[前世紀の残務整理] 箱の中の粒子

「壁が無限高さの箱の粒子」の位置表示の波動関数は、
ψ(x) = a cos(nπx/L)  ( -L/2<x<L/2)
ψ(x) = 0       (x≧L/2 or x≦ -L/2)
この運動量が、昔(昭和の頃)は、
cos(nπx/L)=1/2 {exp(inπx/L)+exp(-inπx/L) }
という関係から exp(inπx/L)=exp(P_n x/ih') と置いて
P_n=±h'π n/L という進行波と後進波の「重ね合わせ」で
ψ(p) = 1/2 δ(p-p_n) + 1/2 δ(p+p_n)
という説明が、ほぼ常識でした。
(そうでないのは、ランダウ・リフシッツ「量子力学」だけ)
しかし、正準交換関係より「常にψ(x)のフーリエ変換はψ(p)」
が言えます。
証明は: https://kafukanoochan.hatenablog.com/entry/2020/06/13/213440 
この系は、x軸のー∞から+∞の間の原点付近にただ1つの「箱」
があるわけなので、それをフーリエ変換したψ(p) は
連続関数であり、δ関数にはなり得ません。
つまり、昔のψ(p)は誤っています。
昔のψ(p)は、箱の外が「ずーっと箱の繰り返し」の場合であり、
第一近似でしかありません。
正しいψ(p) は「ランダウ・リフシッツ「量子力学」p118問題1の解」
であり連続関数です。運動量は飛び飛びの値は、とりません。

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