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その他の電気分解
銅Cuや銀Agを陽極に用いたとき
電気分解の電極には、一般に、白金Ptや黒鉛C(炭素棒)が用いられます。これらは反応しにくいため、電解液に含まれる物質を反応させるためには都合が良いからです。
しかし、陽極に銅Cuや銀Agを用いたときは、酸素O2やハロゲンの単体の生成より、CuやAgの反応が優先されます。電極自身が酸化されて溶解する反応が起こります。
Ag→Ag++e-
Cu→Cu2++2e-
溶融塩電解
塩化ナトリウムNaClの融点は801℃です。るつぼにNaClを入れて強く熱すると、融解して液体になります。これを電気分解すると、陽極では気体の塩素Cl2が発生します。一方、陰極では電解液に水H2Oが存在しないため、ナトリウムイオンNa+が還元されてナトリウムNaの単体が生じます。このように、固体を融解させて行う電気分解を溶融塩電解または融解塩電解といいます。
イオン化傾向の大きい金属イオンは、水溶液の電気分解では還元されませんが、溶融塩電解では還元されて、金属の単体が生成します。Naの他に、アルミニウムAlなどもこの方法で工業的に製造されます。