プロパガンダを見抜く演習例題:2024年1月2日の羽田空港航空機衝突事故について日本政府が海外および国内にどのような説明をするかに注目しよう
2024年1月2日に羽田空港にて海上保安庁の航空機(以下、海保機)とJALの旅客機(以下、JAL機)が衝突事故を起こし、日本政府は事故の原因を海保機長個人に押し付けることで早期収束を謀ろうとしているように見える。
事故当時の羽田空港では滑走路の警告灯が故障中で作動しないことを世界中に発表していることに加え、事故を起こした海保機には最新のトランスポンダ搭載義務を怠っていたことが世界中に知れ渡ってしまっている。
日本政府は空の安全を維持するための国際民間航空条約に乗っ取って、羽田空港の航空事故についての説明責任を日本国民だけではなく、世界中の国々に対して負っている。
何故ならば、羽田空港は世界中の旅客機が利用する国際空港であり、羽田空港を安全に維持管理するのが日本政府の義務である。
今回の事故はJAL機と海保機との事故であったが、場合によっては外国の旅客機が事故に遭う可能性もある事故を引き起こしてしまったのである。
つまり、現在、日本政府は羽田空港での事故原因と再発防止策について、日本国民だけでなく、国際社会に対して行う義務がある。
このような状況で、①日本政府はどのような公式発表を行うか、②日本の大手メディアはどのような報道を国内向けに行うか、③海外のメディアはどのような報道を行うか、を中心に注視すると、日本政府および日本の大手メディアがどのような隠蔽工作をするのか、どのようなプロパガンダを流しているのかが良くわかる。
今回の演習では、隠蔽工作やプロパガンダを見抜くための一次情報である警告灯の故障や最新のトランスポンダを搭載していなかったことなどの事実がわかっている状態で演習問題を出している。
一般的な調査であれば、これらの事実を調査した上で政府やメディアの言動を見なければならない。
真実を知ろうと思う場合、出来る限り一次情報による情報のみを元に、矛盾する情報を分析的に見て行くと、それぞれの機関や団体などがどのような意図をもって行動しているかが見えてくるのである。