リアポ2019を終えて
いろいろなカメラマンさん、モデルさんのリアポの振り返りをみてぼくも少し思い出を記録しておこうと思いました。
(最初に言っておきますがつまらないことをいっぱい書いていますので、最後まで読む必要はありません)
振り返りは結構遡ります。
うすうす気が付いているカメラマンさんもいてビックリしましたが、この6ヶ月ほど僕はずっと悩んでいました。悩んでいた理由は単純なもので「展示が下手。写真が下手。成長できない」ということ。
去年は7回、今年は既に4回の展示をしたのですが、展示中は納得しているのですが展示が終わると反省ばかりで気持ちが下がる。やっぱり僕の写真なんて見る価値はないよなっ。他の出展者がいるからついでに見てもらってるだけだよなっ。と慢性的に思うようになっていました。
2年前、昨年のリアポを思い返しても、東京組の僕は名古屋ではまったく知名度はなく、作品に足を止めてくれる人なんて殆どいなかったのが現実でした。
当然、賞なんてかすりもしない。悔しさというより虚しさのほうが強かった思い出しかありませんでした。
今回のリアポ会期前にSNS告知しなかったのもそれが理由。いくら自分が好きな写真であったとしても自分に自信がなさすぎて、チームせりきち(モデル高田世莉菜選抜カメラマン)に迷惑をかけそうでSNS告知は控えました。
会期中にいたっては、本業の関係もあり結果的には1日しか在廊できませんでしたが、その1日も出展者として会場にいるとアウェイ感でへこんでしまいそうだったので、平常心を保つために名札はつけず自分の展示エリアは避け、あたかも来場者のように他の出展者さんのエリアで作品鑑賞をする事しか出来ませんでした。
そんなマイナス思考の塊の状態でのぞんだリアポ。
今回の出展理由は「去年味わった虚しさから前に進みたかった」。。。なのですが、この時の僕は、まるでダメ男くん。ぜんぜん進歩のない人。
作品はねっ、自分の家でプリントした時は自己満足だけど手ごたえはあったのです。
モデルは高田世莉菜さん(以降せりきち)というクール系が得意な明るくチャレンジ精神が旺盛で負けず嫌いの大阪女子。
実は、今回のリアポは春先に別のモデルさんに僕はオファーをしていました。だけど、僕の段取りが悪く自然消滅させてしまった。
そんな時せりきちに「もしダメになったら私がモデルになるよぉ」って言ってもらって、リアポ出展に向けたせりきちの熱い気持ちも聞いたので最終的にせりきちで出展することを決めました。
当時、せりきちは某雑誌のグラビアオーディションの真っ最中。僕も当然応援していたのですが最終選考で残念ながら敗退。
実はこれが今回の作品イメージに繋がってます。
落選後、本人は明るく振舞ってたけどめちゃくちゃ悔しかったと思うのですっ。
そこで考えたのが今回のリアポ作品は、彼女が叶えられなかったグラビアで作品をつくろう。
誌面みたいに注目は浴びないけど、展示室の中だけでも一番目立つ展示にしよう!それでいい!そう決めました。
僕はズット思ってたんです。せりきちは「メンバー全員で賞をとるんや!」って言ってたけど、グラビアはポートレートでは倦厭されがちなジャンル。ましてや作りこみが多いリアポ!僕には賞はない。口先では「今年3回目やから、そろそろ賞が欲しいなぁ。引っかかったらラッキーやなっ!」っていいつつ、心の中では「ごめんなぁ!今年も俺は絶対ないわぁ!」って何度も言ってました。
ということで僕が狙ったのは「モデル賞」とにかく高田世莉菜(せりきち)の名前が目立てばいい。
展示も考えました。
ストレートに作品は見せたかったので額装はなし、プリントは壁に直打ちしました。一歩踏み込んだリアルな表情を沢山敷き詰めたかったので、大判プリントも封印。キャプションやステイトメントも邪魔に感じたのでもちろんなしです。今までの僕にはない展示構成でのチャレンジしました。(せりきちの評価はストーカの部屋!だったんですけれどね。笑)
リアポ初日以降は自信はないながらもSNSに釘付け!毎日「#リアポ」は必要以上に追いかけてました。やっぱ名古屋拠点のモデル、カメラマンは強い!という印象。東京勢の名前が出ないのはわかるけど、大阪勢の名前もあんまりあがってこない。
これでは目標のモデル賞もやばい!やっぱりそんなにあまくないかぁ・・・。
そんなことを思いつつ、表彰式がある打ち上げ日だけは、何とか夕方からは会場に行くことが出来ました。
打ち上げ開始時間。
マイナス思考から抜けられなかった僕は「チームせりきちのメンバーは凄いカメラマンばかりだから間違いなく賞をとってくれる」と確信していたので表彰式が終わって、ひと段落したらそっと会場を抜けれるように、仲のいいカメラマンやチームせりきちが集まっている場所からなるべく離れたカウンタに陣取ってビールを飲む事にしました。
そしてHASEOさん司会でAPA副会長の高井哲朗さんの挨拶が終わり表彰式はスタート、すぐに一人目の受賞者「高井哲朗賞」の名前が読み上げられました。
ん!?知っている名前を読み上げられているのですが「誰のことか?まったくわからない。」周りがザワザワして知り合いのカメラマンさんに「かえるさん!」って言われて訳わからないままステージへ、気が付いたら僕が賞状(高井哲朗賞)をいただいていました。
嬉しいけど恥ずかしさがいっぱい、足早にステージを降りると記念写真と言われてもう一度ステージへ、
そこには号泣し顔面が崩壊しかかったせりきちがいました。
記念撮影後、僕は気づきました。
「僕よりも苦しかったのは、せりきちだったんだっ」
ごめんなさい!応援する側の僕がマイナス思考すぎました。本当にごめんなさい!僕が好きな写真選んで僕が作品にしたのに、胸をはって僕が自慢しなくてごめんなさい!
僕よりも僕のことをカメラマンとして信じてくれていて、僕よりも僕の写真を信じていたのはせりきちだった。(なんか・・・「当たり前やん!」っていう声が聞こえてきそう。)
気づかれてないと思うけど、僕はちょっと泣きしました。
その後、せりきちはモデル賞を2枚獲得、チームせりきちの3人のカメラマンも全員賞をもらうことができました。毎回ステージに上がるときに号泣していたせりきちの姿を見るのは面白かったけど・・・
有言実行!やっぱりせりきちは凄いモデル!
授賞式終了後、名古屋の新幹線ホームでしみじみ思いました。「女神様は、ホンマにおるんやなっ!」
誰にも言ってなかったけど、今年のリアポで結果が出なかったら活動を縮小しようと思っていました。
せりきちは、自分を信じて頑張れば前に進めることを教えてくれました。だから、もう少し自分を信じてみようと思います。
せりきちを応援していただいた来場者の皆さん、チームせりきちのメンバー、HASEOさんをはじめリアポスタッフの皆さん!素敵な経験をさせて頂きました。本当にありがとうございました。
来年開催されるという東京リアポは楽しめそうです。
最後になりましたが、
高田世莉菜さん、僕をチームせりきちのメンバーに選んでくれてありがとう。お疲れ様でした。メンバー集合写真は僕の大切な宝物です。
以上、振り返りとします。乱文御免。
川本和正@かえるさん
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