『ミッドサマー』字幕版
『ヘレディタリー 継承』のアリ・アスター監督の第2作目、『ミッドサマー』字幕版を観てきました。感想にネタバレあるかもしれませんので、未見の方はご注意です。というか多分ネタバレになります!
真昼間から繰り広げられるカルトな儀式。一言でいうとギャグのない「TRICK」というのを先に見た人たちから聞いてましたが、まさしくそんな感じでした。でも笑っちゃった。皮肉にも捉えられるし、もしかして元気になれるお話かもしれないし、ハッピーエンドにも見える、受け手側の見方次第で180度ぐらい全く違う光景が見える稀有な映画だと思います。
自分の居場所探しに成功した主人公は良かったあ。心が病むときって、環境とのギャップに耐えられなくなって悪い状況を迎えるんだと思うのだけど、この映画を見ると、解決できることもあるんだ、と驚く部分があります。医学的なことは全くわかりませんが。
にしても、それだけじゃないのがこの映画のすごいところ。予想はつくけど恐ろしい雰囲気を醸し出し、次は何が起こるのか怖いもの見たさにハラハラするカルト行事の傍ら、何人もの歌う全裸女性に見守られながらいたす性行為や、足が大地と同化したり、花かんむりの花がパクパクしてて(『ビデオドローム』思い出した)、どこまで現実なのか観客席から見ていてわからなくなるドラッグ映画でした。
今回『ミッドサマー』を観て、前作『ヘレディタリー 継承』は、怖そうだから見てなかったけど、観たほうがいい気がしてきました。そんなふうに思った衝撃作です。