英トラス首相が在任期間44日という異例の短さで辞任を表明

英トラス首相の減税政策とそれに対する抵抗勢力に対する断固とした態度について、昨日記事を書いたところ、まさかの辞任表明がトラス首相より出されることとなった。

グローバリストの思想に支配される大手メディアは「やめるべき首相が辞任を表明してめでたい!」とお祭り騒ぎのように報道している。
結局、筆者にはトラス首相がどのような人物か、判断できるような材料はまだないが、現在のイギリスが置かれている状況は、今後の日本の行く末においても非常に重要である。

イギリスは過去10年近く、欧州連合から離脱するかどうかについてずっと議論されてきており、2016年6月の国民選挙により欧州連合から離脱するという決定、いわゆる、Brexitが決定した。
これは当時、欧州連合が今ほどグローバリストの本性を見せていなかった頃なのだが、当時から欧州連合に入っている状態では欧州連合の指令には従わねばならず、正に世界統一政府の樹立に向けた政策が徐々に進められていた。

イギリス国民が欧州連合からの離脱を決めた決め手は「イギリス国民の意思に反して欧州連合によって移民を強制的に受け入れさせられていることに対する拒否権の発動」だろう。
制限なく移民を受け入れると、自国に貧困国からの市民が流れ込んでくるため、労働賃金の低下や治安悪化などの悪影響が出る。
イギリスは欧州連合に入ることで経済的利益が得られたため、欧州連合に留まるか離脱するかについては、非常に難しい問題であった。
欧州離脱を決める国民選挙については、選挙操作の可能性や選挙不正があったのではないかと言われているが、実際に欧州離脱を反対していた市民も、欧州議会から押し付けられる政策には反対する者が多かったのだ。

つまり、イギリスにとって、「欧州連合から離脱するか否か」は、「欧州連合に留まることで経済的メリットを取る」か、「欧州連合から離脱することでイギリスの自治権を取り戻す」か、ということを主軸とした論争となっていた。
そんな中、2016年6月の国民選挙後もイギリスの政治は「欧州連合離脱派」か、「欧州連合に留まる派」かに分かれ、その中でもそれぞれの政策をどのようにするかで議論が分かれていた。

グローバリストは世界中にグローバル全体主義の実現に向けた刺客を世界中に派遣している。
例えば、フランスのマクロン大統領はグローバリストそのものの人物であることは有名だし、フランスの政権与党はグローバリスト政権で、反グローバリストは苦戦を強いられている。
日本などは、国会議員の99%はグローバリストと言って差し支えないレベルだ。

イギリスも当然に多くの政治家がグローバリストで占められていることが容易に想像がつく。
筆者はイギリスの政治家に詳しくはないので、どの政治家がどうなのかは把握していないが、前首相のボリス・ジョンソンも明らかにグローバリストであった。
トラス首相の次の首相候補として大手メディアがジョンソンの名前も挙げている以上、やはりグローバリストによる政権樹立をメディアは目指していると容易に想像がつく。

欧米では急速に「以前はグローバリスト寄りの政治家だったが、グローバリストの正体がわかり、自国を守るために保守派に転じた」という政治家の誕生が急増している。
イギリスもその例に漏れない動きをしているようで、その動きの中でのトラス首相の早期辞任となったのだろう。

イギリスにとって欧州連合に留まるか否かはグローバリストの軍門に下るに等しい面があるため、今後もイギリスの動きに筆者は注目している。
なお、日本では真の保守派政治家の誕生が非常に少ないが、こちらの動きも期待したい。

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