![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/18514305/rectangle_large_type_2_59f092b5ef888a549470891ceb5ace6f.jpeg?width=1200)
『第三夫人と髪飾り』字幕版
ーここは、女たちの愛と悲しみが眠る桃源郷ー
『第三夫人と髪飾り』字幕版を観て来ました。感想にネタバレあるかもしれませんので、未見の方はご注意です。
19世期の秘境、北ベトナムの映像美と官能美、すごく……良かった……。あれ、これ大丈夫かって思ったら、ベトナム本国では上映中止になったとか。メイ役は本当の13歳だそうで、その役どころの幅に驚くこと多い!
劇設定では14歳。冒頭美しい川の風景の奥から、船に乗ってお嫁入りするシーンから始まります。まだ無垢な少女が富豪のおじさんの家に嫁に嫁ぐというシチュエーションだけでドキドキです。
特にセリフもなく、宴が催されている状況は把握でき、初夜はなぜか置いてある謎の卵の黄身が、『ナインハーフ』よろしく彼女の腹部を滑りヘソのくぼみで止まる、それを旦那様がすするというシルエット……。
夜の営みについて第一夫人と第二夫人からいろいろ教えてもらう場面があるのだけれど、第二夫人のエロスがとてつもなく刺激的で、あてられそうになります。水浴びのシーンはなかなかウーム。(良い)女性の監督らしいけれど、エロスと母性が合わさったような複雑な刺激を感じます。
夫人たちと日常を紡ぐ季節の移り変わりのなかで、密かに秘事も行われていて、またそれにもドキドキ。多くを語らず状況描写だけでわからせる絵作りが、登場人物の心境が見えやすく、さらに見るものの心を動かします。
かなり力が入っていたと思いますが、季節がおだやかにめぐる北ベトナムの水と花の風景がとても美しかった。『キングコング: 髑髏島の巨神』と同じロケ地とは思えない!