塊(詩ver)
私たちは塊
冬の寂しさを忘れた頃、バイトにもなれた頃、頭上を走る光る箱 電車
銀河鉄道999を覆うまわりの空気
細胞、みずのかたまり
柔らかさを持ちながら
メリーゴーラウンド、空中の旅、シャッターを開けたまま、
かたまりになる すぐに通り過ぎてしまう。気がついたら終わってしまう。瞳を開けて めをみはって 塊を感じ 意識をかたまりに
人が入れるほどのシャボン玉を作るための道具。あれをゆっくり虚空の中に滑らせ、にゅ〜とかたまりを作る。切り取る。
写真はかたまりを切り出す ところてんを押し出すような
写真のシャッターを開け放つ 動くものは塊へ、動かないものも塊
時間はかたまり 細くうねる線
瞳で細切れの映像を見て、一続きに補っている脳
瞬きの瞬間は感じない 時間と視覚の
記憶は私の後をつけてくる 一列に、紐で縛られて
言葉を知る前の私 感情 名をつけられないまま、知らないまま、つけないままそっと
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