WHOに対抗するべく立ち上げられたWCH日本支部を支援する国会議員による超党派WCH議員連盟の第三回目が開催された
WHOの動きに対して世界中で反発の声が高まりから、WHOや国連に対抗するための組織として、ワールドカウンシルフォーヘルス(WCH、World Council for Health)という組織が2021年9月にイギリスで設立され、日本でもWCHJ(WCH Japan)が設立された。
WCHJの設立に伴い、日本の国会議員が政党という枠を超えた超党派議連として超党派WCH議員連盟が設立され、その設立総会の第一回目が2023年11月15日に、第二回目が2023年12月12日に、そして第三回目が2024年1月25日に開催された。
現在、「そもそもパンデミックとは何か」という定義もないまま、「パンデミックになった時にどうするか?各国の主権をはく奪し、WHOが発信する医療情報だけが正しいものとして検閲を行うこととする」という内容のIHR(International Health Regulation、国際保健規則)の内容が議論されている。
さらに、各国政府はWHOに提出した意見書が世界中の誰もが見れる状態で開示されているが、日本政府が出している意見書のみが誰にも開示されていない。
WHOに対する意見書提出期限が2024年1月27日となっており、本総会は提出期限直前でもあり、様々な議論が第三回総会でも熱く議論がなされた。
このWCH議員連盟に政府・官僚側としては、厚生労働省の職員と外務省の職員しか出てきておらず、政府や厚生労働省、外務省の決定権を有する者は出てきていない。
本来であれば、岸田文雄や武見敬三厚生労働大臣などが出席して質問に返答すべきであるが、彼らは対話を拒否している。
そのような状況で、何の決定権限もない厚生労働省と外務省の職員だけが質問の回答者として出席しているのが現在のWCH議員連盟の総会の実態である。
つまり、岸田文雄政権はWHOのパンデミック条約やIHR改正について問題視する国会議員有志から逃げているのである。
WCH議員連盟の総会で話し合われる内容が内容なだけに、YouTubeなどのプラットフォームにアップされた第三回総会の内容も検閲の動画削除対象となる可能性が高い。
以下に、今回の超党派WCH議連の総会の質疑応答部分に問題の根幹がつまっているので、その文字起こしを開示する。
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厚生労働省回答「IHR国際保健規則の改正は現在、議論中であり、できる限り透明性を高めて情報公開していきたいと考えている。」
我那覇真子質問「2022年5月28日に開催された第75回世界保健総会においてIHR国際保健規則の改正に関する採択が適正に行われていないのではないか?という指摘が各国政府からなされている状況である。WHOに対して、この問題に説明を求めたが、WHOは回答しなかった。民主主義的手続きが行われたかどうかというのは、大変重要な問題であり、日本国民に何が行われているかを説明する責任が日本政府にはある。そのことから、日本政府には情報を開示していただきたい。それから、国際保健総会が2024年5月27日に予定されているところ、IHR55条により、総会期日の4か月前である2024年1月27日が最終の改正案が最終提出期限であり、この日までに提出されなければ2024年5月27日に予定されているIHR改正が不可となるのではないかと思われるが、実際のところはどうなのか?」
厚生労働省回答「2022年5月のWHOの総会については手続きが不明確だという批判が多いが、WHOのHPに同総会の議事録が開示されている。それ以上のことは厚生労働省にはわからない。また、2024年5月の総会に向けての最終案については、IHR55条では4か月前までに提出とあるが、これを順守するのが困難であることから、2024年2月と2024年4月にWHO加盟国が集まる会議WGIで改正案について議論をして、最終的に2024年5月の総会で議論をする流れになっていることが決定している。なので、2024年1月27日に何か新しいものが決定されることはない。実務的には4か月前の期限を過ぎても最終案の提出ができるとされている。」
原口一博衆議院議員「それだと、最終案がどれだかわからない。いつまでも議論ができると言われたら、最終案がいつまでたっても固まらない。最終案が固まらなければ、国会議員が最終案を確認して意見をしたいと思っても、それが不可能になる。適正な手続きをするのであれば、固まった意見を元に、各国に持ち帰って各国の議会で議論しなければならない。『これからもWHOはこれが最終案だと適宜提出してくる』ということだが、それでは民主主義的な適正な手続きがとれない。」
及川幸久による厚生労働省への指摘「今の話について追記させてください。2023年10月に開催された第五回IHR作業部会において、その時点で2024年5月の総会の4か月前に最終案を提出するのは間に合わないと結論が出ており、同作業部会の報告書にもそのことが明記されている。今の厚生労働省の説明について腑に落ちないのだが、IHR憲章で『必ずしも4か月前でなくても良いということになっているから、大丈夫』というようなことは書かれていない。最終案が2024年1月27日までの提出が不可能なのは明確であるから、その後にまとまったものを、そのまま2024年5月のWHAに出すと同作業部会の報告書には明記されていた。これは明確にIHR55条に反する内容だ。だが、IHR55条に反するということは報告書には書かれていなかった。2024年1月22日から一週間の期間でWHOの理事会が開催されているが、理事会初日にテドロス事務局長が『現在、パンデミック条約の内容とIHR改正の内容についての話し合いを進めているが、この二つは未だ結論に至っておらず問題だ。これをなんとかまとめなければならない。これをまとめないと次のパンデミックに間に合わない。』ということを熱を込めて話している。今の手続きはWHOの憲章に書かれているから良いという話ではなく、WHOの事務局長は困っていたというのが事実だ。期限を過ぎても良いという話ではない。」
井上正康「この問題は全世界の人々の健康にかかわる重大な問題だ。この話は『パンデミック条約』と『条約』として話がなされているが、条約を超えるレベルの重要な話であり、政府としてきちんと対応すべき話だ。IHR55条にIHRの規則改正に関するルールが記載されているが、2024年5月のWHO総会を行うに際して、4か月前である2024年1月27日までにWHO事務局長から加盟国すべてに対して最終案の規約を提示されなければならず、その最終案を元に加盟国すべてがそれぞれ4か月間をかけて最終案に対して同意するのか拒否するのかを議論するというのが基本的なルールだ。だが、2024年1月27日までに最終案を提出することは不可能だということをWHO事務局長自身が認めているのが事実だ。さらに問題なのが、2023年11月末に日本政府がWHOに提出した意見をもって日本国からの正式な書面とするという、国際ルールからするとありえない解釈を厚生労働省が行っていることだ。国際的な常識として、2024年1月27日という期限を切れた時期に提出されたルールに従う義務はないのは明らかである。WHOは加盟国すべて、ほとんどの権限をWHOに委譲しているという解釈をWHO事務局が勝手にしているが、設立時に想定されたことと現在の内容は大きく逸脱・乖離している。日本の政府や国会議員は、日本国が独立国としてWHOに対応するというのが国民を守るためにやるべきことである。私は医師の立場から半世紀の間、ワクチンの研究をしており、今回進められている新しいワクチンがどういうものかということを分子レベルまで把握しているが、接種開始から数年の短期間ですでに一万以上の副作用を報告する国際論文が多数発表されており、これをまとめた論文を書いて間もなく発表する。そして接種した人の輸血が世界中で大問題になっており、世界中では今回のワクチンを接種した人の血液を輸血することが禁止された。」
池田としえ質問「1つ目の質問は、岸田首相が2023年1月22日の時点でランセットという世界的に有名な医学論文で日本はこれからグローバル・ヘルス・アーキテクチャーを強化していくと唄っている。これは公衆衛生の世界的強化を論文で唄っている。首相官邸のホームページを見ると、これは岸田総理の指示によるものだと書かれている。この論文の中身を読むと、WHOの意向を尊重してIHRの改定に向けて歩みを進めていくと読み取れる。これをどのように国民に説明したら良いのか。2つ目の質問は、2024年1月17日に共同通信の報道により、非常時においては閣議決定さえあれば個別法の規定がなくても国が自治体に指示できる、自治体は国の指示に従う法的義務を負うという改正法案が今期の通常国会で特例法案として出てくるとなっているとのことだ。国民がまだ何も知らされていない中で、私自身が地方議会で質問をしたが、自治体も良くわからず、自治体に何も知らせていない。これは大変拙速なやり方だ。本件に関していつ、どのような形で自治体に周知するのか、それ以前に国会議員の中でどのような形でこれを議論していくのか、そして国民に非常に大きい影響を与えるこの法律をどのように通知していくのか、教えていただきたい。」
外務省回答「1つ目の質問については、同医学論文はG7広島サミットに向けての決意を示すものと認識している。これを受けてG7広島サミットの成果物の中に加えられている。だか、これにより何かを決定するということはなく、単にG7としてパンデミック条約やIHR改正について取り組んでいくという姿勢が書かれたものであり、何かの拘束力を持つものではない。ランセット論文もビジョンを示しただけのものだ。」
厚生労働省回答「2つ目の質問について、厚生労働省から本日4つの部署が参加しているが、回答できる者が参加していない。」
吉野敏明質問「今、パンデミック条約やIHR改正は法的拘束力がないとか、義務を課すものではないと説明されたが、そもそもIHRの定義そのものを読むと、そういうことは全く書かれていない。原文を直訳すると『法的拘束力を持つ国際的な手段である』とあり、IHRの存在がもともと法律で縛られていて、各国を動かすためのWHOの手段であると定義に書かれている。これがある限り法的拘束力はある。文書に書かれていることが優先され、『口頭ではこういったから』と言っても意味がない。また、厚生労働省は『ワンヘルス』とか、『アクセス』とか、『サーベイランス』という言葉を何故カタカナのまま訳すのか?この方法は誤解を招くものだ。『ワンヘルス』というのは『WHOがこれが健康だと決めた問題もの』という固有名詞だ。『アクセス』というのは、『高齢者とか有病者とか知的障害者などに対してWHOが決めた方法で移動制限を課したり、分類したりすること』という意味だ。このように全て日本語にすれば変な文章にはならない。このように誤解を生む文章にしているのは、内閣政府から支持されてやっているのか?『グローバルサプライチェーン』という言葉も同じだ。これは『世界中にワクチンをばら撒く』という意味である。何故このようにカタカナにしているか教えていただきたい。」
厚生労働省回答「一律に回答するのは難しいが、政府や医師会などでそれぞれ違った意味でワンヘルスという言葉が使われていて、適切な和訳がない状況なので、ワンヘルスと記載している。また、法的拘束力がないと申し上げたのは医学論文の結果についてであり、その他の点については見解を述べていないことを申し上げる。」
深田萌絵質問「サーベイランスという言葉は『監視』という意味で相違ないと思います。私からは3つの質問させていただく、1つ目はパンデミック条約の12条はアクセスおよび利益配分について書かれており、病原体およびその配列情報から得られたデータの迅速な共有、そのデータから得られた医薬品等のから得られた利益を配分するメカニズムとあるが、この利益配分から日本はいくら儲かる予定か?何%の利益配分を受けるのか?我が国の歳入になるのか?それとも一部の民間企業/個人の利益になるのか?2つ目の質問は、病原体ビジネスがパンデミック条約の中に入っているのが不可解だが、これは本当に条約なのか?条約ならば国会という議会で審議して成立するものと認識して良いのか?3つ目の質問は、IHRの位置づけについて、日本国憲法に対してどちらが優先劣後するのか?どちらが上位にあって、どちらが下位にあるのか?」
厚生労働省回答「1つ目については、詳細な制度設計は議論が進んでおらず、どのような基準でどういう趣旨で利益配分を達成すべきなのかというのは議論中だ。2つ目については、条約になるかどうかについては、まだ決定していない。3つ目については、WHO憲章22条でWHO加盟国はWHOの法的拘束力下にあると定めている。」
ここで会議終了時刻を迎え、原口一博衆議院議員からの厚生労働省および外務省の職員に対して、「日本政府が2023年9月にWHOに提出した日本のWHO改正案が開示されていない。他の国が提出したものは全て開示されているが、日本のものだけが開示されていない。私が国会議員として質問主意書を通じて先日、『何故日本のものだけ見れないのか』という質問をしたが、回答をもらっていないので回答をお願いします。」というお願いをして会議は終了となった。