自称上級国民のマウンティング思考回路とは
私事で恐縮だが、先日、会社の元同僚の先輩に会った時の話だ。
その方を仮に伊藤さん(仮名)としよう。
伊藤さんは日本の超有名国公立大学を優秀な成績で卒業され、日本の某超大手金融機関に勤務され、ニューヨークやロンドンで長年、海外勤務もなされ、日本においても経験豊富な方だ。
伊藤さんはいつも体中から自信のオーラが溢れ、その堂々たる姿たるや、筆者が恐縮してしまう限りだ。
そんな伊藤さんはとにかく自分に自信があり、自分が間違っているなどと考えることは微塵もない。
部下や同僚の話など、聞くに堪えず、上司の話も聞くに値しないため、時には上司を攻撃/口撃する。
そんな伊藤さんに先日お会いした際に、いくつもの驚くべき発言があったので、是非ともみなさんに共有したい。
「河野太郎くんは中々頑張ってるよね。とっても素晴らしいことをしているのに、一部のバカが受け入れられないようだ。それは仕方がないね。そんなときは、多少のパワハラは仕方ないよ。いや、もっときつく怒鳴ってやらせるくらいがいいんだよ!僕なんてさ、もっとひどいパワハラにあったもんだよ、はっはっは!」
※伊藤さんはパワハラで有名で、数多くの同僚を社会的に不能にしてきた
「岸田文雄くんは頑張ってるよね!増税は必要だよ!なのにさ、『増税メガネ』なんて言われて可哀そうだよね。わかってないやつらばっかりだよ。もっと強く言っていいんだよ、岸田くんは。バカな奴らは中々言ってもわからないからな。」
いやはや、選民思考というのは、行くところまで行くと、ここまで行くものなのだと筆者は心底驚いた。
とにかく、伊藤さんには「選ばれた者が行うことは間違いがない」と信じて疑わないのである。
河野太郎が進める新型コロナワクチン接種やマイナンバー制度、岸田文雄が進めるありとあらゆる外国へのバラマキ政策と国内大増税政策の意味など、全く分かっていないし、わかろうともしないにも関わらず、それらは「選民」によって行われていることから、伊藤さんは絶対に信じて疑わないのである。
伊藤さんのような選民思想は実は東大や京大を卒業して、大企業で活躍するような人には珍しくない。
伊藤さんのような「自称上級国民」は、「俺たちがやることは全て正しい」という謎の絶対的な自信が前提となって、「俺たちがやることが間違っているなどと思う奴らは、無学で無知で低能で無価値な下層階級だ」という思想を持つ。
彼らは大企業の上層部に居座り、絶対的な自信をもって、組織を腐敗させ、旧態依然とした企業風土を「僕もねぇ~会社は新しくなっていかないと思うんだよ~」といったように評価しながらも、本当に組織を刷新しようとすると「お前たちはわかってない!」といって全力で抵抗するのである。
伊藤さんのような人は日本社会の上層部の人としては典型例のような人だ。
組織や社会を良くしようとするような改革者たちが現れると、彼らは決まって改革者の話を聞かず、改革者をとにかく否定して、自分たちの自己顕示欲を振りかざす。
世界の支配者たちが王族社会や貴族社会、そして現在の権力構造を支配することで、トップダウンで人間の支配欲を利用して支配するという戦略は、正に伊藤さんのような「自称上級国民」を操る作戦も組み込まれているのである。
なお、伊藤さんは筆者とたまたま出身大学が同じなので、何故か「可愛い後輩」として接してくださる。
本当に有難迷惑で余計なお世話である。