原子量【改】
原子の相対的な質量 のことです。原子量は、相対的な値のため単位はありません。
原子量の値
よく使う元素の原子量は、水素 1.008、炭素 12.01、酸素 16.00、塩素 35.45です。
ところで、高校化学の計算問題は有効数字2桁がほとんどです。そこで、水素H 1.0、炭素C 12、酸素O 16、塩素Cl 35.5 と覚えてしまいましょう。
他にもよく出てくる元素の原子量を紹介します。窒素N 14、ナトリウムNa 23、硫黄S 32、カルシウムCa 40、銅Cu 64(63.5)、銀Ag 108 などです。
ここまで紹介したものは10種類だけですが、これらを覚えておくだけで計算が格段に早くなります。原子量は問題文に書かれているため心配は入りませんが、上に書いたものを覚えておくことを強くオススメします。
原子量は相対質量
原子1コの質量は、およそ10の-24乗から10の-22乗と非常に小さいです。例えば、質量数12 の炭素原子C 1個の質量は、1.99265×10 -23g です。とても小さくて扱いにくい数値です。そこで、原子の質量は、ふだん私たちの使っている質量とは異なった 相対質量 で表します。
例えると、体重50kgの人を基準の1とすると、体重100kgの人は2になり、体重40kgの人は0.8になります。このような質量の表し方を 相対質量 といいます。このように、相対質量とは、何かを基準にしたときの質量比の値ですが、基準を定めておかないと数値が世界中でバラバラになってしまいます。
そこで、1961年にIUPACという国際機関によって「質量数12の炭素原子C 1個の質量を12としたときの相対質量の値」を用いることが決まりました。これを基準にして各原子の質量を相対的な値で表したものが原子量です。
また、相対質量と質量数は関係があります。質量数は陽子の数と中性子の数を足したものでした。「質量数12の炭素原子C 1個の質量を12としたときの相対質量の値」ですから、各原子の相対質量はそれぞれの原子の質量数とほぼ同じ値になります。
まとめ
○原子量は原子の相対的な質量。相対的な値のため単位はない。
○よく出てくる元素の原子量は覚えておく。
○相対質量と質量数は、ほぼ同じ値。