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絵を描きます(裏カ)

 実は絵が多少描けます。

なので今日はぼくが最近描いた絵の工程の話をします。

1.まず、アタリを取ります
2.次にラフを起こします
3.イメージをまとめていきます
4.線画にしよう
5.バケツで色を塗ります
6.陰影をつけます
7.ハイライトを入れます
8.スクリーンをかけます
9.完成


1.まず、アタリを取ります

アタリはいつも適当でハコを並べてそれっぽく見える程度で決めます。
今回描くのはヒロイックなロボットなので顔はなんとなくイメージをつけておきます。

各パーツのサイズ感ぐらいしかあてにしてません。

2.次にラフを起こします。

今回のロボットの特徴になる要素を考えつつラフを起こします。
「星がモチーフに組み込んである正統派巨大ロボット」ぐらいのイメージで描き始めたので胸はすんなり決まりましたが、この時点ではまだ脚や肩などはふわふわしていますね。

アタリとポージングが変わっていますが
ファイティングポーズがあまりにガンダムマックスターだったので変えました。

3.イメージをまとめていきます。

人によってはこの状態をラフって呼ぶかも。
ふわふわしてる部分とかをちゃんと形に捉えてデザインを起こすイメージです。
面を意識して線を考えていきます。
やっぱりヒロイックなロボットなので機械的な要素だけで終わらないようケレン味を出す工夫をしています。

肩の角度や装飾などラフと変わったところもありますね
脚や腰も解像度が高くなりました。

この時点で構図やポージング、デザインで意識していたことのメモがあったので掲載します。

胸を中心に肩と逆三角。
膝(もしくはつま先)と三角形を意識した目立つ要素の配置。
機械的な関節はある程度無視しても大丈夫
ひねりを加えると筋肉的な力の動きを感じます。
情報量が多くなると絵が上手く見えますが、
二の腕やふともも、腰などはあえて情報量を少なくする方が
メリハリがつきますね。

4.線画にしよう。
一番辛く、一番楽しい時間です。ロボットは線が多いですからね。
デザインをまとめた時点でかなり線を減らしていますが、迷い線で誤魔化しているところもあるのでそこを綺麗に引いていきます。
ぼくは基本的にフリーハンドで直線を引いています。整いすぎた線はパキっとしすぎちゃうな〜となんとなく思ってるからです。
最近は使ってないですがどうしてもまっすぐな直線が弾きたいときはiPadの上に定規を置いて引いてました。
線画は顔や肩などパーツごとにレイヤーを分けてます。

線画は色塗り前にスミを入れてこんな感じで完成です。

関節部などはあえてブラックでベタ塗りしてしまってます。
別に今回見せたい部分は精巧なメカニック要素じゃないし。

5.バケツで色を塗ります。

線画を頑張ったご褒美として色塗りはバケツでガンガン楽できます。
実は描き始める時に色のイメージはあんまりなかったのでここで色を決めていきました。
最終的には勇者的な赤色と星の黄色を基調にまとめた色彩になりました。

青い発光部は前に作った宇宙の素材をうっすら透過しています。
ほとんど見えないので誤差ですが。

また、線画が細かい分塗り残しが気付きにくく厄介です。そういうときは
選択範囲で線画内部だけを選択、黒バケツでバーっとやってしまいます。

シルエットでもかっこいいかどうかも
大事な要素ですよね。

これを先ほどの色レイヤーの下に仕込めば塗り残しが黒で潰されて気にならなくなりますし、極端に目立つところは気づけるようになるので塗りの修正ができます。ラクする要素です。

6.陰影をつけます。

本当は日の当たらない場所の「陰」と物に遮られた場所の「陰」を描き分けるべきなんですがなんとなくかっこよく見えればいいや、でやってます。
薄いカゲと濃いカゲを用意して2つのレイヤーを重ねると
カゲレイヤー2つが重なったところがさらに濃いカゲになり楽をしながらリッチな陰影をつけられます。

一つ目のカゲレイヤーを入れた状態
気持ち大きめに広がる影を描いてます。
二つ目の影も入れた状態
太ももの辺りなどがカゲなし/1カゲ/2カゲ/3カゲとわかりやすいですね。

7.ハイライトを入れます。

ハイライト、つまり強く光が当たる部分ですね。
とはいえヒーローロボットなのでカッコよく見える部分に光が当たっていればいいのです。
これも影と同様に2つのハイライトレイヤーを作成しています。

だいぶらしくなってきましたね。
もう一踏ん張りで完成です。

8.スクリーンをかけます。

レイヤー効果「スクリーン」を用いて淡く色を滲ませて透明感を出します。
今のままだとぱっきりしたバケツ塗りですからね。
どういうことかわからないと思うので実際に見てもらうのが早いと思うんですが、まず現在の状態のレイヤーのコピーを結合。
比較的色が暗めな部分をバケツで黒く塗りつぶしていきます。

こんな感じで適当に、かならずコピーを結合してね。
ここで原本を失うと死にたくなります。

こうして作ったレイヤーにガウスぼかしをうっすらと入れます。
ふんわりする程度で結構です。

あれ?目が悪くなったのかな? ぐらいのぼやけ方でOK

これをスクリーンとして原本にうっすらかけて完成となります。
本当は補色(影に落ちる反対色)などをやるとより色鮮やかなロボになるんですが、今回はヒーロー系のロボなので以下略。

9.完成
こうして完成したのがこちらの絵です。

いい感じになりましたね。

描いていた時間はちゃんと測ってないですが5時間前後ってところでしょうか。
2年ぶりくらいにまともにロボを描いたのでちょっと不安でしたがかつてちゃんと絵の勉強をしたことが生きてたことに安心しました。
久々なのでアラもありますが、まぁいいでしょう。

では最後に大事な儀式を行いましょう。


10.愛でる。そして自分を褒める。

意外と大事な要素です。自分の描いた絵に惚れ惚れしてぼーっと時間を過ごしちゃうようなのって、ありませんか?
ぼくはけっこうあるんですが、個人差があるのかな。
そうして見てるとアラに気付いたり、改良点に気付いたりします。
適当に自分の絵で酔って自分の機嫌をとりつつ、次への改善点を見つけられればBESTです。ではみなさんも素敵なお絵かきライフを。

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