホームラン2本にOPS.716。とはいえ東妻1人では流石に心許ないです。
　この現状を見るに、将来の正捕手候補としてチームを引っ張ってくれる選手が欲しいですね。強いチームは正捕手がしっかりしているチームだと思います。ムーチョ、森友、梅野、（ちょっと前の）甲斐。オリックスの正捕手は知りません。
　正捕手を重視するなら、高い順位で良い選手を獲りに行くべきでしょう。高卒1位の正捕手が育てば大スター。黄金期が来てもおかしく無いと思います。

　以上のことから、リストアップは大阪桐蔭・松尾汐恩一択です。
　内野に回せるのも強みですが、捕手一本で行って欲しいと思います。

　嶺井流出させたらキレます。

③先発ローテ6枚目

　今年のローテの柱は今永、大貫、濱口。コロナ後は石田が復活。後半戦はガゼルマンが加わり、6枚目は流動的でした。
　坂本＋京山のオプション、不振に陥った東や上茶谷。来年は平良が戻ってくるでしょうか。阪口や徳山も楽しみですね。
　この先発ローテ争いに、新人から1人割って入れる選手がいたらいいなと思います。即戦力投手が1人か2人。投手は多ければ多いほどいいと思っています。
　プロでは誰が先発になって誰がリリーフになるか分からないので、リストアップは④と合わせて行います。

④接戦の中盤・ロングリリーフ

　国吉です。DeNA球史に残るクソトレードでしたね。
　さて、今年の勝ちパターンは伊勢→S子→ヤスアキ。加えて入江が便利屋として頑張ってくれました。この4人のおかげでレギュラーシーズン2位になれたと言っても過言では無いと思います。
　来年ですが、ヤスアキが残るか分からない現状。伊勢も今年と同じ成績を残せるかは分かりません。S子は頑張ってくれるでしょう。
　この勝ちパターンに割って入れるだけの能力を持つのは、森原、タナケン、砂田でしょうか。クリスキーはなんとも。やはり三嶋がいないのが非常にきついです。
　ところで、気になるのはビハインドの選手たちです。平田、宮國、三浦、石川、虎大。負け濃厚を負け確定にする投手ではなく、負け濃厚からワンチャンスを掴みに行けるような投手が欲しいです。できたら左腕が欲しいのですが、なかなか市場にいないんですよね。いい左腕は1位で消えるので。

　以上のことから、リストアップは以下の通り。③と合わせています。

吉村貢司郎（東芝）
益田武尚（東京ガス）
小孫竜二（鷺宮製作所）
吉野光樹（トヨタ自動車）
河野佳（大阪ガス）

菊地吏玖（専修大）
金村尚真（富士大）
荘司康誠（立教大）
久保玲司（近畿大）
仲地礼亜（沖縄大）
渡辺翔太（九州産業大）
松山晋也（八戸学院大）

　さて、ここでようやくドラフト1位を決めるわけですが。①、②より、1位は浅野か松尾の2択になると踏みました。どちらも魅力的な選手です。
　しかし、DeNAのウェーバーは後ろから3番目。1位を外すとかなりしんどいです。
　競合覚悟で浅野か、一本釣りで松尾か。
　僕は後者を選びました。浅野を外すリスク、当てても大成しないリスク。それに比べ、松尾は幾分かリスクが小さいかなと感じたからです。

　こうなると、2位は即戦力投手でしょう。③、④のリストから残っているいい選手を指名する流れになります。3位以降は全体を見て、残っているいい選手を獲得していく方針でいこうと思います。ただ、1位で松尾を獲得する以上、上位を高卒外野手に使う余裕はなさそうです。

【当日】

【1位指名】

　無事松尾を一本釣り。と思ったら浅野が漏れていました。自分にも言える事ですが、高卒野手を競合覚悟で指名するのって結構勇気いるんですよね。まして今年は不作年。
　万が一競合して外したら、益田に行くつもりでした。

　1位までは以下の通り。篤者さんありがとうございます。

【2位指名】

　予定通り即戦力投手を指名しに行きました。既に益田吉村菊地金村が消えていました。
　送った選手リストは以下の通り。

・吉野光樹　トヨタ自動車／投手
・小孫竜二　鷺宮製作所／投手
・荘司 康誠　立教大／投手
・河野佳　大阪ガス／投手

　無事吉野獲得。

　2位までは以下の通り。篤者様誠にありがとうございます。

【3位指名】

　今度はウェーバーが前から3人目。2位指名は遠いですが、3位指名を強く使えるのは魅力ですね。
　ここで、近江高校の山田陽翔がまだ指名されていませんでした。1位2位は予定通り獲れていたので、残ったいい選手を獲得していく方針へ。
　送った選手リストは以下の通り。

・山田陽翔　近江／投手
・小孫竜二　鷺宮製作所／投手
・戸井零士　天理／遊撃手

　無事山田獲得。戸井はちょっと欲しかったのでリスト入りしています。

　3位までは以下の通り。あつぴょんありがとう。

【4位指名】

　ここらでそろそろ野手が欲しいなと思いましたが、めぼしい高卒外野手は大体獲得された後でした。下位指名はなかなか思うように行かないですね。
　仕方がないので大社の投手に切り替えます。が、大阪ガスの河野がまだ残っていましたので、獲りに行きます。
　送った選手リストは以下の通り。

・河野佳　大阪ガス／投手
・渡辺翔太 　九州産業大／投手
・小孫竜二　鷺宮製作所／投手
・松山晋也　八戸学院大／投手

　無事河野獲得。なかなか小孫が指名されないので、優先順位をひとつ下げています。と思ったら次で獲られていました。

　4位までは以下の通り。あっつーマジ感謝。

【5位指名】

　ここは明確にミスだったと思います。指名したのは松山ですが、高卒の野手を獲るならここがラストチャンスでした。この順位を逃すと6位まで18人の選手が指名されるため、欲しい選手がいるならばここで指名するべきだったと思います。逃したのは、古川雄大（佐伯鶴城／外野手）・金田優太（浦和学院／遊撃手）の2人。6位でどっちかと考えていましたが、見通しが甘すぎました。大反省です。
　送った選手リストは以下の通り。

・松山晋也　八戸学院大／投手
・安西叶翔　常葉大菊川／投手
・渡辺翔太 　九州産業大／投手

　ここで松山獲得。指名されない選手は優先順位が下がる傾向にありますね。

　5位までは以下の通り。あつぴょんだぴょん。

【6位指名】

　慌てて野手を獲りに行きました。松山は一つ下げても良かったと思います。結果論ですけど……。
　送った選手リストは以下の通り。

・林　琢真　駒澤大学／内野手
・前田一輝　鳴門／外野手
・坪井蒼汰　山村学園／三塁手
・渡辺翔太 　九州産業大／投手

　林獲得。前田の優先順位を下げているのは、勝又大橋と比べたからです。

　ここで本指名終了。支配下69人から7人戦力外＋ロメロ退団で61人。補強や支配下登録の枠を考えると6人が限界でした。

　本指名は以下の通り。Thank you , Mr.Atsuja.

【育成指名】

　それほど深く考えていません。リストアップした中で指名漏れした選手を中心に、4人までという気持ちです。
　送った選手リストは以下の通り。

・渡辺翔太 　九州産業大　投手
・藤田大清　花咲徳栄　外野手
・仲地礼亜　沖縄大　投手
・神野竜速　神奈川大　投手
・坪井蒼汰　山村学園　三塁手

　4人取れたら坪井は無し。誰か1人でも取れなかったら坪井まで、という指名でした。
　結果は渡辺藤田坪井の3人を育成指名。渡辺はなんで漏れたんでしょうか。

【総評】

　1位松尾を軸に、いい指名ができたと思います。山田松尾のバッテリーが将来見れたら最高ですね。社会人からもいい選手を取れたと思います。吉野松山は即戦力、河野も投げれるなら投げて欲しい。
　下位でバタバタしたのが大きなマイナスポイント。野手をもう1人指名できたら良かったと思います。

　今回は自分の指名で手一杯で、周りの球団がどの選手を欲しがっているかまでは気を配れませんでした。候補選手の理解も浅く、なかなか難しい模擬ドラフトでした。
　実際は横浜は誰に行くんでしょうか。1位は浅野か松尾だと思いますが、即戦力投手を獲りに行ってもおかしくないんですよね。ヤスの去就が分からないので。
　
　そんなわけで、今年も楽しく模擬ドラができました！主催の篤者さん、表作成のあつぴょん、本当にありがとうございました！

　自己評価：75点／100点

【1年後追記】

　本日2023年10月5日です。セ・リーグのレギュラーシーズンが終わりましたね。ベイスターズは3位。悔しい結果となりましたが、CSに切り替えていきましょう。

　参考に、今回指名した選手達の1年目成績を載せていきましょう。ドラフトの結果は3〜5年待てと言うので、まあ参考以下程度に。

①松尾(横浜1位)
ファーム 104試合 .277 7本 6盗 1盗塁死 出塁率.314 OPS.722

②吉野(横浜2位)
ファーム 4登板 2先発 投球回11.1 防御率11.91 奪三振率5.56 被打率.380 K/BB 1.75 WHIP 2.03

③山田(西武5位)
ファーム 3登板 2先発 投球回7.2 防御率5.87 奪三振率3.52 被打率.231 K/BB 0.30 WHIP2.09

④河野(広島5位)
1軍 8登板 1先発 投球回12.1 防御率 9.49 奪三振率8.03 被打率.358 K/BB 2.20 WHIP1.95

ファーム 19登板 4先発 投球回40 防御率2.70 奪三振率 7.50 被打率.190 K/BB 5.60 WHIP 0.95

⑤松山(中日育成1位)
1軍 36登板 投球回35.1 防御率1.27 奪三振率12.74 被打率.189 K/BB 3.57 WHIP1.05

⑥林(横浜3位)
1軍 65試合 .206 0本 7盗 3盗塁死 出塁率.235 OPS.476

ファーム 27試合 .233 0本 6盗 4盗塁死 出塁率.279 OPS.580

育成①渡辺(楽天3位)(10/5時点)
1軍 48登板 投球回45.2 防御率2.17 奪三振率7.29 被安打率.170 K/BB 1.95 WHIP1.01

育成②藤田(日ハム育成1位)
出場なし？

育成③坪井
桐蔭横浜大学へ進学(春1打席出場)

　松山と渡辺が1年目から頭角を現していますね。ファーム成績でポジれるのは松尾河野。吉野山田は今後に期待。林は評価が凄く難しい。そもそも打撃成績で評価する選手ではないけど、とはいえこの成績は……。

　3位、4位の高い順位で現実的に低い順位の選手を取りに行っている傾向がありますね。特に高卒投手。この辺りは要改善ポイント。

　近年、高卒野手がなかなか育っておりません。森、小深田、粟飯原……いいものを持っているだけに、上手く育てて欲しいですね。あとはやっぱり勝又が気になります。中村ノリとかコーチで呼びませんか？

　今年は誰が1位入札されるのでしょうか。
　個人的には國學院大の武内かなと思っています。喉から手が出るほど欲しい、本格派の先発左腕。

　では、また。

【2年後追記】

　本日2024年10月8日です。今年もベイスターズは3位。リーグ優勝を射程に収めつつも3位に沈んだ原因は色々ありますが、個人的な見解として挙げられるのは内野の守備力と先発の頭数、あとはよく踏ん張ってくれたとは思いますが救援の勤続疲労でしょうか。平良の怪我があまりにもつらい。

　さて、例によって今回指名した選手達の2年目成績(10/6時点)を載せていきましょう。ドラフトの結果は3〜5年待てと言うのでまだ参考記録。

①松尾(横浜1位)
1軍 27試合 .211 0本 0盗 0盗塁死 出塁率.250 OPS.539

ファーム 78試合 .326 3本 5盗 4盗塁死 出塁率.384 OPS.816

②吉野(横浜2位)
1軍 7登板 7先発 投球回31.1 防御率4.31 奪三振率8.33 被打率.274 K/BB 2.64 WHIP 1.44

ファーム 16登板 12先発 投球回66.1 防御率3.26 奪三振率7.19 被打率.244 K/BB 2.30 WHIP 1.27

③山田(西武5位)
ファーム 13登板 2先発 投球回24 防御率6.75 奪三振率7.88 被打率.298 K/BB 1.50 WHIP 1.75

④河野(広島5位)
1軍 13登板 投球回16.2 防御率 2.16 奪三振率9.18 被打率.299 K/BB 4.25 WHIP1.44

⑤松山(中日育成1位)
1軍 59登板 投球回54.1 防御率1.33 奪三振率9.44 被打率.200 K/BB 3.35 WHIP1.01 最優秀中継ぎ

⑥林(横浜3位)
1軍 63試合 .167 0本 6盗 3盗塁死 出塁率.232 OPS.467

ファーム 15試合 .294 1本 6盗 2盗塁死 出塁率.410 OPS.822

育成①渡辺(楽天3位)(10/8朝時点)
1軍 48登板 投球回46.1 防御率3.11 奪三振率7.96 被打率.249 K/BB 1.86 WHIP1.38

育成②藤田(日ハム育成1位)
ファーム 41試合 .185 0本 0盗 0盗塁死 出塁率.238 OPS.466

育成③坪井
桐蔭横浜大学へ進学
大学2年神奈川春 9試合 .143 21打数3安打1打点

　神リリーフおるな……

　今年の成長株は吉野ですね。防御率こそやや高く出ていますが、成績以上の投球を見せてくれました。フォークがかなり良いですね。腰に気をつけて、CSと来年のローテをよろしくお願いします。

　河野は素晴らしい成長ですが、もっとやれるはず。渡辺は去年の疲れが出たかな？ 松尾は言うことなし。林もようやっとるけどもう一皮剥けてほしいかな。山田、藤田、坪井はこれからの選手です。頑張ってほしい。

　今年の1位は難しいですね。宗山に内野を締めてもらうか、金丸にローテ回ってもらうか、競合を避けるか……。

　個人的には競合前提で宗山特攻かなと思っています。本気で優勝を目指すのなら、内野守備をグッと締めてくれる遊撃手は必須と考えています。遊撃に宗山がいれば牧を二塁に置いたままでも1年は大丈夫だろうし、その後は一塁牧、二塁に林か石上、三塁に井上か京田、という感じでしょうか。勿論オースティンが残ってフル稼働してくれれば良いのですが……。TA、どこにもいくな。