分子の極性【改】
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極性分子
分子全体として極性がある分子を 極性分子 といいます。
原子が2コからできる分子の場合は、それぞれの電気陰性度の値だけで、電荷の偏りについて考えることができます。しかし、原子が3コ以上になってくると、分子の形が分子の極性に大きく関係します。
無極性分子
分子全体として極性がない分子を 無極性分子 といいます。例えば、水素分子H2、塩素分子Cl2などです。また、直線型の二酸化炭素分子CO2も無極性分子です。
炭素原子Cよりも酸素原子Oの方が電気陰性度の値が大きいです。そのため、原子間に偏りはあります。CO2には、2つのCOの結合があり、それぞれ極性があります。しかし、その極性は正反対の方向に向いているため、分子全体では互いに打ち消しあって無極性分子になります。
メタン分子CH4はどうでしょうか。
CとHの間には極性があります。CH4は正四面体形のため、分子全体では互いに打ち消し合って無極性分子になります。
最後に、折れ線形の水分子H2Oについて考えてみます。HとOの結合は、合計2本ありますが、それらは同一直線上にありません。結果、全体では打ち消されずに極性分子となります。
三角錐形のアンモニア分子NH3も、全体では打ち消されない形で、極性分子です。
まとめ
〇極性分子・・・分子全体として極性がある分子
〇無極性分子・・・分子全体として極性がない分子